教育心理学会にて

dun (2011年7月31日 18:58)|コメント(0)| トラックバック(0)

7月24日から26日にかけて、札幌にて日本教育心理学会が開催されていました。

今回はスタッフとしても参加したのですが、表と裏の両面から眺めた学会の様子を書いてみたいと思います。

学会の招待講演はヘルシンキ大学のユーリア・エンゲストロム先生。先生は22日には札幌に到着されていました。今回はご家族での来日。新千歳空港までお迎えに行き、ホテルまでお送りしました。

先生の講演は24日、学会初日です。空いた一日は市内観光。大学院生のKさんCさんに同行をお願いして、滝野すずらん公園に遊びに行ってきました。楽しんでいただけたご様子でなにより。

公園に遊びに行ったその日の夕刻、学会のスタッフが招集されて初めて顔合わせ、打ち合わせが行われました。準備副委員長のY先生が八面六臂のご活躍で非常に頼もしい。反面、私たち実行部隊が何をどうすればいいのかいまいちよく分からないという、正直なところ少し不安なスタートではありました。

さて初日。私は朝から仕事があり、そちらにかかりきりでした。仕事というのは口頭発表の室内スタッフ。細々したことはペアの院生さんにまかせ、自分は座長の先生との打ち合わせとタイムキーパーをします。6~8つくらいの発表を強制的に聞かねばならないのですが、正直なところ、興味がないと退屈な仕事ではあります。

午後からはエンゲストロム先生の講演に参加。とても面白い内容だと感じました。夜6時(!)からは仲間内で企画したシンポジウム。遅い時間にしては結構盛り上がったのではないかと思います。打ち上げでは駅前のイタリアンに大勢で突入。大騒ぎしておりました。

明けて2日目。この日は朝から自分のポスター発表。小学校の授業分析をしたのですが、学会の性質にぴったりとあって、たくさんの方においでいただきました。ありがとうございます。

午後も少しだけ口頭発表の室内スタッフの仕事をして、夜からはM先生に誘っていただいた小規模な懇親会に参加。とても楽しいヨーロピアンな集まりでした。

明けて3日目。午前中はMさんと少し研究の打ち合わせをした後、午後から口頭発表のスタッフ。そのまま立て続けに2つのシンポジウムに参加しました。1つは状況論系の話として、もう1つは現在進行中の研究について。前者はすでに発達心理学研究に発表済みの内容をまとめたもので、とてもおもしろがってもらえたようでした。後者は最終日の最終時間帯とあって集客で苦戦するかと思いきや、聞いていただきたい方には来ていただけたようでよかったです。

シンポの後、スタッフルームに戻って大会委員長から〆の言葉があり、これで学会が表も裏も終了。最後のシンポの打ち上げに流れ込みました。

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実はもう一冊出ました

dun (2011年7月29日 18:05)|コメント(0)| トラックバック(0)

これまた掲題のとおりなのですが、もう1冊出ております。長年いっしょに研究会活動を行っているお仲間たちと共同で書いたものです。

心理学・教育学・社会学の理論書を1章で一冊ずつ取り上げ、その読み方はもちろん、どのように展開が可能なのかという点まで踏み込んだ、ユニークな本です。

このスタイルの本を、2007年にも出しているのですが、今回はその第2弾ということになります。前書から変わったのは、最終章に陳省仁先生のインタビューを掲載したこと。このインタビューには私もかかわっています。ぜひお手にとって確認してみてください。おもしろいです。

山本睦・加藤弘通(編著) ひとつ上をいく卒論・修論を書くための心理学理論ガイドブック ナカニシヤ出版

●主な目次

はじめに

1 動いて知る
 J. J. ギブソン『生態学的視覚論』 
2 「抵抗」が身体・知性・意志をわがものにする
 E.セガン『知能障害児の教育』
3 大人を理解するためにはまず子どもから
 J.ピアジェ『思考の心理学』 
4 自閉症の発見を導いた子どもの見方
 L.カナー『幼児自閉症の研究』 
5 子どもの「できなさ」には意味がある
 L.S.ヴィゴツキー『新児童心理学講義』 
6 やりたいようにやることが自由なのか
 A.N.レオンチェフ『子どもの精神発達』
7 サルが人間になるについての「意図理解」の役割
 M.トマセロ『心とことばの起源を探る:文化と認知』
8 教育という営みによって我々はなにを目指すのか
 J.S.ブルーナー『教育という文化』 
9 人間の幸せを科学する
 M.チクセントミハイ『フロー体験 喜びの現象学』 
10 いま目の前にある「あたりまえ」を見つめなおす
 K.J.ガーゲン『社会構成主義の理論と実践』
11 「原因」ではなく「結果」を疑う
 S.マクナミー,K.J.ガーゲン『ナラティヴ・セラピー』
12 行為から意識をみる
 G.H.ミード『精神・自我・社会』
13 聖なる出会いに奉仕せよ
 E.ゴッフマン『儀礼としての相互行為:対面行動の社会学〈新訳版〉』
14 動機は社会をうつす鏡である
 C.W.ミルズ『権力・政治・民衆』
15 優等生心理学からの脱却―陳省仁氏にきく―

あとがき

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本が出ました

dun (2011年7月29日 17:57)|コメント(0)| トラックバック(0)

学会やらなにやらでここのところ多忙を極めておりました。この間のことは後ほど書きます。忙しいですけどおもしろかったこともたくさんありました。

さて、掲題のように、私が1章を担当した本が出版されました。宣伝します。

茂呂雄二・田島充士・城間祥子(編著) 社会と文化の心理学:ヴィゴツキーに学ぶ 世界思想社

目次
序章 ヴィゴツキー心理学のアクチュアリティ(茂呂雄二)

■第Ⅰ部 社会と文化の心理学 ─ ヴィゴツキーの考え方
第1章 「他者」の条件
  ─ ヴィゴツキーの美的反応理論から(伊藤 崇)
第2章 アーティファクトの心理学(有元典文)
第3章 社会・文化・状況(朴 東燮)
第4章 発達の最近接領域とことばの理解(田島充士)

■第Ⅱ部 発達を支援する ─ 社会文化的アプローチの展開1
第5章 子どもの遊びと発達(鹿嶋桃子)
第6章 「越境の時空間」としての学校教育
  ─ 教室の外の社会にひらかれた学びへ(香川秀太)
第7章 生徒指導はなにを変えるのか(加藤弘通)
第8章 障害者と共に生きる(青木美和子)
第9章 カウンセリングと発達の最近接領域(山崎史郎)

■第Ⅲ部 学びを創造する ─ 社会文化的アプローチの展開2
第10章 体験から環境を学ぶ(文野 洋)
第11章 ヴィゴツキー心理学から見た第二言語の習得(西口光一)
第12章 教室の内と外
  ─ コラボレーション型授業の創造(城間祥子)
第13章 学習の工学的支援
  ─ CSCLの可能性(鈴木栄幸)
第14章 道徳性の獲得とその支援(臼井 東)

ぜひお手にとってご覧ください。

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平戸・佐世保紀行

dun (2011年7月19日 20:59)|コメント(0)| トラックバック(0)

連休に夏休みをつけて,家内の実家のある長崎へ行ってきました。以前訪れて家族がみな魅了されてしまった,平戸の根獅子海水浴場で泳ぎたくて,あえて暑いこの時期の旅行としたのでした。

朝9時半ごろ長崎の街を出て,のんびりと車を走らせて平戸に到着したのは13時頃。太陽は真上から照りつけています。今日の宿としたのは蘭風というホテルなのですが,まだチェックインするには早いので,早々に根獅子に行くことに。

2年前訪れたのと同じ遠浅の海は潮が引いていて砂浜をだいぶ歩かなければ水につかれません。ほとんど波もなく,底が見えるほど透き通っていて,まるでプールのようです。アマネは浮き輪につかまってぷかぷかしています。大人も存分に泳ぎました。

一泊し,明けて平戸2日目。ホテルのチェックアウトが11時までだったので,朝食後,ホテルの目の前にある千里が浜の海で泳ぐことに。ただここ,どうも2年の間に手を入れたらしく,以前の遠浅の浜ではなくなっていました。海には木くずや葉っぱが浮かび,あまり気持ちよくありません。

午後からは平戸の隣にある生月島へ。平戸からは生月大橋を通って車で行くことができます。

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島の北にある海浜公園には磯の生き物がわんさかいました。親子で夢中になって貝やらヤドカリやら小魚やらウミウシやらを追いかけました。

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島の海を堪能して,長崎方面へ。ただ,まっすぐに帰ることはせず,途中の佐世保に一泊します。街を見下ろすホテル,万松楼が今夜の宿。

明けて3日目。九十九島をめぐるクルーズに参加することに。西海パールシーリゾートから出ている遊覧船に乗り込み,50分ほどの船旅です。日の光は相変わらず強いですが,海を渡る風が爽やかでさほど暑さを感じません。

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海の上では感じなかった暑さも,陸に上がれば強烈です。涼むのにちょうどいいのが,リゾート内にある水族館「海きらら」。正直あまり期待していなかったのですが,ここが子連れにはとてもよい場所だということが分かりました。

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九十九島の海をテーマにした展示は工夫されていて,生態系が分かりやすくなっています。大きな水槽を上から照らすのは日の光で,天気がいいとこのようにまるで海の中にいるような感じになります。

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屋外のプールにはイルカがいて,陸の人間に向かってボールを投げてくれます。うまくすると,何度もキャッチボールをすることができるようで,イルカ好きにはたまらないようです。

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この水族館のいいところは,子どもが遊ぶスペースがあるところです。魚に興味のない子どももこれで大丈夫。写真でアマネが登っているのは,カブトガニを模した遊具です。

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こうして帰路につきました。海を堪能した3日間でした。

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別にいぢわるされたわけではなかったらしい

dun (2011年7月 5日 22:14)|コメント(0)| トラックバック(0)

CiNii八分の件だが,いろいろ調べていたら,拙文をご高覧された方が,当該の文章がNDL採録規準を満たしていなかったのではとご指摘くださっているのを発見した。

http://b.hatena.ne.jp/xiaodong/20110705#bookmark-49402058

国立国会図書館の雑誌記事索引記事採録基準によると,確かに以下のように書いてある。

1 記事のページ数による選定
 採録誌に掲載された記事のうち、記事の分量に関わらず3ページ以上にわたる記事で、2に該当しないものを採録する。ただし、次に該当する場合は2ページ以下の記事でも採録することができる。

(1) 文献目録(新刊紹介は採録しない。)
(2) 総目次(毎号掲載されていると思われる総目次は採録しない。)
(3) 一般週刊誌の特集記事(ワイド記事)内の個々の記事
(4) 調査・研究に有用なため、特に雑誌単位で2ページ以下の記事も採録すると指定している場合(ただし、分量が1ページ未満の記事は採録しない。)

2 選定しない記事
 上記1に該当しても、下記に該当する記事は採録しない。

(1) 次のような単なる事実の報知記事
 (イ)団体及び事業の会計報告
 (ロ)名簿、人事情報、組織変更等の情報
 (ハ)紀要等の業績一覧
 (ニ)会告、会則、定期大会プログラム、イベントカレンダー
 (ホ)投稿規程、読者の投稿欄、編集後記
 (へ)広告及び宣伝・広告を主目的とする記事
(2) 娯楽的要素の強い記事
 (イ)一般週刊誌のグラビア記事
 (ロ)漫画
(3) 詩、短歌、俳句等
(4) 解説などの付されていない次のようなデータ、資料類、原資料
 (イ)数値情報のみの記事
 (ロ)各種試験問題
 (ハ)法令(外国の法令の翻訳は採録する。)
 (ニ)判例
(5) 学位論文要旨及びその審査報告 

まことにお恥ずかしい話だが,このような基準があったことをまったく知らなかった。知ることができて,よかった。感謝します。

当の文章は1の各号に該当せず,かつ3ページ未満なので採録されなかったわけだ。それならしかたない。イラストでも入れておけばよかったかな。

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CiNii八分?

dun (2011年7月 1日 21:00)|コメント(0)| トラックバック(0)

先日,とある雑誌にとある先生のご著書について書評を書かせていただいた。たった2ページの駄文である。

自身のサイト(ここね)に業績一覧を掲載しているので,CiNiiに書誌情報が載っていればそこにリンクでも貼ろうかと,検索してみた。

…ひっかからない。しかし,当の文章が掲載された号の他の論文は書誌情報がある。どういうことなのだろう。いろいろなやり方で検索をかけてみるも,いずれもダメ。

要は,当の文章の情報はデータベースに登録されていない,ということなのだろう。

お目汚しのような文章なので,人様に知られないというのは歓迎すべき状況なのかもしれない。それは別にいいのだが(本当はよくない。ちょっと怒っている),ここで俄然気になるのは,出版された論文はどのような手続きによってCiNiiに登録されるのかという点である。

しかしもっと気になるのは,このような場合,当の文章は「なかったこと」になってしまうのではないか,ということである。例えば,雑誌そのものを閲覧できなければ,記事をCiNiiなどで検索して必要な論文だけ入手するわけだが,そもそも登録されていないので検索に引っかからない場合,ある論文が存在すること自体知ることができない。

かつて,Googleのデータベースから抜け落ちていて,検索で引っかからないものは,ウェブ上では存在しないことになってしまう,という「グーグル八分」が話題になったが,CiNiiのデータベースでも同じことが起こる。「CiNii八分」とでも言おうか。

たぶん,このへんにコンタクトすれば修正なりなんなりしてくれるのだろうが,なんとなく自分でやるのは気恥ずかしい。どうすりゃいいんだろう。

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