良い店は住宅街にあり

dun (2012年8月 6日 20:32)|コメント(0)| トラックバック(0)

居酒屋についてここに書くのは久しぶりです。

仕事場からの帰り道,ふと,気になるお店がありました。

場所は,繁華街からだいぶ離れた,住宅街にたたずむマンションの1階。店先には「凱陣」と書かれたコモに包まれた樽が置いてあり,麻ののれんのかかった入り口脇にとっくりとおちょこのかわいらしい絵の入った看板。

早い時間に入ると,口開けのようでした。

6席ほどのカウンターと小上がりの小さなお店。奥の棚には酒器がいろいろと置かれています。

板場には髪を短く刈った若いご主人がひとり。「こちらは居酒屋さん?」「そうです,どうぞ」

入り口から入って一番手前のカウンター席に。目の前には,本日のメニュー,飲み物,それに日本酒がそれぞれ書かれた紙が置かれています。

メニューを見ますと,どれもお手頃な価格。それでいて,創意あふれる料理名が並んでいます。どれもおいしそうでしたが,キャベツ生姜酢漬け,福井の鯖のへしこ,万願寺とうがらし焼き浸しをお願いしました。

まずは一口サイズのビールでのどをしめらせます。このサイズがあるということは,すぐに酒にうつってもらいたい,というねらいでしょう。望むところです。

お通しは揚げた穴子と茄子の煮浸し。夏らしさがいいですね。

すぐにキャベツが来ました。パリパリとした食感が残してあるところをみると浅漬けでしょうね。生姜酢がとてもおいしい。

鯖のへしこは少し炙って,短冊切りにされた大根といっしょに出てきました。へしこは糠漬けですね。一口食べて,うまみが口の中いっぱいに広がります。思わずご主人に「これはおいしい,本当においしい」と二回言ってしまいました。

ここで日本酒にきりかえます。カウンターが次第にお客さんで混み合い始めてきたのですが,ご主人一人で相手をしている状況なので,手を煩わせないようにしないと。ちょうど隣の方が悦凱陣を頼まれたので,同じのをこちらにも。

お酒は大きめのそばちょこのような器に入って出していただきました。

最後にとうがらしの焼き浸し。削り節とネギ,おろし生姜がのせられて出てきました。とうがらしにかけられた出し醤油がいい味です。

ここ最近はいかにも大衆酒場といったお店ばかりで楽しんでいましたが,久々に力の入った若い居酒屋に出会えました。自宅からは歩いて10分程度。帰り道なのでこれからも寄ることになるでしょう。堪能しました。

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第2回PORO研

dun (2011年1月16日 12:50)|コメント(0)| トラックバック(0)

先週末,Kさんを中心に開催している研究会的集まりの,ちょっと遅めの新年会を開いた。研究会的集まりの方をSAP研,飲み会の方をPORO研という(命名はKさん)。PORO研は2回目。第1回は夏にサッポロファクトリーでジンギスカンだった。

第2回の会場は,大学を出てすぐ南にある「場末の和顔」。2階奥にある1室のみの個室に通してもらう。

参加したのは,Kさんをはじめとして9名。教育学院の院生さんはもちろん,文学研究科の院生さんも。一番若いのは23歳。その23歳にKさんがやたらと厳しく教育的指導を入れていた。

このお店は初めてだが,料理はそこそこいけるし,酒のそろえもそれなりによろしい。本醸造だけでなく純米も吟醸もなんでも燗つけてくれるというのも非常に好感度高し。

新年会らしく,ぎゃあぎゃあと馬鹿話やらここには書けない話やらをして3時間が過ぎた。いったんお開き。

飲み足りないので2次会に行く。店を出て歩いてすぐの「かんろ西店」。札幌駅北口合同庁舎前にある本店の支店である。去年の夏にオープンしたのを見かけてはいたのだが,なかなか行けずにいた。

2次会には全員が残った。すばらしいね。

暖簾をくぐると焼き台には本店でおなじみの「お兄ちゃん」の顔が。「お,しばらくです」とあいさつ。お兄ちゃんだけでなく,弟さんの姿も。予約してたわけではないものの,9人入れてもらえた(本店では金曜の夜に予約なしで9人いきなり行って座れるなんてことは,まずない)。

夜も更けてみなの酒量がアップ。お銚子が飛び交う。すばらしい。

終電がなくなる前にお開き。楽しい飲み会でした。結構飲んだのにもかかわらず,翌日にまったく引きずらなかったのもすばらしい。

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新規開拓

dun (2010年10月20日 11:31)|コメント(0)| トラックバック(0)

のんべえというのはいろんなところで保守的なものだ。飲む酒の銘柄も、頼む「あて」も、だいたい決まっていて、それ以外に手を伸ばすのをためらう。それは身銭をはたいて飲む者ならでこそで、要は慣れたうまいもので精一杯楽しみたいのだ。

だから、好みの銘柄や料理が置いてあることがあらかじめ分かっている店に、どうしても足が向く。もちろん、ちょっと今日は気分を変えて、なんていう日もあるにはあるが、入ったことのない店の窓から中を眺めて「うん、客が入ってないからきっとまずいんだろう」とか、のれんの下の盛り塩を見て「なんだか値が張りそうだ」とか、なにくれと理由をつけて逡巡し、結局勝手知ったるいつもの店に落ち着いてしまう。

たらたらと書いてきたが、飲む店の新規開拓というのはのんべえであればあるほどしにくくなるのである。

そんな、めったにないのをしてきたのはこの間のこと。

ところは札幌駅北口、飲食店の何軒か入った小さなビルの1階でつましく開いている。前を通りかかって、何の気なしにのれんをくぐると、中はカウンターと奥に1卓のみ。

切り盛りしているのは、おかみさん、と言うよりはお母さんと呼びたい方。料理はすべてお母さんの手作りで、化学調味料などは自分が苦手だから一切使わないとのこと。

座ってビールを頼むと、小皿や小鉢に盛られたその料理がぞろぞろと出てくる。店にメニューはなく、その日その日で変わる料理をちょっとずつつまみながら酒を飲むというのがここのスタイル。食い物の好き嫌いが多いとつらいかもしれないが、こちとら何でも食べられるうえ、肝心の味にも外れがないので、メニュー片手に悩まずにいられる分、楽かもしれない。

値段については安心していい。飲めば飲むほど安くなるという不思議なシステムで、先日は、日本酒、焼酎それぞれ1杯ずつに生中とグラスビール、それに、小皿料理が6品ほど出てきて、2500円なり。

たまに保守の殻を破るとこういういいことがある。

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飲みまくった1週間

dun (2010年8月 8日 11:07)|コメント(0)| トラックバック(0)

 先週は外で飲みまくりました。講義などが終わって解放されたからでしょうか。

【月曜】

 家族で久々に円山の「三徳六味」へ。向こうに越されてからはどうも足が離れがちですが,忘れてませんよ。夫婦で一通りのコースをお願いして,子どもには適当に,おにぎりや卵焼きを作ってもらいました。

 料理は相変わらずのすばらしさ。豊平にあったときに比べて,盛りつけというか,見た目がとても洗練されてきたように見えました。

 ところで,ずっとこのお店はご夫婦で切り盛りされていて,サブに何人かつくという形なのですが,久々に来たら奥様がいない。もしやと思ってマスターに聞いてみると,なんと赤ちゃんが生まれたとのこと。マスターの顔のなんと嬉しそうなこと。

 食事を終えようかという頃,その奥様が赤ちゃんを連れて顔を出してくれました。かわいい女の子。6月に生まれたばかりだそうで,生まれたてほやほやです。出産に際してはいろいろと大変だったそうですが,皆さん幸せそうでなにより!

【火曜】

 すでに書きましたが,Mさんといっしょにすすきのへ。

【水曜】

 木曜の打ち合わせ(?)に,いきつけの沖縄居酒屋「ゴーヤちゃんぷる」へ。ビール2杯で引き上げて,家でまた飲みました。

【木曜】

 で,その「ゴーヤちゃんぷる」へ。8月が誕生月だと言ってあったのですが,この日に常連さん何人かで誕生会を開いてくれました。この年になると誕生日はどうでもいいのですが,いざご参集いただけると本当に嬉しいもの。

 花かごにケーキまで用意されていて,あとはおばあの沖縄家庭料理と,新入りのヒロくんが繰り出す餃子やらティラミスやらでもう大満足。ボトルキープはしない主義だったのですが,ついに泡盛をボトルで入れてしまいました。

【金曜】

 Kさん,Tさんとともに,突発的に飲みに行きましょうという話になり,すすきのへ。Tさんが予約をしてくれたのは「平澤精肉店」。と言っても肉屋ではなく,モツをメインにした昭和風居酒屋でした。ホッピーに炒めたモツをあわせるともう最高ですな。

 もちろんこの1軒だけでは終わらず,2軒目にいつもの「夜光虫」へ。ところがこの日は冷房が壊れていたらしく,しかも外は今夏一番の暑さとあって蒸し風呂のような室内で,涼しげな酒を飲みました。

【土曜】

 日中は初めて,手稲区にあるていねプールへ。大きな流れるプールにボートを浮かべて家族できゃっきゃと遊びました。でもここは廃止の予定らしいですね。残念。

 夕方,近所の公園で開かれた納涼夏祭りにアマネと一緒に出かけました。しかし,子どもたちを相手にしたビンゴ大会が始まったとたん,じょうろから水をばらまいているかのような大雨。傘を差しながらもビンゴ大会は終了,こちらは1列もそろわず,さんざんな目に。

「ゴーヤちゃんぷる」で,「請福」という泡盛を飲む会があるらしく,お誘いを受けていたのですが,この雨でびしょぬれになり気持ちもおれて家に帰ろうかとしました。しかしアマネが「ゴーヤチャンポン行きたい」と言うのでやむなく(?)今週3度目の出撃。

 しかしやはりクーラーにあたっているとぞくぞくするので,家内に迎えに来てもらってビール1杯で退散しました。

 これだけ飲んで遊んでいて,肝心の原稿がほとんど進んでいないのが恐ろしいところです。

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ふらの・Bossa

dun (2010年8月 4日 11:06)|コメント(0)| トラックバック(0)

 Mさんより仕事の依頼があり,その前払いというか,副賞というか,まあともかくそれを口実としていっしょにすすきので飲むことに。Mさんにはいつも割のいい仕事を回していただいているので感謝です。

 18時半に南北線すすきの駅で待ち合わせ,地上に出て向かった先は,新京極通りの「ふらの」。名刺にまで「富良野出身」と書いているご主人の料理はなかなか繊細でした。茶碗蒸しのような自家製とうふ,さつま揚げ,ししゃも焼き,刺身盛りをつまみに,ビールとお酒をくいくいと。

 開け放たれた引き戸からサラリーマンとおぼしき御仁が「生3つね」と顔を出してすぐまた表の通りに戻っていきます。なんだろうと思っていると,どうも外の通りにここのご主人がテーブルを出していて,外で飲んでいる方たちがいる様子。

 ではもう一軒とMさんに連れられて向かった先は,すすきの交差点からちょっと北上したビルの2階にあるジャズカフェ「Bossa」。中に入ると壁一面のレコード。通りに面した窓には堂々としたJBLのスピーカ。

 それぞれジントニック,シャンディガフで乾杯。2杯目はハイボールを。つまみでとったフライドポテトを流し込みました。

 終電もなくなったので,帰ることに。近いうちにまた「居酒屋研究会」をやりましょうと誓って別れたのでした。

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吉田類講演会

dun (2010年7月13日 23:31)|コメント(0)| トラックバック(0)

 日曜日に共済ホールで開かれた、吉田類講演会「酒場詩人のススメ」に行ってきました。

 吉田類氏をご存じない方も多いと思いますが、酒飲み業界(?)では著名な方で、BSでは居酒屋を飲み歩く番組を持っているほどです。

 吉田類の酒場放浪記

 好きこのんで飲んべえの話を聞きに行く物好きも多くなかろうとたかをくくって開演ぎりぎりにホールに入ると、600人ちょっと収容するスペースはもうすでにいっぱいでした。札幌にはどれほどの酒飲みがいるのでしょうか。

 暗転してBSの番組のテーマ曲が流れると会場が歓声に包まれます。黒のハンチングを斜めにかぶり、首には黒のストールと全身真っ黒ないつもの出で立ちで吉田氏が登場。拍手に応えて手を振ると、会場からは黄色い声があがりました。

 開口一番、「ロック歌手になったようですね」。これでのったかのらずか、昨夜深酒したにもかかわらず早朝から円山に登ってきた話を始め、「実はいま脱水状態なんです」とのこと。

 太田和彦氏も山をやるそうですが、いい感じに酒を飲む人は、酒を飲んでいないときにしていることが実にさわやかで健康的ですね。ぼくのように運動不足の上でストレス解消で飲むのが一番あぶない。

 氏の講演の内容は、結局のところ、健康的に飲むということは、酒や食材を含めて、美しい自然を満喫するということだったと理解しました。

 ここで第1部終了。整理券の若い方から、ロビーにて日本酒と焼酎とホッピーが振る舞われるそうです。狭いロビーはごった返していました。

 第2部は、吉田類氏を囲んでのトークセッション。出演者は、ホッピーミーナことホッピービバレッジ社長石渡美奈氏、ムック「古典酒場」編集長倉嶋紀和子氏、エッセイスト坂崎重盛氏。

 そこになぜか、会場から、吉田氏の酒友のDJスサキ氏、野毛で立ち飲み屋を経営するホッピー仙人が乱入。壇上はいきなり賑やかになりました。

 なにしろスピーカーの目の前にはすでに焼酎とホッピーが置かれており、各自飲みながらの話はあちこちに乱れ飛び、筋を追うことはすでにして困難でありました。

 このようにして第2部は終了。振る舞い酒第2回に当たっていたので、ぼくは焼酎をいただくことに。吉田氏が名付けたという「夢音」なる芋。割るものが何もないので生で味見しました。

 第3部は公開句会。ということでしたが即興でひねるわけではなく、さきほどの登壇者の方々が俳句について語り合うといった内容。

 そのまま「お楽しみ抽選会」。ホッピーお試しセットや日本酒や「古典酒場」や焼酎やいろいろ用意されていましたが、残念ながら当たらず。

 吉田氏の酒飲みネットワークはとても広いそうです。人脈を広げられたコツは、他人を受け入れること。初対面の人とでも、カンパーイとやってしまえばそれで垣根はなくなるそうです。それは自然に身をゆだねるという山登りにも通じるものだそうです。見習いたいものです。

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神戸三宮居酒屋クローリング

dun (2010年3月31日 22:31)|コメント(0)| トラックバック(0)

 学会で投宿した三宮は歓楽街でもありました。昼間は頭のインプットに精を出し、夜は胃袋のインプットに精を出しておりました。そんな4日間で通ったお店は以下の通り。

・「金盃東店
 神戸に着いて真っ先に入ったのがここ。居心地の良さに、結局続けて3回行きました。なんてことのない、しごくまっとうな「あて」で飲む、当たり前の酒が無性にうまい。
 感動したのはおでん。豆腐は表面が溶けかけて、汁が中までしみていました。関西では「関東煮」と呼ばれるそうですが、この味わいは関東のおでんにはないもの。

・「正宗屋 本店
 正宗屋は近畿圏に何軒かある屋号。大阪にもあります。三宮アーケードでひときわ目立つ「山笠ラーメン」をはさんで、線路側と路地側に入り口があります。線路側の入り口から入るのが本店で、路地側から入るのが、たしか「北店(?自信なし)」。
 路地側の方で飲んでいたら学会帰りのご一行から電話があって、席が空いているかどうか目の前を歩いている店員さんに聞いたところ、本店の3階が空いているとのことで即予約。いろいろと気を遣っていただきました。

・「ごん太
 最終日に一緒に飲む人もなく一人歩いて入った高架下のお店。カウンターに囲まれた厨房で作業するお兄さんの元気がとてもよい。生ビール2杯、いかなご新子、菜の花天ぷら、春キャベツと豚肉のピリ辛あえで2000円弱。

・「珉珉
 餃子で一杯と思って入った高架下の店。店内を歩き回る女性はおそらく大陸の方。つっけんどんさが逆に新鮮。
 肝心の餃子はふにゃっとした焼き上がり。本場の方が作るのだから、水餃子にしておけばよかったか。とか言っておきながら2回行きました。

・「六甲ビール
 ここにも2回行きました。さんざん飲んだ後に神戸地ビール。ポーターしか飲みませんでしたが、香りもよくておいしかった。
 壁にタイガースの選手の色紙があり、背番号が分からず、「そんなんファンとは言えんなー」とお姉さんにつっこまれてしまった。

・「Papa Hemingway
 バーです。落ち着いて飲める店をH君と探していたときに、路地に置かれた看板を見て「ここ!」と決めて意を決して入りました。結果は大正解。
「ジントニックを」と言うと、「ジンは何にしますか?」そこまでは考えてなかったなあ。札幌から来たことを告げると、「やまざき」の話題になりました。

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我ん坊にて

dun (2010年2月28日 22:20)|コメント(0)| トラックバック(0)

 読み聞かせシンポの打ち上げで、石川先生をお連れして「我ん坊」へ。

 久しぶりに入るとあいかわらずのマスター。前回来たのはもう2年くらい前だが、顔を覚えていてくれたようで、子どもいくつになったと聞いてくれた。産院がこの店の裏にあって、出産直後の祝杯をここであげたのだった。

「マスターも髭が白くなっちゃったね」
「そうだよ、俺もう還暦過ぎたもん」
「娘さんは?もう高校?」
「今度入試だよ」

 時の経つのは早いものだ。

 ビールが安いのでがぶがぶとクラシックを飲む。焼酎も安いのでお湯割りをがぶがぶと。

 酔っぱらったN君が石川先生とこんこんと語り合う。

 なんか久しぶりに時間を忘れて飲んだ気がする。

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2周年

dun (2010年2月11日 22:08)|コメント(0)| トラックバック(0)

「ごーやちゃんぷる」が開店2周年になるというので、シャンパンを抱えてうかがった。

 常連さんのひしめくなか、歌を歌いながらお祝い。おばあは元気でした。

 古くからの常連さんとお近づきになれたのもよかった。みなさんおばあをよろしくね。

 日付が変わる前に退散。ほんといいパーティでした。

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卒論打ち上げ

dun (2010年2月 3日 22:03)|コメント(0)| トラックバック(0)

 1月に発表会が終わり、卒論生はもはや卒業式を待つだけのご身分となった。誠にうらやましい限りである。

 そういう人々に「真正のおっさんの飲み方」を教えるべく、打ち上げに行く。

 場所は、札幌駅南口ホテルグレイスリーの地下にあるおでん屋「かつや」。一度は行ってみたいと思っていた店である。

 3人で入店すると、口開け間もない店にはテーブルに1組、カウンターに1組とまばら。おでんの浮かぶ舟の真ん前に座ることができた。

 まずはビールで乾杯。その後は好きなタネを好きなだけ食べてもらう。自分は、タチに豆腐にフキ。タチとフキはまず北海道ならではのものだろう。ダシは薄味。カラシが強烈につんと来る。

 3人でむさぼるように食べる。2皿目、3皿目と平らげる。飲むというより、食う方が先である。

 練り物、種物も食べなければと、ロールキャベツにがんもを頼む。ロールキャベツはキャベツがメインで上品なつくり。

 酒はおかみさんがパックから片口に注ぎかえ、それを急須(?)に注いでガスで焼き燗をつける。ガスで焼かれた急須(?)の肌をおかみさんが直接触れて中の温かさを確かめていた。

 学生2人はシメでご飯も食べた。味噌汁、漬け物、明太子、黒豆がつく。うまそうだったが、酒飲みのメンツにかけて酒を飲んで我慢する。

 1人は法人に就職、もう1人は東大の院に進む。それぞれがんばって欲しい。

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ごーやちゃんぷる

dun (2010年1月29日 13:57)|コメント(0)| トラックバック(0)

 いろいろあって、大学を出るのが遅くなった。

 地下鉄南北線の平岸で降りて、てくてくと住宅街のなかをあるくと、電光掲示板にあかあかと「沖縄料理」と出てくる。「ごーやちゃんぷる」である。

 おばあがやっている沖縄料理居酒屋。2~3カ月に1度くらい顔を出す。

 たまに顔を出すといつもカラオケの宴会をしているのでそこに混じって大騒ぎをしているうちに深夜過ぎて次の日は午前中使い物にならなかったりする。そんなところである。

 今日は新人2名がカウンターでまじめな話をしている脇で、他に常連さんがめずらしくいないのでおばあとゆっくりと話す。

 ビール、泡盛。お総菜、おでん、手羽先、「すば」。「これあけちゃって」と泡盛のボトル1本出してくれる。

「さーたーあんだーぎー」の話になって、「おばあのは食べたことがない」と言うと、「じゃ、作ってあげる」。

 卵と小麦粉を混ぜてぱぱぱっと作ってくれた。むっちゃくちゃうまい。本当にうまい。

「これ食べたらほかのは食べられないさー」とおばあが誇らしげである。

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池袋にて

dun (2010年1月 6日 13:19)|コメント(0)| トラックバック(0)

 正月4日から茗荷谷でミニ学会があり、それに参加するために3日から東京入り。せっかくなのでいつもの酒友S氏と連絡を取り合い、池袋で飲むことと相成る。

「いけふくろう」で待ち合わせ、とことこと西口へ。駅を出てすぐの小道を入ると、「ふくろ」がある。S氏も「ずっと入りたかったんですけど」という雰囲気ある店。

 がらりと戸を開けるとウナギの寝床のような店内をカウンターが占領する。夕方4時に入ったのだがすでに1階は満席。2階に通されると、そこにも下の階と同じようなカウンターが。こちらはすいていたので、カウンターの長い辺に座る。しかし飲み始めて1時間もするとここもあっという間にいっぱいになった。

 人気の理由は料理の安さだろう。天ぷら、フライのたぐいも1品400円程度。一番高いものでも1000円は絶対に超えない。本日のおすすめとあった、馬刺し、かずのこを頼む。それと、らっきょ、煮込み豆腐、タン炒めも。

 まずはビールを。カウンターの中を忙しく走り回るお姉さんにお酌をしてもらう。おっさん二人はにやけながら。「いやあありがとうございます」「もうこれで今年の運を使い果たしちゃったんじゃないですか」「ははは」

 速やかに次の酒に。S氏は日本酒、私は焼酎を。ホッピー、炭酸をもらって割って飲む。この焼酎が緑色をした1合瓶に入ったもので、ラベルも何もない。瓶を使い回して店の方で注ぎ分けて置いておくのではないか。中身は正しい甲類焼酎である。

 結局この瓶を一人で2本あけたのだが、しまいには床に落ちた箸を拾おうとしてイスから転げ落ちてしまった。飲み過ぎである。

 さんざん飲んで、二人で5500円程度。強烈な安さである。

 2軒目は、店員も客も中国の方しかいない中華料理屋。ここは餃子のたぐいが強烈に安く、焼き餃子5個で150円、水餃子5個で100円だった。二人で紹興酒を1本空ける。

 3軒目はタイ料理屋。ナマズの炒めたのを食べたら辛くて死にそうになった。タイのチャーハンが大変おいしく感じられる。もうこの辺になると水がほしくなってくる。

 4軒目も、中国の方の姿しかない中華料理屋。ここで青島ビールを飲みながら政治談義になる。二人で飲むと必ずなんかのきっかけで「あんたの言ってることは」「いやそんなあんたこそ」と喧嘩になる。気がつくと店には私たちのほか誰もいなかった。

 そそくさとJRの駅に戻り、解散した池袋の夜であった。

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一晩三軒

dun (2009年10月15日 21:11)|コメント(0)| トラックバック(0)

 ひとつ所に腰を落ち着けて飲むというのがなかなかできない。1時間ほどで席を立って、次の店へ行く。はしご酒である。

 夕方過ぎから飲み始めたとして、午前様にならずに帰れて二日酔いもしない限界は、だいたい3軒。最初の店で下地を作り、次でうまい酒と料理を楽しみ、最後に訳のわからない店で遊ぶというのが最近のコースである。

 先日は東京からS氏がおいでになったので、2日続けて迎え撃った。

 初日は狸小路界隈にて。最初に行ったのは「炭おやじ」。近況報告で1時間ほど。S氏は北海道のホッケ開きに目がなく、おいしそうにたいらげた。次に訪れたのは、狸小路の外れも外れにある「徳丸」。おでんと日本酒でくだらない話をする。接客する店員さんは外国の方なので、建物の雰囲気(民家を改造した古めかしい造りである)とのギャップがおもしろい。最後は趣向をがらりと変えて、シンガポールの屋台の雰囲気が味わえるという「KOPTIUM」。まわりは若い人ばかり。なんとかゴレンというのがむちゃくちゃ辛くて水をがぶがぶ飲みながら食べた。

 二日目。わたしのホームグラウンド、平岸までお出まし願う。まずはここからと、おなじみ「かみがしま」へ。ばかすか飲みまくり、食いまくり、結局2時間半ほど腰を落ち着けてしまった。会計は5千円ほど。大の大人二人でこの値段はやはり安い。次は、平岸駅前の長屋の一角にあるジンギスカン屋。ここは以前、飲み屋で知り合った女性に連れられて来たことがある、常連しか入らないような所。S氏いわく、新宿ゴールデン街にある飲み屋の風情だそうだ。最後は、平岸駅から中の島方面へ少し歩いたところにある居酒屋「高雄」。落ち着いてうまいものを食べる。だいぶ酒が回ってきて、10時過ぎだと言うにもう退散。

 次の日、S氏は「帰りたくない」と言いながら飛行機に乗って行ってしまった。

 そんなこんなで飲むのはしばらくいいかなと思っていたが、ちょっと仕事上いろいろあったので、つい先日Hくんを誘ってすすきのへ。

 一軒目は「金富士」。ビール、酒、やきとり、卵焼き、ポテサラ、湯豆腐。よしなしごとを話す。さてどうしようかと二軒目に選んだのは、「あんぽん」。かの太田先生ご推薦のお店である。狭い階段を登っていったさきの扉を開くと、コの字型のカウンターには先客が一人。ここに来たら牡蠣である。生と焼いたのを1つずつ。それにホヤ塩辛。これをアテに、酒をひたすら。難しい話を始める。

 さて最後の店であるが、どうせならと思い、清水の舞台から飛び降りる気持ちで行ってみることにした。バー「やまざき」。日本全国の酒飲みで知らない者はないという激烈な有名店である。マスターはすでに喜寿を越えておられるはずだが、まだ店に立っている。そのマスターはたぶん8時過ぎには店に来ているはず。ドキドキと自動ドアを開けてカウンターに。マスターのご尊顔を拝見。座った両隣のお客さんがシルエットを切ってもらっていた。

 ジンリッキーにモスコミュール。モスコミュールは、小さなビアマグに入って出てきた。新宿の「ドンキホーテ」と同じスタイル(向こうのマスターがこちらのマスターのお弟子さんなのだから当たり前かもしれないが)。聞いたらジンジャービアでも作れるみたいなので、次来るときはそれでお願いしよう。

 こうやって少しずつ店の幅を広げていくのも楽しいものである。

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静岡居酒屋紀行その4

dun (2009年9月27日 21:03)|コメント(0)| トラックバック(0)

 学会最終日。ゆうべ一緒に飲んだグループによるシンポが午前中にあったので出席。

 学校教育での「体験」をどうデザインするか。ぼさっと聞いていたら、司会者のOさんに指名されたのでコメントする。教育のプロセスのなかで起こる「ズレ」が学習を促進するのだとして、ズレたまま活動を維持するためにはどんな仕組みが必要なのかという問いかけ。学校ならば目立たないが、高等教育や生涯学習の場だと目立つことで、ズレが嫌になってその場から離脱する、という事態も起こりうる(退学とか)。ズレに積極的な価値を見いだすようにしむける何かが必要。それは何だ?

 午後、ベライター&スカーダマリアでおなじみのスカーダマリア先生の講演会に出席。学びのコミュニティが創発する過程が、ネットワーク分析で浮かび上がってくるというプレゼンはとても面白かった。ただ、総じて「付属校研究」(ぼくの造語で、付属校の子どものように『できる子ども』を対象としてはじめて可能な研究のこと)であるようにも思った。多様性を抱えつつ可能な実践なのだろうか。そうだとしたら、それを可能にした教師の力こそ分析しなければならないのでは?

 途中で抜け出して、ポスター発表へ。Iさん、Tさんにご挨拶。

 学会が3時に終わった。M先生たちグループと合流し、タクシーで静岡駅に。駅接続の食堂街にある銀座ライオンで打ち上げ。

 他の院生さんなどはこれで帰宅するというので、M先生と2軒目へ。昨日、「鹿島屋」に行く途中のアーケード街にあって、提灯型のネオンが気になっていた「大村バー」へ。

 バーと名前がついているが、普通の大衆居酒屋である。これが大当たり。入り口そばにしつらえられた、焼き台を囲むようなカウンター、その奥に小上がりがあり、さらにその奥にもうひとつカウンターがある。盛況ぶりを物語るというもの。さらにその奥にはなんと室内にもかかわらず池があって、鯉と金魚が泳いでいる。

 酒をもらう。冷やしトマト、柳川など。よしなしごとを話す。

 店の方に話を伺うと創業90年になるそうだ。この店がトップに載っている静岡の居酒屋ガイドブックを見せてもらう。そこに若かりし頃の姿が映っている、齢80を越えたという店主のお母さんが焼き場に今も立つ。トウキビを焼いてくれた。

 次の店は、そのガイドブックに載っていたよさげな店。伝馬町の「大作」へ。

 写真を見て生シラスがうまそうだなと適当に選んだ店だが、ここも大当たり。時季外れなのかもしれないが、生シラスがあったので頼む。うまい。カウンター前の大皿には里芋の小さいのをゆでたやつ。これもうまい。ミョウガ酢味噌。うまい。合わせる酒は地元「初亀」。

 静岡の居酒屋は奥が深い。まだまだすばらしい店がありそう。

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静岡居酒屋紀行その3

dun (2009年9月26日 21:02)|コメント(0)| トラックバック(0)

 学会2日目。午前中に正式に出番のあるシンポがあったので、出席。

 プロの音楽家である石川さんとともに幼児に対しておこなわれたワークショップを振り返るという企画。東大の丸山先生が企画され、早稲田の宮崎先生とともに石川さんから何かを引き出そうとした。ライブ感のあるセッションとなった。

 指定討論ということで引き出し役に回ったのだが、考えてきたことがほとんど使えず、その場で思いついたしょぼいコメントでお茶を濁す。難しいもの。

 シンポの流れで静岡駅まで行き、関係者の皆さんとともに韓国料理屋で食事。

 どうもくたびれていたらしく、そのままホテルへ戻って夕方まで眠る。

 夕方起き出して、M先生に誘われていた飲み会へ。横国大のA先生たちグループが集まる。

 上石町の「鹿島屋」。超有名店である。

 青葉交番から少し離れたところにあるアーケードの並びに店はある。その前で立って待っていると、今回幹事をお勤めのFさんが。Oさん、Mさんもぞろぞろと。「どうもどうも」と言いながら店に入ると3階に通される。

 結局総勢20名弱が集まる。並べられた卓をぐるりと囲み、乾杯。お通しは海つぼ。バイ貝のことだろうとみなで言い合う。分厚いカツオの刺身、桜エビかきあげ、黒はんぺんの焼いたヤツ、ぎんなん焼き、そば。その他にもいろいろ出てきたような気がするが、覚えていない。

 静岡の酒をがぶがぶと。「正雪」が口当たりよく、甘すぎず、くどすぎず、よかった。

 よしなしごとを話しているうちに解散。

 M先生、Aさん、それにKくんを合流させて引き続き飲みに。おでんとモツを食べるべく、目についた「忠太」に入る。

 L字型のカウンターのみの店。おでん、モツ煮に、海つぼ、まぐろすき身など。よしなしごとを話す。

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静岡居酒屋紀行その2

dun (2009年9月25日 21:00)|コメント(0)| トラックバック(0)

 一夜明けて学会が始まる。会場となる静岡大学は静岡駅からだいぶ離れており、バスかタクシーでなければ宿からたどり着けない。

 早めに会場入りして、旧知の先生方にご挨拶。

 午前中はOさんたちのシンポに参加。ただいま自分が教室の談話分析をしているので大変参考になる。何に適応するか、そうすると「同時に」何に適応できなくなるのか。もしかすると子どもたちは適応すべき「何か」を自分たちで創り出しているのではないか。そんな感想を持ちながら話をうかがった。

 午後はポスターをちらちら観ながら次の日の出番のための準備。と、突然電話がある。M先生から。今日これからのシンポに指定討論として代打で出て欲しいとのこと。なんじゃそら。幸い、コメントできない内容でもないのでお引き受けする。

 バフチン理論の教育心理学への応用について。提供された話題にふむふむとうなづきながら内心気が気ではない。前の席に座っていたKくん(彼も代打)がPCに個別の話題提供者へのコメントを書いているのが見えたので、全体に対して、どうとでも答えられそうなコメントを準備する。

 シンポの流れでそのまま打ち上げ。昭和町の交差点から少し入った大衆酒場(名前失念)。1つのテーブルを10人で囲む。黒はんぺん、しらすおろし、串焼き盛り合わせ。品書きの短冊がカウンター上の壁にずらりと並ぶ、正統的な大衆酒場。

 この店を出たらおでんで有名な青葉横町へ行こうとM先生と事前に話していたのだが、大衆酒場を出たときにはすでにどこかに行ってしまったあとだった。仕方なく一人で青葉横町をのぞく。端の店に見知った顔があった。大学院の先輩のNさんである。せっかくだからいっしょに飲もうと店に入ってみる。と、その顔の奥にもう一つ見知った顔が。M先生だった。なんじゃそら。

 おでん「和子」。8人も入ればいっぱいになるような、カウンターのみの店。青葉横丁にはこうした店がずらりと入っているらしい。ここで初めて静岡おでんを食べる。牛すじからだしを取るのでくどいかと思ったがそうでもない。

 おでんをつつきながら衝撃の事実を知る。

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静岡居酒屋紀行その1

dun (2009年9月23日 20:59)|コメント(0)| トラックバック(0)

 教育心理学会で静岡大学へ。静岡市内に投宿し、昼間は学会で、夜は居酒屋で情報交換という日々が続いた。

 初日、宿に荷物を置いて駅北口の繁華街へ。飲み屋の多い紺屋町、両替町から昭和通りをはさんだ常磐町はしずかな街並み。落ち着いた飲み屋が何軒かある。その中から、モツを食べようと目についた「ナカミヤ」へ。

 カウンターとテーブルが数卓の小さな店。ご夫婦二人で切り盛りされているようだ。カウンターに男性が2人。その間に座る。ホッピーがあったのでまずはそれを。

 モツ煮込みをお願いするが、いろいろな味があるとのこと。たとえばタンはカレー味、すじはクリームソースで、といった感じ。これは面白い。けど、オーソドックスなモツミックス塩味をお願いする。それに、センマイ刺し、ポテサラ。センマイはあると食べてしまう好物。「ガツシン刺し」なるものがあったので聞くと、胃袋の真ん中の部分だそうだ。それもお願いする。ナカをお代わりしてちょうど食べきった。

 耳の調子が悪く、噛むごとにその音が直接耳に響く。今日はおとなしくしておこうと、ホテルへ戻る。その途中の辻に建つ瀟洒な造りの店が。「こでまり」という。その雰囲気に誘われて引き戸を開けると、斜めにつけられたカウンターに、ご高齢のお客さんがずらりと座る。カウンター奥には妙齢の女性。つい、入り口で固まってしまう。

 恐縮しながらカウンターの隅に座らせていただき、ビール、しらすおろし、枝豆、はんぺんに桜エビをまぶしたものをいただく。

 隣に座る一団に、近くのスナックのママが合流し、カラオケで盛り上がってきた。そのママが歌う美空ひばりがむちゃくちゃうまくて感動する。

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ただいま足寄

dun (2009年9月17日 20:57)|コメント(0)| トラックバック(0)

 明日、陸別に行くために、今晩は足寄に一泊。

 足寄といえば松山千春くらいしか思い及ばない者であるが、いろいろと名物はあるようである。

 町中に投宿。その近くの「鳥せい」へ。生ビール2杯に漬け物、鶏半身焼きを。

 その間に地元の方が焼き鳥を持っていった。長年愛されているのだろう。

 次の店は「そこぢから」。マスターと話したところでは、まだオープンして2週間たっていないのだそうな。道理で表に花が出ていた。マスターは地元足寄出身で、札幌、東京で修行して、本別で店を出した後、足寄に戻ってきたのだそうだ。

 塩から、刺し盛り、串揚げ、ホヤ刺しを食べる。どれも標準はクリアしているだろう。地元にしっかりと根付いていただきたい。

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生姜の夜

dun (2009年8月26日 20:43)|コメント(0)| トラックバック(0)

 研究の打ち合わせで、ただいま東京。

 ゆうべは寝所のそばでひとり飲み。新宿5丁目のあたり。

 1軒目でビールをしこたま、それに谷中生姜、鳥レバ煮、そら豆。谷中生姜は札幌ではなかなかお目にかかれないもの。味噌つけて食べるのがとてもよろしい。

 2軒目、ドンキホーテへ。先客の女性と話し込んでいたマスターにご挨拶。おみやげ、空港で買った「生クッキー」。売店のおばちゃんによれば、「去年は生キャラメル、今年は生クッキーがクる」らしい。

 黙っていても最初に出てくるのがジンリッキー。この時期だからこそ、爽やかでうまい。ついつい2杯目をおかわり。

 若い男性2人組が隣に座る。大泉学園でお店をしていて、その記念の会にマスターが参加されたのでお礼に来られたらしい。若いのに三橋三智也にやたら詳しい。

 すぐ隣に座っていた男性がモスコミュールを注文。「あんたもどう?」とマスター。いただきます。

 銅のビアマグのようなものに入って出てきた。ひとくち。なんだ?いままでに味わったことのないほど清冽な生姜の香り。強烈にうまい。「これで作るの」と見せてくれた小瓶はジンジャービア。ジンジャーエールではないようだ。「なかなか日本では売ってなくてね」とのこと。

 新しいお客さんが入ってきたので席を空けるために店を出た。今回もまた楽しい時間を過ごさせてもらった。

 そういえば、やたら生姜に縁がある夜だった。

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やきとり一真、網元

dun (2009年7月 8日 17:00)|コメント(0)| トラックバック(0)

 伊達紋別の駅を降りたぼくは、歩いて5分ほどの町中にある旅館に投宿。錦旅館といい、ご夫婦2人で切り盛りされているようだ。名前は古風だが建物は比較的新しい。部屋もきれい。

 夕食を兼ねていつもながらの居酒屋へ。旅館のご主人に尋ねると、目の前にある「やきとり一真」を教えてくれた。

 入り口の網戸を開けると、店の奥までのびたカウンター。中にはおかあさん一人。7時前の店内には客の姿はない。カウンターの中程に腰を下ろし、生ビールを注文。

 メニューはやきとり中心。焼き台にはもう炭が熾っている。さっきまでやきとりを焼いていたふうで、焼き上がったのをパックに詰めてビニール袋に入れている。きっと、近所の人が持ち帰るのだろう。せっかくなので、ハツ、カシラ、つくねをお願いする。

 店の中には古い時計が何台も飾ってある。店の外にも動かない巨大な時計が鎮座していた。「あの時計は何ですか」「どこかの学校が廃校になるというので、建物の上にかけてあったのをもらってきたんです」「そうでしたか」

「こちらは古いんですか」「もう30年になりますか」「ではこのあたりでは一番古い?」「スナックなんかは代替わりしたし、そうかもしれませんね」

 むき出しの梁は真っ黒にすすけて、そこから下がったかさのついた裸電球がぼんやりとカウンターを照らす。入り口脇にはなぜか足踏みオルガン。その上には大きなラジオ。「どれもこれも、要らなくなったものを引き取ってくるんですよ」

 今の時間帯はおかあさんだけだが、後からご主人も店にやってくるそうだ。雰囲気のいいところを紹介してもらった。勘定は950円。

 店を出て夕方の街を散歩。人通りはほとんどないが、活気がないわけではない。小綺麗な感じ。

 飲み屋の建ち並ぶ一角からはだいぶ離れたところ、住宅街の真ん中にぽつんと建つ居酒屋「網元」が2軒目。こちらはネットで調べていて見つけた。名前の通り、船をもっているらしい。せっかく海のそばに来たので魚介を食べたかったのである。

 大きなのれんをくぐると下駄箱があり、靴を脱ぐ。先客は若い男性3人組で、すみのテーブルで盛り上がっている。カウンターは6席ほど、客はいない。座椅子のようなものが並べられていて、あぐらをかいてそこに座ると、ちょうどいい高さにカウンターがくる。これはまた不思議なもの。

 お店はご主人とおかみさん、それにお手伝いの女性3人で切り盛りされていた。冷酒をもらう。短冊に書かれたおすすめの中から、しめ鯖とヒラメ刺しを。

 カウンターの向こう側にいるご主人がすっと差し出した皿の上にはぱっくりと口を開けた、真っ黒で巨大な貝が。五回りぐらい大きくしたムール貝のような。中の身も一口では食べられないほど大きい。かじると口の中に磯の香りが強烈に広がる。どうも、このあたりの岩に張り付いている天然のものだそうだ。

 しめ鯖が到着。刺身のようなピンク色で美しい。塩と酢にちょっとだけつけておいたという感じ。鮮烈な味。うまい。ヒラメ刺しにはママからのサービスでミズダコの刺身が添えられていた。ヒラメはもちもちした食感に甘みが豊か。タコも甘い。

 焼酎のお湯割りをもらう。「牛レバ刺しを」「すいません、水曜じゃないと入ってこないので」なるほど、つぶすのが水曜なのか。ではと味噌おでんを頼む。ゆでたまご、こんにゃく、天ぷら(さつまあげ)を串で刺して甘味噌をかけたもの。高速のSAなんかでよく食べるようなものだが、居酒屋では珍しい。素朴でうまい。

 ご主人がまた小さな皿をすっと差し出してくれる。ナマコ酢。ええっ、いいの?という顔をして見ると、いいからいいからと手のひらを突き出して答えてくれる。酢の加減もいいし、なによりナマコがしっかりしている。これは上等。

 とどめは小振りな毛ガニ一杯丸ごと。ちょっとちょっとこれはと手を顔の前で振るが、ご主人もおかみさんもニコニコ笑い、いいからいいからと。手を合わせ、ありがたくいただく。必死になって身をほじくる。甲羅を割ってかに味噌をほじくり、足を割って身をすする。黙々と解体作業。

 大満足。というか、注文したものよりもサービスでいただいたものの方が多かったのでは。お勘定は2500円。いやあ、安い!魚っ食いのみなさん、伊達に来たら「網元」ですよ。

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初の小上がり

dun (2009年6月26日 15:31)|コメント(0)| トラックバック(0)

 ただいま、調査の準備で忙しい。毎日のようにネクタイを締めて出勤し、先方との打ち合わせ。

 その準備にご協力いただいたMさんをお誘いして飲み会を開く。場所は平岸。お礼をするのに人を自分のフィールドに呼びつけるのも失礼な話だが、ぜひ飲み屋をご案内したかったのでそれを承知でお誘いした。

 夏の北海道は夜の7時とはいえども十分に明るい。まずは「かみがしま」をのぞいてみる。2人でももう座る場所がなくなっていた。「すいませんね」と言うおかみさんに「後で来ます」と告げて、「もつ一」へ。

 店の入る長屋は、道路側には5軒が軒を連ねる。今日は暑く、どの店も入り口の戸を半分ほど開け放していて中がのぞける。

「もつ一」はガラガラだった。「2人です」と告げ、縄のれんをくぐって左手の小上がりに座る。ここはいつも1人で来るので、カウンターにしか座ったことがなかった。小上がりがちょっと新鮮である。まずはホッピーを流し込み、いろいろと食す。トマト、煮込み、やきとり、小袋刺し。

 座布団に座ったのが落ち着いたのか、話が盛り上がったのか、2時間も滞在していた。どうもごちそうさま。

 2軒目、「かみがしま」を再訪。ちょうど先客が出るところで、小上がりが1卓空いた。いそいそと上がる。そういえばここもカウンターにしか座ったことがなかった。

 前の店で食をセーブしておいたのでまだ胃袋は大丈夫。安さを頼みに、再びいろいろと食す。チカフライ、セロリおひたし、刺身盛り合わせ、お好み焼き、ウド甘酢漬け。

 2人でとりとめのない話をしていたらあっという間に次の日になってしまった。終電のなくなったMさんはタクシーでご帰宅。おつかれさまでした。

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総決起集会2009

dun (2009年6月18日 15:28)|コメント(0)| トラックバック(0)

 卒論を書く学生さんを引き連れての総決起集会を今年もまた行いました。

 場所はおなじみの「金富士」。6時にすすきのに集合してビルの地下に向かいます。

 店内はまだ3割の入り。奥のテーブル席を占領して、生ビールで乾杯。めいめいに好きなものを注文。

 今年は男2人が卒論を書くので、男同士の話をいろいろと。と言ってもあれですよ、江頭2:50の話ではないですよ。

 Sくんのテーマは「感動」。社会において、感動をウリにすることにはどのような意味があるのか。Yくんのテーマはまだ未定ですが、 面白い可能性をもったものを出してきてくれました。

 酒を飲んで眠くなってきたようなので、早めに切り上げ。店を出た路上で、「恥ずかしいす」と言われながら、 これからの卒論執筆に向けてエイエイオーと叫びました。

 さてここからは自由時間。平岸で降りて、いつもの「かみがしま」へ。ビール大瓶にセロリおひたし、 刺身盛り合わせにチカフライでしめて1200円でした。

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江戸一、宜野座、ドンキホーテ

dun (2009年6月 4日 14:52)|コメント(0)| トラックバック(0)

 東京へ行って披露宴だけではもったいないと、2日ほど滞在していた。新宿に宿を取ったので、昨年訪れてずいぶんとおもしろかった店を再訪することにした。

 披露宴前日にはM先生と大塚の「江戸一」へ。斯界では名の知れた店。店の前で5時に待ち合わせるも、まだ暖簾は出ておらず。

 と、すぐに若い男性が暖簾を出した。口開けである。「コ」の字カウンターの一番奥に座り、ビールでのどを潤す。

 肴にはカツオ、クジラ、蚕豆、ホヤ。酒は白鷹の樽酒を。よしなしごとを話す。

 2軒目は名も知らぬイタリアンに誘われるままに。常陸野ネストビールが全種類そろっている。珍しいのでアンバーエールを。よしなしごとを話す。

 大塚の駅で上野方面と新宿方面に別れる。

 新宿駅から歌舞伎町方面へ。もう少し入るかなと、やきとり「番番」をのぞいてみる。グループとグループの間に1席空いていたのですべりこみ、生をもらう。煮奴、うど、串焼き。壱岐焼酎山乃守をお湯割りで。

 店を出てふらふらと。5丁目のホテルそばにある沖縄居酒屋「宜野座」。一度入ったことがある。飲んでいるそばで唐突に三線教室が始まって、勝手に混ぜてもらった楽しい思い出がある。

 靴を脱いであがる。テーブル席で足をのばしてのんびりとする。酒はもうさすがに入らず、うっちん茶をもらう。それに沖縄そばでシメ。

 ホテルに戻り、ベッドに倒れ込む。

 次の日、花園神社に参詣してその裏手を歩く。新宿ゴールデン街にはじめて足を踏み入れた。朝だから人通りはまったくないが、飲み屋の密集ぶりはものすごいものがある。この風景の写真を撮ってはいけないそうだ。商店街振興会の掲げた看板にそう書いてあった。

 午後からの展覧会、披露宴、2次会もつつがなく終わり、一人でタクシーでホテルへ。もう12時近かったが、ぜひもう一度行っておきたいバーが近所にあり、着替えて大急ぎでそこへ。

 バー「ドンキホーテ」。ながらく新宿で働いてこられたFさんが構える隠れた一軒。先客がいたが、入れ替わりで帰って行った。

 店に入って早々、「ああ、あんたは」と、去年、1度しか訪れていない私のことを覚えていてくださったふう。

 ここに来たらジンリッキーを飲まねばならない。すっきりしていて今夜にはちょうどいい。

 客足の絶えた深夜、Fさんと並んでたわいのない話を。松前のご出身だそうで、札幌に出てきてから、かの「やまざき」の山崎マスターのところで修行をされたのだそうだ。しばらくは札幌で雇われていたが、東京に来ないかとの誘いがあって、新宿にそのまま居着いてしまった。

「来た頃は駅の辺りは舗装もされていなくて、今みたいな賑やかさはなかったの。店のあるこのあたりは昔からの商店街でね、昔は駅から神社の脇を抜けてずうっとつながってたの。太い道ができてから分断されて、人の流れがすっかり変わっちゃった」

 店はずっと歌舞伎町にあったが、治安の悪さに嫌気がさして、現在の場所に居抜きで店を構えたのだそうだ。

 ホテルの門限に間に合うように辞した。とりあえず、気になっていた店は回ることができた。

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串かつ千里、こなから、蔵漆紅

dun (2009年5月24日 14:36)|コメント(0)| トラックバック(0)

 研究室にてSさんと打ち合わせ。小学生は学校の授業中の会話にどのようなものとして自らを位置づけるのか。また、教師は子どもがどのような会話者となることを期待するのか。

 観察をさせていただける学校を探して、夏までになんとか目処をつけることに。

 いったん別れ、夕方過ぎにふたたびすすきので待ち合わせ。

 串かつ「千里」へ。串かつ、串貝(貝はホタテだった)、フライ盛り合わせ、たこ酢味噌、刺し盛り、冷や奴などを平らげる。「串かつもう1皿いいすか」とSさん。古き良き酒場の名残、冷蔵庫の上にある小さなテレビ(もちろんブラウン管のやつ)に映し出された日ハム-ヤクルト戦に見入る酔客たち。こちらもついつい野球談義になってしまう。

 これだけ食べて、2人で5700円くらい。安いよー。 

 せっかくなのでと、Mさんをお誘いしておいた。当日の朝のメールにもかかわらずご賛同いただく。お仕事を終えて2軒目から合流していただくことに。

 千里を出て大通公園を抜ける。ライトアップされた噴水、テレビ塔にSさんが「おお、おお」とカメラを向ける。もちろん時計台にも。ここで写真を撮ると、たいていの場合、「撮ってくれませんか」と観光客に頼まれる。今回もそうだった。

 ホテル時計台そばの「こなから」へ。8時半の入店でだいたい8割の入り。運良くテーブル席が空いていた。1軒目でそうとう腹にたまるものを食べておいたので、軽めに。きたあかりのコロッケ、牛すじ煮こみ、ぬか漬け、ドライカレー。

 Mさん合流。Sさんとはお互い初めてだそうだが、共通のお知り合いが多く、あまりそういう感じもしない。話もスムーズに進む。

 ラストオーダーが妙に早く、11時には閉店。大急ぎで平らげて店を出る。

 ちょっと物足りないが、かといって、札幌駅周辺には深夜過ぎて空いているなじみのバーもなし。ではと、北12条の「蔵漆紅」へ。ちょうどJRを挟んで線対称の位置にある。

 店に足を踏み入れるとクラブのような重低音。久々だけど、こんな感じの店だったっけ?ぼくはジンリッキーをちびちびとなめながら、意識が遠のくのを抑えつつ。

 ブログでご挨拶するのも変ですが、Mさん、突然のお誘いにもかかわらず、ごちそうまでしてくださり、ありがとうございました。Sさん、遅くまでつきあわせてしまい申し訳ありませんでした。研究がんばりましょう。

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三徳六味、円山ママ、夜光虫

dun (2009年5月22日 14:35)|コメント(0)| トラックバック(0)

 今後の研究についてお知恵をいただくというか、ご相談申し上げるために、東京からSさんにお越しいただいた。Sさんはジェスチャー研究の若手ホープ。お互い、小学校での子どもが展開するコミュニケーションの具体的なところに関心があり、どのような研究ができそうか話し合いをすることに。

 話し合いは金曜日に行うことにして、鋭気を養うために北海道の美味いものを食べるべく、円山に。

「三徳六味」を訪れるのは本当にひさびさ。もう1年ぶりになるのではないか。「忘れないでいてくださることが一番ですよ」と、店主の亮さん。いやもう、本当にごぶさたして。

 食事なしのコースとありのコースの2パターンがある。今回は「なし」のコースで。カウンターに陣取り、まずは生ビールで乾杯。

 先付けは、地の山菜の山葵和え。笹竹、浜ぼうふうなどが入る。(詳しくは失念)

 甘鯛の昆布締め。煎り酒でいただく。何重もの仕事がきちんと反映されている。

 八寸。胡麻豆腐、卵焼き、大角豆の胡麻和え、つぶ貝煮、ナス田楽、蛸の柔らか煮、四万十川の天然沢蟹唐揚げが、ひょうたん型の皿に。ひと品ひと品で、味の確認。

 焼き物は二品。さきほど先付けで出た笹竹を皮ごと焼いたもの。あまーい。もうひと品は、サクラマスの脂ののったところ。皮まできちんと平らげる。

 最後に、里芋の唐揚げと餅に蟹の身の入ったあんをかけたもの。山のものと海のものの取り合わせだが、何をどう組み合わせるかに心配りが見える。蟹の豪華さを楽しみながら、だしの確かさと芋の素性で安心する一品。

 帆立の山椒煮をいただく。酒のおつまみにぴったり。

 亮さん、ミキさんは相変わらずの様子。忙しそうだが、楽しそう。板場にこの4月で専門学校を卒業したという女性が見習いで入っていた。堀北真希似の、芯の強そうな方。厳しい親方のもとでしっかり修行してください。

 店を出て、もう少し酒を飲むことに。円山公園駅までの通り沿いにある不思議な飲み屋、「円山ママ」へ。

 カウンターの中にいるのはママではなくお兄ちゃん。ママというのは「インパクトのある名前にしたかったから」だそうだ。「飲みマニア」の心をくすぐる酒の揃え。Sさんは梅ワイン、ぼくは亀甲宮(いわゆるキンミヤ)のホッピー割り。おつまみに生ラム刺身と枝豆。ラムのくせにクセがなく食べやすい。

「すすきのに行きましょう」とSさん。ではと、一番の繁華街をご案内。迫り来る黒服(のような人たち)を追い返してぐるりと見て回る。

 カクテルっぽいものをとのご所望で、いつもながらの「夜光虫」へ。ぼくもいつもながらのジントニックを。それと、締めのラーメンも。1人前を2人で分けてちょうどいい分量。

 明日の話し合いに備えて終電前に切り上げる。

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長崎紀行その6~丸山徘徊編

dun (2009年5月12日 07:43)|コメント(0)| トラックバック(0)

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 平戸から帰ってきた翌日の夕方は、かねてより計画していたのだが、わたし一人で長崎市街の飲み屋をめぐらせてもらうことにした。

 昼食をとった後、少し横になり、夜に向けて鋭気を養う。たかが酒を飲むのに鋭気も何もあったもんじゃないのだが、まあそこはそれ。

 4時過ぎに実家を出て、電停赤迫までてくてくと歩く。熱を帯びた西日に焼かれて体から水分がぬけていく。これでこそ最初の一杯がうまいというもの。

 赤迫から正覚寺下行きの車両に30分ほど揺られ、思案橋で降りる。さあ、どこに行こうか。

 まずは、気になっていた一軒、一口餃子で有名な「雲龍亭本店」へ。思案橋横丁の入り口近くにあるので、場所は分かりやすい。

 がらがらと扉を開けるとLの字型のカウンターにおじさんが1人、テーブル席には家族連れが1組。家族連れはもう帰ろうとしていたところ。カウンターにおもむろに座ると同時に、餃子1人前と生ビールをお願いする。生はサッポロだそうだ。のぞむところ。

 供された生ビールをのどに流し込む。しみこむ。そこへ小振りの餃子が10個、無造作に皿に盛られて出てきた。小皿に専用のタレを入れる。そこに好みで真っ赤な柚子胡椒をつけてもよい。まずはタレのみ。一口なのでゆっくり味わう間もなく飲み込んでしまう感じ。今度はよく噛んでみるものの、皮の中から出てくる脂が変に臭う。うーん、好みが分かれるところか。食べつけると病みつきになるのだろうか。

 次に向かうは、浜の町アーケードから細い路地を入ったところにある、おでんの「はくしか」。中洲の「はくしか」はここの支店である。

 入ると、店の中央にコの字型のカウンター、壁に沿ってテーブル席が5~6つほど。コの字の奥まったところにおでんの浮かぶ舟。カウンターの中には着物にかっぽう着、日本髪に結った年配の女性が立ち、フロアをもう一人の同様の格好をした女性が受け持っていた。

 どうも口開けの様子。そりゃあそうだよ、今はまだ5時半。カウンターの入り口に近い端に座り、まずは瓶ビール。壁に掛かったホワイトボードを見て、白和えも。おでんは、里芋、ギョウザ(また!)、それに自家製はくしか揚げ。芋とギョウザはまだ味がしみていないそうで、ではと、たまごをもらう。

 常連らしきおじさんが1人、入ってきた。ちらりとわたしの方を見やりながらコの字の反対端に座る。女性陣と打ち解けた感じで賑やかに会話が始まる。こちらも、札幌から来たことなど話す。頼んでおいた芋とギョウザを平らげる。昨年おじゃました「桃若」といい、長崎にはおでんの名店がそこここにありそう。ごちそうさまでした。

 次は、浜屋の裏にある大衆割烹「案楽子(あらこ)」。年配のご夫婦と、なにやら玄人風のカップル(?)の間に空いていたカウンターの一席に通される。ここでは最初から焼酎をもらう。「お湯割りで」「麦?芋?」「麦で」。長崎では麦焼酎のシェアがなかなか大きいらしく、見た感じではあるが、飲み屋にキープされているボトルの半分が黒霧島、残り半分が壱岐の麦焼酎。

 カウンターの目の前にあるガラスケースには、アジ、サバ等々の魚。魚にまじって、はじっこにネギ巻きが山と積まれている。細ネギ(わけぎである。九州ではこれを普通の「ネギ」と呼び、根深ネギなどを「太ネギ」と言うらしい)を湯がいて、白い部分に青いところをくるくるとまきつけたものだ。熊本に行った時には「一文字グルグル」とか呼んでいたと思う。懐かしかったので頼むと、酢味噌が出てきた。口の中で噛むとキュッキュと心地よい。

 ネギ巻きの後ろにはなにやらふわふわした白いものが。「なんですか」「鯨のオバです」。いわゆる、さらしくじらである。長崎、特に、昨日訪れた平戸の方は昔から鯨漁で有名であったため、今でも長崎では鯨を食わせる店は多い。ここはぜひひとつと、オバをもらう。ネギ巻きの酢味噌で食べてみる。口の中でぷりぷりとしてまた乙なもの。

 最後に刺身盛り合わせをもらう。厚く切られた身はプリプリ。おいしいなあ。

 店を出ると、夕陽はとうの昔に沈んでいた。

 銅座通りを冷やかしながらふらふらと。目についた、「雲龍亭籠町店」についつい。さっき食べたではないか。本店との味比べである。

 壁のメニューを見ると、本店よりも50円ばかり高いのが気になる。目と鼻の先なのだが、何が違うのだろうか。ここではまずは焼酎お湯割り、それに「キモテキ」(レバーのソテー)を。キモテキうまい。勢いをつけて、餃子も1人前もらおう。うん、ここのはさほど脂が臭くない。が、やっぱり餃子が小さくて物足りない。後から店に入ってきたおじさんは、テーブルに着く前に「餃子3人前」とオーダー。ここではそれくらいの量を食べなければ満足できないということだろう。

 店のある船大工町から正覚寺のある小高い丘はびっちりと建物で埋まっている。その間隙を縫う路地をぶらぶらと登る。ほどよいところで折り返し、丸山町へ。古い建物が並ぶ情緒のある通り。ここは江戸の昔、花街のあったあたり。今でもその名残はそこかしこに残っている。さあ、そろそろ締めにかかろう。

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 再び思案橋横丁へ。さきほどの「はくしか」で聞いていた、「昔ながらのちゃんとしたちゃんぽんを食わせる」という「康楽(かんろ)」にふらふらと入る。長崎らしく、ちゃんぽんで締めようと思ったのだ。黄色い、太い麺をぞろぞろとすすりながらテレビにぼうっと眺め入る。

 酔い覚ましに、誰もいない中華街を抜け、出島まで歩く。港からの風が心地よい。

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長崎紀行その1

dun (2009年5月 2日 21:35)|コメント(0)| トラックバック(0)

 GWを利用して、家内の長崎の実家に帰省。

 新千歳空港へ。インフルの話題がとびかっているせいか、マスクをつけてキョドキョドとあたりをうかがっている人の姿がぽつぽつ。

 まずは福岡に飛び、そこで1泊。投宿したのは博多祇園にあるドーミーインという新しいビジネスホテル。建物はきれいだし温泉があるのがいい。客層としてどうも女性を意識しているような感じ。共同浴場なのだが、女湯に入るのに暗証番号が要るらしい。

 アマネが寝てからこっそりと飲みに行く。いつもは天神に飲みに行くのだが、今回は宿から近い中洲に繰り出す。「はくしか」という、長崎に本店のあるおでんやさん。華美な喧騒から少し離れた落ち着いたお店。ただ、長崎出身だという店長がやたら陽気。「これをどうぞ」と、頼んでいない小鉢をくれる。「なんですか」「ほうれん草。ちゃちゃちゃちゃっちゃちゃーん」「ああ、ポパイねえ」

 シメは宿の目の前にある長浜ラーメン屋。「ラーメン」「固さは?」「えと、ふつう」「はいよ」。地元の人は、バリカタとか言うんだろうけど、よく分からないので適当に答える。店の壁に博多華丸の色紙が貼ってあった。

 続きはまた。

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打ち上げでススキノヘ

dun (2009年3月28日 22:22)|コメント(0)| トラックバック(0)

 半年ほど一緒に仕事をしてくれたIさんと打ち上げをするためにススキノヘ。

 8時開始だったのですが、腹が減ってしまい、気になっていた店で下地を作りに一人でお先に。

串かつ千里」 の暖簾をくぐると1階は3割くらいの入り。カウンターに腰をかけて、まずは生ビール。ポテサラ、湯どうふ、それに串かつも。 店名にもなっているものを食べないわけにはいきません。

 湯どうふは木綿半丁を横に切ったのがぬくめられて、ポン酢に浸されて出てきます。ネギと七味がトッピング。 もうすぐ4月とは言え札幌はまだまだ寒い。こういうのがいいですねー。出てきた串かつはやや小振りのものが2本。 ソースをたっぷりかけていただきます。ポテサラはキャベツがたっぷりともられた小鉢にてんこ盛り。

 2階は宴会をしているようで、次々に揚げられてくる串かつの皿をお盆に載せて、おばちゃんが慌ただしく階段を上り下りしています。 1階も徐々にいっぱいになってきましたので、ここらで腰を上げます。途中で切り替えたレモンサワーもあわせて1800円也。ススキノにも、 古くて安い店は探せばたくさんあるんです。

 時間が来たので待ち合わせ場所に行き待っていると、すぐにIさんが到着。連れだってビルの中の一軒へ。

魚菜」 は何度か来たことがある居酒屋ですが、なにしろ酒と焼酎の揃えがすばらしく、 そこに魚介を中心としたメニューを合わせるとぴたりとはまるいいお店です。

 まずは生ビールで乾杯してお互い慰労します。やはりここに来たら魚ですね。刺身三品盛りを2人前いただきましょう。出てきたのは、 〆サバ、マグロ、それに北海道らしくハッカク。ハッカクがぷりぷりしててうまいなあ。

 その後は次々と目についたのを頼みます。ホタルイカ酢味噌和え、空豆、エビ天(さつま揚げ)、カニミソ。 この店オリジナルの明石焼きは、タコの入ったオムレツといったふうで、かけられた甘酢あんと絡めるとおいしい。

 このところ酒は燗したのしか飲まなかったのですが、久々に冷やでもらいます。短冊に書かれた「鳳凰美田」を。 ほんのりと色のついた酒を口に含み、そこにホタルイカを入れると、ああうまいなあ。

 満足して店を出ると、まだ少し飲み足りない感じ。「甘い酒を飲みましょう」ということで、この辺に来るといつもうかがう「夜光虫」 へ行ってみます。入り口を開けると、すごい喧噪。いつもは誰もいなくて心配になるくらいですが、今日は激混みです。

 Iさんは「モーツァルト」とかいうチョコレートリキュールを。「アイスココアみたいです」だそうで、ぼくはパス。 ジントニックとギネスで今夜を締めました。

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平岸の奇跡

dun (2009年3月24日 22:21)|コメント(0)| トラックバック(0)

 朝から研究室にこもりきり。発散するために今宵も平岸へ。

 今日は「もつ一」にしようかなと考えながら地下鉄から地上に出ると、あれ、赤提灯が出ていません。そうか、月曜は休みでした。

 それならと、今日も初めての店に行ってみます。ずっと前から目をつけていたお店があるんですよ。 駅から少し歩いた細道に入った場所に建つ、「居酒屋かみがしま」です。

 入り口のガラス戸越しに中をのぞくと、カウンターにもテーブルにもお客さんがいっぱいのようです。えいやと戸を開けます。 カウンターの一番端が空いており、なんとか腰を落ち着けることができました。

 カウンター8席程度、テーブル3卓、奥の小上がりには4卓ほど。私の後から入ってきた数組のお客さんで、 そのすべてが埋まってしまいました。これだけの人数を、たった3人のお店の方がキビキビと動いてさばいています。これは期待がもてそう。

 まずは生をお願いしました。突き出しはタケノコ(143円)。さあ、何にしようかとメニューを見ますと、いやあ、いろんなものがあります。 焼き鳥、おでんはもちろんのこと、魚関係が充実しているようです。チカフライ、ワカサギ天もよさそうですが、 黒板に書かれていたフクラギ刺しをお願いすることにしました。ブリの小さいヤツですね。それから、目の前の短冊に書かれていた串カツと、 セロリおひたしも。

 なんだかたくさん注文したようですが、それには理由があります。一品一品が激安なのです。フクラギ刺しは8切れほどで300円(税抜き、以下同)、 串カツは大ぶりのものが2本にキャベツの千切りがきちんと添えられていて300円。セロリに至っては、 小鉢一杯にもられてなんと100円。これだけ安いと、安心してついあれもこれもと食べたくなってしまうのです。

 じゃあ、安かろうまずかろうかと言うと、さにあらず。どれも水準は超えています。むしろ美味い。

 これは大当たりと言ってよいでしょう。客層を見ても、若いのは少なくて、中年以上の方が多い。小上がりでは、 おばあちゃんおじいちゃんを囲んでご家族が団らんされています。夕食代わりに使っても懐が痛まないからいいのでしょうね。

 深く考えずに生ビールを頼んだのですが、メニューをよっく見ると、飲み物も安い。生は340円。サッポロビール大瓶がなんと300円ちょっと。げへぇ、とうめいてしまうほどの激安。ほぼ店頭価格ですよこれは。

 お酒に切り替えます。熱燗をもらうと、これまた出てきたのが大徳利。これで330円。いやあ、いいのかなあ。 いちいち感動してしまいます。

 おでんもいろいろありますが、タネを3つ選んで250円だそうです。生揚げ、たまご、それにフキをもらいました。どれもうまいし、 なにより安い。へたすると縁日のおでんよりも安い。

 ジョッキ1杯にお酒1本、おひたしに刺身に揚げ物におでんを平らげて、しめて...1851円(税込)。ちゃんと儲けてるの、 と心配になるくらいの良心価格。この安さはすすきのの「金富士」に匹敵しますが、メニューの充実ぶりからして「かみがしま」 の方に軍配をあげざるをえません。

 名前のごとく神のような存在、まさに平岸の奇跡。いいなあ平岸。

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近所の居酒屋開拓

dun (2009年3月22日 22:20)|コメント(0)| トラックバック(0)

 昨日から妻子が実家に帰っています。別に離婚の危機というのではなく、単に遊びに行っているのですが。

 独り身は慣れているしそれなりに楽しいのですが、食事するときが寂しいものです。テレビを見るくらいしかない。そういうときは、店の人と気軽に話ができる居酒屋に行きたくなるのですね。

 そんなわけで、自宅から歩いて15分ほどの地下鉄平岸駅界隈で居酒屋を巡ることにしました。せっかくですから、入ったことのない、できるだけ古そうなお店を開拓することにします。古いお店を探すのは、常連がつくくらい美味いものがあるとか、あるいはマスターがいい人であるといった可能性が高いからです。

 とは言え、素面で常連ばかりのカウンターに腰掛けられるほど度胸も据わっておりませんので、ここはひとつ勢いをつけるために1軒目はなじみの店にしておきます。

 平岸駅から地上に出てすぐにある長屋のはじっこに鎮座するのが「喰道楽」。かつてすすきので焼肉店をされていたというご主人が開いただけあって、肉の仕入れと扱いには絶対の自信があるとのこと。とても気さくなご主人で、カウンター越しにいろいろと話しかけてくれますし、こちらも話しやすい。

 ここの自慢は煮込み。といってもモツではなく、牛すじの煮込みです。すんだスープにとろとろに煮込まれた牛すじ肉が浮かび、野菜とこんにゃくがいいアクセントになっています。酒を飲むにはぴったり。レバ刺しも甘く、シャキシャキした歯ごたえが残る最高の一品。ついつい焼酎がすすみます。

「これもよかったら」とご主人がくれた皿にはカレイの干物を焼いたのが。お客さんのおみやげだそうです。炭火で焼いているので、身がほっくりとして、小骨までおいしく食べられます。生に焼酎2杯、煮込みとレバ刺しにお通しで、しめて3200円。

 さあ、美味しいものを食べたのであとはどんなに後悔してもかまわないぞと、新規開拓に乗り出します。

 2軒目に選んだのが、駅から歩いて5分ほど、以前行ったことのある「はっぴーママCafe」のそばにあるやきとり屋「うめ津(うめしん) 」。何の事前情報もなかったのですが、その店構えに惹かれました。看板には「焼とり うなぎ専門店」とあります。おそらく、うなぎを焼く台でやきとりも焼くのでしょう。キリンラガーの電飾スタンドも札幌では珍しい。

 店内には先客が1人。ですが、どうも持ち帰りの料理を頼んでいたようで、すぐに出て行ってしまいました。というわけでカウンターには私1人。先客とはカウンターの反対側に座ったため、ちょうど目の前には焼き台があります。店内で働かれているのは、お年を召したご主人と、その奥様らしき方。

 生ビールを頼むと、突き出しには枝豆。焼き鳥は4本300円から。モツとハツを2本ずつお願いしました。出てきた串の焼き加減はばっちり。肉には焦げが見あたりませんが、きちんと中まで火が通っています。これは当たり。黒板に書かれていたポテトサラダもお願いしました。いかにも家庭のお総菜で、上にはご丁寧に醤油がかかっています。これはこれでありですよ。しめて1200円。

 新規開拓の1軒目が当たりだったので気をよくしたついでに、ちょっと店構えが怖くて二の足を踏んでいた焼鳥屋に思い切って突入することにします。それが「やきとり立花」。「うめ津」からはちょうど道の反対側にあります。

 戸を開けると変形L字型のカウンターには先客のおじさん2人。カウンターの中にはロマンスグレーのマスター。3人で楽しそうにお話をされています。ここは燗酒をもらうことに。手酌をしようとすると、マスター自らお酌をしてくれました。恐縮です。

 落ち着いてから店内を見渡すと、メニューの短冊の他にいろいろと貼り付けてあります。目を引いたのは、元日ハムの岩本選手と一緒に写るマスターの写真。と、その脇は、「早稲田実業 斎藤佑樹」とはっきりとした楷書で書かれたサイン(?)。これは野球ファンのお店でしょう。そうなってくると、マスターがどこのチームのファンなのかを見きわめなければなりません。が、すぐに分かりました。冷蔵庫の上には2003年の優勝の時のグッズが所狭しと並べられています。阪神ファンですね。

 マスターが気を遣ってくださり、いろいろと話しかけてくれます。自分のひいきが阪神であることを告げると、一気に盛り上がりました。ご自身は阪神のファンだそうですが、北海道に日ハムが来た時にはいろいろとご尽力されたそうで、新庄選手を呼ぶ署名運動もされたそうです。その署名リストのトップにあったこのお店の名前を、入団会見時に新庄選手が読み上げたのだとか。この辺りの記事に書いてありました。シーズンが始まれば、店のテレビでは阪神戦しか流さないとのこと。これは来ないわけにはいきません。

 楽しく話をすることができて大満足して店を出ました。いやあ、料理とか酒とかいう次元を超えた大当たりです。酒2本にさつま揚げでしめて900円。さつま揚げが250円でしたから、酒は1本300円でしょうか。安いなー。

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S氏と飲む

dun (2009年3月 5日 22:09)|コメント(0)| トラックバック(0)

 酒友、S氏が東京から札幌に飲みに来るというのでご一緒する。

 車で新千歳空港へ。ピックアップして夕張へ向かう。特に何の用があるわけではないのだが、北海道の地方の街の現況をお見せしようと思い、お連れした。

 商店街には人の姿がない。市民はどこにいるのだ。平日の昼間と割り引いてもこれはひどい。「お茶を飲みましょう」と手近の喫茶店に入ると、2人連れおばあさんが2組と観光客とおぼしきカップルが1組。狭い店内のテーブルはほぼ埋まっていた。ここにいたのか。

 夕張を出て由仁町へ。昨年訪れて気持ちよかったユンニの湯という温泉につかるため。あいかわらず湯が黒い。

 話は逸れるが、このところ両足の膝の裏がひどい具合になっている。肌の乾燥が原因だろうが、かゆくてかゆくてポリポリしていたら化膿してしまったのである。どす黒くなった膝の裏と周辺の赤い発疹を見て、「うわ、ひどいですね」と言われる。皮膚病に効くそうだから少し期待してみる。

 湯を出て1時間ほど車を走らせて札幌に戻る。車を自宅に戻し、地下鉄で街へ。

 1軒目は、札幌駅北口の「かんろ」。6時ちょっと前に入店すると1歳半くらいの男の子がちょろちょろしていた。お店の方の子どものようで、お母さんがおんぶしながら厨房で料理をしていた。

 S氏のご所望はホッケ焼きとラーメンサラダ。こればかりは東京では食えぬものである。あと、塩辛、ブリ刺し、ナマコ刺し、ハツ、タン、アイヌネギ醤油漬け、牡蠣酢、ししゃも焼きを食べる。2時間半の滞在。ちょっと食べ過ぎたか、腹をさすりながら2軒目へ。

 腹ごなしにすすきの方面へ歩く。都通りを抜け、気になっていた「樽詰めギネスビールTANAKA」へ。先日読んだ「さっぽろ酒場グラフィティ」にも紹介されていた、古いバーであるとのこと。確かに年季が入っており、座るソファにはツギがしてあった。

 店名にまでなっているのだからと、ギネスをハーフで。突き出しにサラミ。1時間ちょっとで出る。

 3軒目に、Tさんから教えてもらったワインバー「夜光虫」へ。ここは食べ物がおいしいのだが、もう腹一杯で何も食べられない。隅のテーブルに陣取り、S氏はグラッパ、私はジントニックで1時間ねばる。

「それにしても」とS氏。「前の店もここも、客がいないですねえ」

 9時を過ぎ、TANAKAはわれわれだけ、夜光虫はカウンターの先客2人だけであった。

「若い奴らはどこで飲んでるんでしょう」
「家で飲んでるか、そもそも飲まないんじゃないでしょうか」

 4軒目、もう足も肝臓もくたびれてきたが、ここを最後にと気力をふりしぼり、チェーン居酒屋「菱箸」へ。足を踏み入れてすぐ、待合いのイスにこしかけてメールを打つ若いやつが。通されたテーブルの壁隔てた向こう側では若者の喧噪。ここにいたか。

 S氏は明日朝10時の飛行機で東京へ戻るという。中島公園のホテルへ送り、帰宅。

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アニソンカラオケ→居酒屋

dun (2009年1月16日 21:21)|コメント(0)| トラックバック(0)

 先日、以前から飲む約束を取り交わしていたMさんとすすきのに繰り出してきました。

 2次会でカラオケに行くことはよくありますが、今回は意識がはっきりしているうちに歌っておこうということでまずはカラオケへ。なぜだかアニソンを歌いまくろうという話になりました。

 2人とも最近のアニメはとんと分からないので、どうしても60~80年代の曲に限られます。しかしその頃の歌は、深いメッセージ性のあるものばかり。一番熱かった頃と申し上げてよろしいでしょう。もちろん歌うのは絶叫するものばかり。

 それにしても私個人としては昔のアニソンはけっこう知ってるつもりでいたんですけどね、案外知らない歌もありました。

 2時間で切り上げ、先週に引き続き金富士へ。平日の夜は8割の入りといったところ、ちょうど先客がテーブルを空けてくださったところに滑り込みます。

 ビールと酒をかわし、アテを適当につまみながらあれこれの話をとりとめもなく。3時間ほどで暖簾がしまわれたのをきっかけにお勘定。2人でおよそ3500円。激烈に安いですなあ。

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2つのたこ焼きから

dun (2009年1月12日 21:21)|コメント(0)| トラックバック(0)

 先日、金富士で飲んだ帰りに、飲み直しで平岸のとある飲み屋へ。

 縄のれんをくぐった先のカウンターには1人のおじさん。マスターとなにやら楽しそうに話している。

 この店、いつ来ても客がおらず、しかもテレビではなくラジオがかかっており、落ち着く感じが好みで、飲みながら仕事をしに来たりするのである。この日も論文を読みながら飲もうと思い、やってきた。

 カウンターにつき、レモンハイを頼んだところで、件の先客氏が話しかけてきた。「これどう?」

 お皿に載っているのは大きなたこ焼きが2つ。

 「うまいよ、そこのたこ焼き屋のなんだけど。ああ、こんなことしちゃいけないかな、あはははは」と、マスターの顔を見ながら言う。

 「これはどうもありがとうございます」とお礼を言うものの、実のところ腹はいっぱいである。思い切ってぱくぱくと口に押し込んだ。

 「世の中、なんか変になっちゃったねえ」と先客氏。「ええまあ」と私。

 たこ焼きをおごっていただいた以上、話につきあわざるをえないだろう。コップを傾けながら相づちをうつ。

 「やっぱり家族が大事ですよ」と先客氏。「そうですね」「いや、あなたの顔は大事にしていない顔だ」「ははは」

 「私は島根の生まれ、あなたは?」「茨城です」「ああそう、(中略)で、どこの生まれだっけ?(以下2回同じ質問)」

 「島根というと、宍道湖、境港、出雲大社」と私。「おお、よく知ってる。まあ飲みなさい、何飲んでんの?レモンハイ?なんだそんなハイカラなもの。マスター、ぼくとこちらに熱燗1つずつ」「すいません、いただきます」「やっこ食う?やっこ」「はあ」「マスターやっこ2つ」

 「私は40で結婚したんだけど、60過ぎて子ども育てることになるとは思わなかったよ。あんた子どもは?」「3つが1人」「ああそう、かわいいときだよね」

 「昭和46年、オリンピックの前に札幌に来てね、そのころはすすきのに屋台が出てたんだよ」「そうですか」「ビニールをばさっとかけたやつでね、吹雪の中命からがらその中に駆け込んで食べたラーメンがやたらうまくてね」

 そんな昔語りを聞きながら、結局3杯の酒と冷や奴と厚揚げをごちそうになってしまった。

 「いやあ楽しい、ねえマスター楽しいねえ」「そうすか、よかったすねえ」

 その御仁は南区のはずれに居があるらしく、終電に間に合うよう12時前にふらふらとした足取りで地下鉄の駅に消えていった。

 心配になって見送ったマスターとともに再びカウンターに落ち着く。「なんだか調子のいいおじさんでしたねえ、常連さんですか」と私が言うと、「いや、はじめて」

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金富士本店と支店

dun (2009年1月10日 17:07)|コメント(0)| トラックバック(0)

 このところ、機会があれば金富士に行くようにしている。

 金富士には本店と支店がある。本店はススキノのほぼ中心、 地下鉄南北線のすすきの駅を出て南へ、東宝公楽にそって左手に折れた先の北専ビル地下1階にある。支店は狸小路をひたすら西へ西へ、 アーケードがとぎれてもさらに西へ進んだ先にある。

 本店と支店、両方に行ったことがあるが、品書きやシステムはだいたい同じ。酒を頼めばそれに応じてお通しがついてくるとか、 串ものの作り方(肉のあいだにタマネギを挟む)とか。ただ、微妙な違いもある。本店は酒の種類が多く、ワインやサワーも置いている。また、 総じて料理の数も多いようである。

 昨年末、家族が一足先に帰省した際、院生のHくんとともに支店へ。 カウンターの先客に挟まれるようにして空いていた2つのイスに座る。向かいあった壁に貼ってある品書きに、煮込みの文字が追加されていた。 冬季限定らしく、10月ごろに初めて訪れたときにはなかった。まずは瓶ビールと、煮込み、それに串ものを適当に、忘れちゃならない卵焼き。

 煮込みは想像していたようなモツ煮ではなく、牛肉を煮込んだものだった。んまい。酒に切り替えて2人で7本ほど空ける。 それにあわせて串を追加、加えて湯豆腐に塩辛。

 これだけ食って飲んで2人で4000円ちょっとである。安い。

 昨日は、飲む約束をしていた方が急病になり、蓄積されていた飲む気を発散すべく、ひとりで本店の方へ。 金曜夜7時の店内は激烈に混んでいたが、ちょうど最初のお客さんが帰る頃で、空いたカウンターの端に陣取ることができた。

 まずは瓶ビール、お決まりの卵焼き、それにポテサラ...え、売り切れ?早いなあ。では、とりもつにガツ。 座っているのはカウンター一番奥の席だが、この目の前にはテレビが置かれている。一人飲みにテレビはなかなか重宝なものである。 酒を1本もらい、塩辛で飲む。

 30分ほど飲み、満足して切り上げる。1800円ほど。

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ミナミの夜

dun (2008年11月 5日 15:22)|コメント(0)| トラックバック(0)

 大阪での大学説明会が終わった夜。居酒屋に行かないわけにはいきません。

 最近は大阪に出張で来ると、キタをめぐってばかりいました。というわけで、今回はミナミをうろつくことに。

 日本橋のワシントンホテルに荷物を置いて、辺りをうろつきます。ただ、道頓堀は人であふれているので、 なるべく胡散臭い方へと足を向けます。

 そんなわけで入った1軒目が、「正宗屋」。 この屋号の居酒屋は大阪には何軒かあるそうなのですが、チェーン店というわけではないそうで。どて焼き、おばけ、きずしがあるあたり、 正しい大阪の大衆居酒屋。カウンターには一人客のおっさんが肩を並べています。

 このどて焼きがうまい。かむほどに味噌の甘みと肉の甘みが混ざり合います。3本で330円。

 刺し盛りの「小」を頼むと、エビ、イカウニ和え、ヒラメ、ハモ湯引き、マグロなど、一人にちょうどいいくらいのてんこ盛り。 しかもエビの頭はちゃんと焼いて出してくれます。いいなあ。

 板場の、出入り口に近い方で、年長の板さんがおでん舟の番をしているのですが、なかなかいい感じに火が通らないようで、 おでんの注文が入ると「まだ浅い!」「おでんの注文受けるの止めといて!」と叫んでいます。食べたかったのですが、残念。

 ビール、サワー、焼酎お湯割りを頼み、たらふく食べて3000円くらいでした。盛り合わせが高かったのかなあ。

 2軒目は「利き酒家」 。店の前を通りかかってふらりと入ってみたのですが、日本酒、ワイン、ビールのそろえがすばらしい。店のたたずまいのモダンさと、 忙しく立ち回っているおばちゃんの年季の入り具合のコントラストもまた。

 3軒目は...忘れました。つまんないとこに入っちゃったなあと思い、さっさと引き上げてきました。

 日本橋から難波にかけて歩くと、途中に法善寺横町があります。夜だというのにえらく観光客でにぎわっておりました。どの店も高い! 足元見てんなあ。打ち水された石畳といい、ただよう線香の香りといい、雰囲気はすばらしいのになあ。

 横町に串カツの「だるま」が2軒あったのですが、どちらもえらく行列していたのはいったい何ででしょうか。あれ、 だるまって通天閣の方にあったんじゃなかったっけ?

 そんなこんなで8時には宿に戻りました。ゆうべ3時間しか寝てなかったもので、9時には就寝。

 翌朝、ホテルのバイキングに行くと、卵焼きやらソーセージやらといっしょに、 茶色い球形の物体が整然と並んでいる皿が置いてありました。あれはいったいなんだろうとじっと見ていて、はっと気づきました。たこ焼きだ。 コンテクストがこうまで違うと、知覚すら難しくなってしまうという例ですね。

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科研と打ち合わせと野球

dun (2008年10月23日 15:19)|コメント(0)| トラックバック(0)

 昨日は朝から研究室にこもってパチパチとキーボードをたたいていた。科研の申請書を書いていたのである。

 本来であればその前の日が(大学の事務での)締め切りだったのだが、電話で頼み込んで1日のばしてもらっていたのである。 まったくもってよい教師ではない。

 なんとか体裁を整えて2部印刷し、1部ずつクリップで留めて提出。電子申請になって楽になったのはこの点だ。数年前は、確か、 両面で印刷し、端をのり付けして、角に色を塗ったものを7部くらい提出しなければならなかった。電子申請になり、そういう作業はすべて「あちら」 でしてもらえることになったそうである。

 提出したのもつかの間、全学の授業へ。英語をぱあぱあと読む。

 研究室にとんぼ返りし、Kくんと研究の相談。状況的学習論第2世代をうそぶくからには、いったい何を発信する必要があるのか。 やはり実例をもっている人は強いと思う。Kくんにはそういう体験に裏付けられた議論を展開していってもらいたい。

 打ち合わせを終えて、そのまま2人で打ち上げ。久々に13条の「しょうた」へ。そういえば昼飯を食っていなかったことに気付く。

 Kくんがタクシーに乗ったのを見届けてから、地下鉄で平岸へ。「もつ一」。黒ホッピー、厚揚げ、小袋刺しをルーティンのように注文。

「日ハムどうだったの」、とぼく。
「負けちゃった、完敗」、とおかみさん。

「何対何」「キュウゼロ、ヒット3本じゃどうしようもないよ」「向こうは打つからねえ」「セリーグはどっちかな」 「中日じゃないですかね、巨人は中日と相性が悪いし」

 カウンター越しに野球の話。野球をよく見るようになって、何がよかったかというと、こうして居酒屋で話すネタができたこと。 天井を見ると、「誠」「賢」と勘亭流で書かれた旗が。札幌の居酒屋で、日ハムの悪口は言わない方がよろしい。

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感動のバー

dun (2008年10月11日 14:35)|コメント(0)| トラックバック(0)

 教育心理学会に参加するために東京に来ています。

 んでも、学会の話は後。飲み屋の話をしましょう。

 東京に着いた日、共同研究者のMさんとその初代学生さんのEさんとで、新宿南口にある秋田居酒屋で飲みました。おでんが大変おいしゅうございました。帰りに「10のつく日ですから」ということで生米を1人2合(ぐらい)ずつもらって帰りましたが、人妻Eさんにすべて差し上げました。

 次の日、国分寺まではるばる行き、学会に参加しました。Mさんとの共同研究の発表には大勢の方がいらしてくださいました。ありがとうございました。ちょっと元気がでてきました。

 11日の夜は時間があったのですが、どなたも誘ってくれなかったので、一人で新宿界隈を探索することにしました。ちなみに、学会で飲みに誘われることはまったくないのです。これは私の人格の問題ですね。飲んでいても暗く黙ってるだけですから。

 一軒目は歌舞伎町のまっただなかにあって奇跡的に安い居酒屋「やきとり番番」。カウンターのみの焼鳥屋ですが、5時に入っても席の半分くらいは埋まっているくらいの人気店です。煮込み豆腐、ガツ刺しなどを注文して、さんざん飲んで食って2600円くらい。ごちそうさまでした。

 2軒目は、ホテルに戻った後でふらふらしてふらりと何の気なしに入ったバー、「ドンキホーテ」。6時に足を踏み入れると、まだ準備中といった感じで冷たくあしらわれましたが、「こういう店ほどいいのだ」と思い踏みとどまりました。

 ジントニックを飲み一息つき、マスターに話しかけました。マスターは長らく歌舞伎町でお店を構えて入らしたのですが、例の家事騒ぎやヤクザ騒動で嫌気がさして静かなあたりに居抜きでお店を移されたとのこと。

 2人目のお客さんが入ってくるに及び、ここはいい店だと確信するに至りました。あまり詳しいことは言えませんが。久しぶりに、バーで酒を飲んで感動しました。バーで「大政小政」の話なんかすることはないですよねえ。

 3軒目は適当に入った焼鳥屋で。

 4軒目。ここもよかった。新宿5丁目の沖縄料理屋「宜野座」。カウンターで飲んでいると、突如後ろの座席でモーアシビが始まってしまいました。

 ずっと演奏者を見ながら酒を飲んでいると「あんたもやってみるかい」と女将さんに三線を弾くよう誘われ、とりあえずは開放弦の弾き方だけ覚えました。

 新宿歌舞伎町なんかで飲んではいけませんねえ。飲むなら外れの方ですよ。

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日心

dun (2008年9月22日 14:05)|コメント(0)| トラックバック(0)

 先週末、北大で日本心理学会の大会が開催された。文学部の心理関係が主催である。

 2年前より「協力よろしく」と文学部の先生から頼まれていたので、開催日近辺はばっちりと予定を空けていた。が、 開催3日前になっても何の連絡もないので、知り合いの先生に尋ねてみると、「ああ、特にすることはないですよ」。そうですかそうですか。

 初日の午前中、ポスターで発表。知り合いを除いて1人の方が聞きに来てくださった。

 大学院のときの同級生とばったり会い、そのまま昼食へ。話は偽装食品問題から政治へおよび、「心理学なんかやってる場合じゃないよ」 とうなづきあう。

 夕方から、その同級生にもう一人加え、すすきのに出没。「ジンギスカンが食べたい」というのだが、いかんせんうまい店を知らない。 ネットで調べた「ひつじや」へ行こうと思うものの、場所が見つからず。仕方なく、「名前がいいから」ということで「しまだや」 なるジンギスカン焼き肉屋へ。あのジンギスカン鍋を使わず、網の上でラム肉を食う形式のようで、ちょっと申し訳なく思う。

 某大学では教員一人で使える研究費が5万円だそうで、愕然とする。うちは恵まれている。ひとしきり、 どうやって金を取ってくるかで盛り上がる。酔っぱらい、「明日は温泉に行こう」とうなづきあう。

 2日目の日中は、アマネの運動会に参加。このところの寝不足がたたり、昼寝。

 3時から動き出し、約束通り同級生2人をホテルからピックアップして、温泉へ。とはいえ、遠出する時間もなく、 JR苗穂駅前のスーパー銭湯「蔵ノ湯」へ。小1時間ほど湯につかる。腰にタオルをひっかけながら大学の人事について話し合う。

 3日目、名古屋のMさんと落ち合う。ご息女二人と邂逅。研究打ち合わせは遅々として進まず、その代わり、 研究会のあり方について議論が進む。

 夜は家内とアマネを呼んで、札幌駅北口の「焼き鳥ダイニングこっこちゃん」にて。子ども用のグッズがたくさん置いてあり、 いたれりつくせりであった。おかげで子ども3人連れの一行は比較的ゆっくりと食事をすることができた。

 今回は、インプットほとんどなし。学会期間中、会場のそばに研究室があるとそこで仕事をしてしまうということが分かった。

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理想の酒場

dun (2008年7月24日 22:20)|コメント(0)| トラックバック(0)

 札幌生活6年目,ついに,ついに,わたくし個人的に理想の酒場に巡り会えました。

 ところは南北線平岸駅前。1番出口から出てすぐの通りを渡ると,数軒の飲み屋が軒を連ねた区画があります。その一軒,「もつ一」 がそこです。

 縄のれんをくぐると,変形コの字型のカウンター,そして左手に小上がりがあり,数卓のテーブル。お客さんはおらず, おかみさんがカウンターに座って新聞を読んでいました。「いらっしゃい」。

 カウンターに座り,正面の板壁に貼られたメニューを見ると,お,黒ホッピーがあります。キンキンに冷えたジョッキに, すでにできあがった状態でホッピーが注がれてきました。これで400円。お通しには昆布巻2つとこんにゃく。これが300円。

 お店の名前が「もつ一」だけに,小袋刺しなんてのがきちんとあります。珍しいので頼みます。薬味にはごま油を。出てきたのが, 小皿に盛られたマカロニ状のゆでられた小袋。こりっこりでおいしいですねえ。これで400円。

 もつ煮込みもありましたので,お願いします。ここのはオーソドックスな煮込み。味噌仕立てのスープに,もつ,こんにゃく,豆腐, 大根,その他が入り,上にネギがかけられています。煮込みなんて,と思うでしょうが, 札幌でおいしい煮込みに出会うのは希有な出来事なのですよ。煮込み不毛地帯と言ってもいいでしょう。 最近はホルモン焼きやもつ鍋が札幌でも流行の兆しを見せていますが,煮込みはてんでダメです。その中にあって慈雨のような存在, それがここの煮込みです。これで400円。

 その他,串焼き1本100円をはじめ,メニューはいろいろありますが,一番高くて400円のようです。 トマトや厚揚げなど200円台のものも。これは心強い。

 もう一杯黒ホッピーを頼んだ頃に,もう一人お客さんが来ました。入り口右手の棚に置かれた焼酎の瓶を自分で取り出し,「ホッピー」 と注文。ボトルキープしておけば,自分でつくることが出来るみたいですね。

 お勘定は2100円。どうもごちそうさまでした。

 なんてことのない酒場なんですけどね,自宅に近く(歩けば15分程度),普通の煮込みがあり,新鮮なモツがあり,串焼きがあり, さんざ食べて2000円以内で収まるようなお店を探していたんですよ。北千住で言えば「永見」級のお店と言えばお分かりでしょうか。

 いやあ,最高でした。また来よう。

 メモ: 「もつ一(いち)」 営業時間 平日 17:30~26:00,土日 17:30~24:00,月曜定休。

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長崎ぶらぶらぶらりんこ

dun (2008年6月17日 21:42)|コメント(0)| トラックバック(0)

 家族で梅雨まっただなかの長崎空港に降り立ったのは夕刻6時過ぎ。ラゲージクレイムのガラス越しに義父を発見したアマネは 「じーじー!」と叫びながら自動ドアを駆け抜けていきました。

 車で自動車道を通り長崎市内へ。空港から長崎に入るのは何年ぶりでしょう。やたらと九州大学で学会があった年があったのですが, そのときは福岡から「かもめ」に乗って行ったのでした。

 リンガーハットで夕食。アマネはここの餃子がお気に入りで,2皿くらいはぺろりと食べます。

 夕食後,まっすぐ妻の実家に帰宅...とはいかず,私はここで家族ともお別れ。市内の浜屋というデパート前で車から降ろしてもらいます。 なぜか。

 思案橋横丁を探索するためなのです。

 かつての長崎といえば,三大遊郭のあったという地。その丸山に行くために渡ったという思案橋。彼の地へ「いこかもどろか」 と思いめぐらせたことからその名がついたといわれる,情緒ある町です。

 その思案橋には飲み屋が建ち並んでいますが,その数軒をめぐってみようというのが,今回の私の長崎行きの1つの目的でした。 家族には無理を言ったと思っていますが,ほんとに楽しみだったのです。

 浜屋前から路面電車の線路を渡り,すぐに折れると思案橋横丁と大書された看板のまぶしい小路が。さて,どうしましょうか。

 てくてく歩くと縄のれんのかかったおでん屋さんがあります。「桃若」というんですが,横丁のなかでもとても古いお店, 太田和彦先生もご推奨の一軒です。やはり一番行ってみたかったここから始めるとしましょう。

 引き戸を開けると「いらっしゃい」とおかみさんが声をかけてくれます。入り口の右手に小上がり,正面にL字型のカウンター, その角におでんが温まっています。カウンターにはカップルが1組とおじいさんが1人。「荷物預かりましょう」 と背中の荷物を持ってくれました。

 どこから来たんですか,おかみさんの言葉に「札幌から」と答えると,店のなかの雰囲気が一瞬変わりました。「ああそう,観光で?」 とはおでんを箸でつついていたご主人。「ええまあ」と生返事。

 まずはビールをもらいましょう。キリン,アサヒ,サッポロから選べるようですが,ここはやはりサッポロで。「どうぞ」 とご主人についでいただきました。飛行機を千歳から羽田,羽田から長崎と乗り継いできたので疲れていたのか,おいしいですねえ。

 「何にしましょう」とご主人。うーん,と悩んでいると,これとこれが沈んでいて,これがうちで手作りで,と教えてくれます。では, その,それとそれといただきます(何を食べたのか正確には忘れてしまいました。確か,豆腐,ぎんなん,根昆布,大根, すり身その他を食べた気が)。おでん屋に行くのはあまりないのですが,なかなかいいもんですね。梅雨の長崎,結構肌寒く, 温かいおでんがありがたい。

 ご主人とおかみさん,それに奥から息子さんが出てきて,いろいろと話しかけてくれます。 カウンターに座っていた他のお客さんも親身に話しかけてくれて,とても居心地がいい。

 「ここはどうしていらしたんですか」とご主人が尋ねるので,「その本で」と。ご主人の背にある棚に,太田先生の「居酒屋味酒覧」 のポスターが貼ってあったんですね。それを指さすと,おかみさんが「この本を読んで来られる方は,男性の1人客が多いですね」と。 「本当に有り難いことです」と嬉しそうでした。

 いつのまにかカウンターの上に枇杷の箱が置いてあり,「今年のは甘いですかね」と,おかみさんが一つくれました。

 小さいお銚子を2本空けて,他のお客さんがみな帰り,1人きりになった頃にお勘定をしていただきました。ごちそうさま, 噂にたがわぬ良いお店でした。では,次に行きましょう。

 思案橋横丁からさらに路地に入ったところにひっそりとある「こいそ」。ここも件の本に載っていたお店です。 路地に面した生け簀から店のなかの様子をのぞきますが,カウンターにはすでに先客あり,なかなかにぎやかそうです。では,入ってみましょう。

 引き戸を空けると,右手にカウンター,左手にテーブル席と,奥に小上がりがあります。カウンターには大皿が何種類も。 これは期待できそう。カウンター奥に陣取り,まずは生ビールをもらいます。

 大皿のなかに目がいきますねえ。「これは何ですか」とカウンターのなかを忙しく立ち働いていた娘さんに尋ねると, 「キビナゴの炊いたんに,これはいろんな魚の骨を揚げたもの,出すときには二度揚げします」。「あ,じゃあそれとそれ」と即決。

 キビナゴは甘辛く煮付けてあり,いい味。骨せんべいもいいですねえ。せっかくの九州,ここらで焼酎を飲みましょう。麦のお湯割りを。

 ご主人に,お母さんでしょうか,カウンターに出てきていただいて,いつの間にか長崎水害の話に。 「この辺は150㎝くらいは水が来たんですよ」と,目の高さくらいのところをご主人が指さします。

 さてそれではここらでしめにかかりましょう。しめですから,壁にかかっていた短冊で気になっていた〆鯖をいただきます。それと, 大皿のなかにあった,すじ肉のポン酢かけを小皿に盛ってもらいましょう。もう一杯お湯割りをいただいて,ごちそうさま。

 さて,ここから妻の実家に帰らねばなりません。正気を保っているあいだに,路面電車に乗り込みます。どこまで行っても100円とは, 見上げた電車ですねえ。どっかの市電には見習っていただきたいもの。西洋館の前をすぎた頃から,電車の揺れに気持ちが悪くなってきました。 酔い覚ましに,ちょっと降りて歩いていくことに。長崎大の前で降り,終点の赤迫まで雨の中歩きます。最後は義父に迎えに来ていただきました。

 長崎の夜はまだまだ奥が深そうですが,またの機会に。

 なお,次の日二日酔いで半日寝ていたことは秘密であります。

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大学近辺で飲むには

dun (2008年5月 4日 19:56)|コメント(0)| トラックバック(0)

 先日,卒業生と飲んだときのこと。夕方5時からすすきので飲み始め,夜10時に3軒目へ移動。とある事情でタクシーで札幌駅へ。

 当初目指していた北大南門そばのお店がラストオーダー過ぎて入れず。同行のIくんが「じゃああそこで」と誘ってくれたのが 「umi」 なるお店。え,こんなところにこんな店が?札幌にお詳しい人ならこの驚きは分かると思う。

 古い旅館を改装したとかで,遺された梁や柱に確かに年代を感じる。なかなかだったが,最近の店の造りは, テーブルの照明が妙に暗かったり,メニューの名前がやたら長かったり,靴を脱いで個室に押し込められたりと,あまり気に入らない。

 このところ,北口にそんな新しい飲み屋がぽこぽことできていて,妙に激戦区になりつつある。 南の方が飽和状態になってきたということなのかな。大学に近いのでそれはそれで嬉しいことではある。

 確かに,北12条から札幌駅までの間ってお店の選択肢がそれほどない空白地帯だったんだよね。18条の方へ北上するか, 駅回りをぐるぐるするしかない。大通り~すすきのまで行ってしまえば選び放題なんだけど。

 ぼくが大学と12条駅近辺で行くとしたら,「我ん坊」(2年ぶりだねと言われた),「鳥源」 (美唄風焼き鳥が食べられる数少ない名店),「松」(最近とんとごぶさた)である。ちょっと離れるが「かんろ」(最近ごぶさた)も良いし, 駅まで行ってしまえば「味百仙」(日本酒のそろえがすばらしい)が良い。

 これらのお店はどこも10年以上この地でがんばってきた老舗である。最近のお店も新しくていいけど,やはり落ち着くのは古いお店だ。 これからもがんばっていただきたい。

 ところで,札幌駅に注目が集まり,静かな激戦区になりつつある今,ぼくが注目しているのはお隣の駅,桑園である。

 なにしろここは,中央市場が近く,おまけに札幌競馬場も近い。市場と競馬場があって,いい飲み屋がないはずがない。いや, 実際にあるのだ。教えないけど。

 特筆すべきは,この駅の立地である。大学の敷地から歩いて3分ほど。なのになぜみな札幌駅の方へ飲みに行くかというと, どでかい農場をつっきっていかねばならないからだ。

 だけど,道外からのお客さんにとってはこのことは条件さえそろえば悪いことではないように思う。

 たとえば文系の学部で研究会を開き,夕刻頃お開きとなったと想像しよう。学部を西に出てまっすぐ行くと,あのポプラ並木がある。 その並木脇をぬけて,西の山に沈む夕日を眺めながら一面の麦畑の中を歩くのだ。土の香りと葉ずれの音を楽しみながら農場を抜ける。 道路を渡るとすぐに駅に着く。あとは好きな店に入ればよい。街の真ん中で北海道の雄大さをほんの少し味わえるのである。最近やっていないが, 4年くらい前はこんな感じでよく桑園に行っていた。

 夜が更けると真っ暗で用水にはまるおそれがあるし,雨が降るとぬかるんで靴が汚れるし,雪なんか降れば遭難するだけなので, このコースがベストなのは5~9月のよく晴れた日,夕方6~7時頃である。

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サンボア

dun (2008年3月22日 11:47)|コメント(0)| トラックバック(0)

 大阪で開かれた発達心理学会に参加してきました。

 18日の夜に関空から大阪入り。宿は梅田そば兎我野にある怪しげなビジネスホテル。

 さてさて,夜ともなれば酒場をうろつかねばなりませんね。ホテルのそばにはお初天神があります。その周りはちょっとした盛り場になっていて,天神さまから抜ける小路に小さなお店が軒を連ねている一角があります。そこをふらふらして,鹿児島料理を出すお店にまずは入りました。刺身に揚げたての薩摩揚げ,ビールに焼酎を楽しみます。

 お店を出て二軒目へ。行きたい行きたいと思っていたバー,「北サンボア」へ入りました。外見からして歴史を感じさせる趣。というか看板がなければ崩れかけの民家のような。

 ドアを開けると右手にはテーブル席がいくつか,左手にカウンター。カウンターには手すりと足置き用のバー(何て言うんでしょうかね)がつけられていて,立って飲むようになっています。太田和彦先生曰く,これが本式だとのこと。

 ジントニックをもらいます。おつまみはピーナツ。

 カウンターの中には蝶ネクタイを締め,口ひげを生やしたご高齢のマスターと,その息子さん。息子さんの方に話しかけます。

「サンボア」と名のつくバーは,北新地や京都,銀座にもありますが,その源流は神戸にあったそうです。神戸のサンボアはもうなくなってありませんが,そこで修行をされた方がのれん分けをされて,最初に3つの「サンボア」が各地に開店しました。そこからさらに何人かが独立していき,現在のようになったとのこと。最初にのれん分けされた3軒のひとつが北サンボア。ここを始められたのは,現在のマスターのお父様,話をしてくださった息子さんのおじいさんだそうで,三代にわたってお店を守ってきたことになります。

 サンボアの名の由来もうかがいました。なんでも,神戸の最初のお店の名を,柑橘類の「ざぼん」の語源となったオランダ語「ザンボア」にする予定だったそうなのですが,「Zamboa」の"Z"を看板屋が"S"とひっくり返して書いた。それを神戸の初代がおもしろがり,そのままお店の名としたとのこと。

 現在のお店は建ててもう60年ほどになるようで,店全体も中の調度もほぼ開店当初のままだそうです。可能な限り,残していってもらいたい,貴重な文化遺産のようなお店でした。

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繁華街から徒歩40分

dun (2008年3月16日 11:46)|コメント(0)| トラックバック(0)

 札幌もだいぶ日が温んできて、駐車場の氷もすべて溶け、路肩にうずたかく積まれた雪だまりも徐々に縮んできている。 跳ね上げられた泥水ですっかり黒くなった車を洗いに行った。さっぱりとした姿になった。タイヤの履き替えはもう少し様子を見なければ。 油断していると4月でも降るのが札幌である。

 温かくなり、夜歩いていても凍死する心配がなくなったというのは有り難い。冗談のような話だが、 日中でも吹雪けば遭難するとまことしやかに言われる札幌ではありえることだ。

 ゆうべは仕事でこの3ヶ月間お世話になったIさんを誘い、慰労のための飲み会をすすきので挙行。

 地下鉄南北線すすきの駅改札出てすぐの地下街入り口付近(ロビンソンという百貨店の地下入り口に面しているので、通称「ロビ地下」 と呼ばれる)にて待ち合わせ。ここは待ち合わせ場所として有名なのだが、昨日はものすごい人混みであった。卒業式、送別会、修了式などなど、 シーズンのさなかの土曜であるからおかしくはない話だ。

 件のIさんを見つけられるかと危ぶんだが、あっさりと発見。地上に出て、「金富士」に入った。

 生ビールで乾杯し、「これとこれとこれ」と注文しまくる。今夜はどうも大混雑のようで、われわれが座っていたテーブル席は相席。 それでもいっぱいとなり、数組の客が引き戸を開けて中をのぞき込んだ後無言で去っていった。腹一杯になるまで飲み食いし、二人で4780円。

「洋酒が飲みたいですねえ」というIさんのご要望にお応えし、バー「夜光虫」へ。ここは友人のMさん夫妻御用達のお店であり、 教えてもらってから何かあると通わせてもらっている。先日Mさんが札幌にいらした際にも訪ねていた。

 カウンターの端に並んで座り、ゆっくりと飲む。Iさんとは人生について話し合った。

 結婚云々という話を聞くととたんに嬉しくなって、「なんだ、そうなのかおまえ」「まあ飲め飲め」「で、どうなんだ」と、 「親戚の叔父さんモード」になる。こういう話は好きなのである。

 腹もいっぱいになり、足がふらつく一歩手前でお開き。地下鉄の入り口に消えていくIさんを送り、 酔い覚ましにてくてくと家の方へ歩き始めた。

 夜風がさほど身に刺さらなくなった。ふと立ち止まり、豊平川にかかる二条橋からネオンを振り返る。 橋の下を流れる黒い水のさざめきをのぞき込めば、すいこまれそうである。

 車なら10分もあれば着いてしまうところ、のんびりと歩き、40分ほどかけて到着。

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2年半ぶり

dun (2008年3月 6日 11:41)|コメント(0)| トラックバック(0)

 夕食を大学そばの中華料理屋でとった後、久しぶりに、「我ん坊」に行ってみました。中華を食べながらビールを飲んで、気が大きくなっていたのでしょう。ほんの1杯ひっかけて、すぐに研究室に戻るつもりです。

 以前は行かない週はないくらいに足繁く通っていたものですが、このところとんとご無沙汰でした。いったん行かなくなると、ちょっと気まずくなって行きにくくなっていたんです。

 引き戸を引くと、奥から「いらっしゃい」の声。「どうも」と言いながらカウンターへ。先客が2組いたので、ちょっと気が楽です。

「子ども生まれたんだよねえ、そのときに来て、それっきりじゃない」とマスター。

 そう。ここのすぐそばの産院でアマネが産まれ、その日に祝杯をあげに来たのがこのお店でした。あれから2年半、1度も顔を見せずにいたんですねえ。それにしてもマスター、よく覚えてるなあ。しばらく見ない間にあごひげにだいぶ白いものが混じってきたような。

 七夕をお湯割りで、それと、タラ肝甘辛煮をいただきます。

 店内はあいかわらず、阪神タイガースのグッズが所狭しと並べられています。カウンターの上に置かれたテレビからは「愛のエプロン」。居酒屋のテレビっていうのは、一人客には間が持てて助かるんですよ。

「子どもかわいいでしょう」
「今がいちばんかわいいんだよ、って言われるよ」
「いつまでもかわいいもんだよ」

 世間話をしながら飲む酒は久々です。このところ食事はずっと一人でしたから。

「じゃ、行きます。また来ますね」

 2年半ぶりの「我ん坊」。なにより、マスターが覚えていてくれたのが嬉しかったなあ。

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円山、三徳六味にて

dun (2008年2月11日 11:36)|コメント(0)| トラックバック(0)

 円山に移転した三徳六味へ行ってきました。

 移転したのが去年の10月ですから、すでに4ヶ月ほど経っているのですね。その間、ぼくはふらりと1度だけおじゃましました。

 地下鉄東西線円山公園駅から歩いて5分ほど。入り口の引き戸を開けるとアプローチがあり、中の様子が見えません。 くぐり抜けると右手にカウンター席、左手に2間の小上がりがあります。天井からの抑えた明かりに照らされたカウンターに座ると、 美園にあったときと比べて一段グレードアップした板場が一望できます。 おそらく、「以前のお店ではやりたくてもできなかったこと」 をできるようにしたのでしょう、店主夫妻の意気込みが隅々まで漲っています。

 さて本日は、学部の同僚のM先生、学部OBのIさん、OGのHさんにぼくを加えた4名での食事会。 ご飯までついたコースをお願いしておきました。

 初めて通された小上がりには真新しい畳が。

「これは和紙畳というんですよ。あせないし、ほつれなくていいそうです」と、ミキさん。へえ、そんなのがあるんですか。

 まずはめいめい飲み物を頼み、乾杯。OGのHさんは現在関東の方にお勤めで、仕事の話などでひとしきりもりあがります。

 1品目はふろふき大根。柚味噌でいただきます。寒い中歩いてきたので、温かいものが嬉しいですね。

 2品目は百合根の茶碗蒸し。上にそぼろあんがかけてあります。これまた温かくて胃にするすると入っていきます。

 このあたりから記憶が少し心許ないので料理の出てきた順序はあやふやです。それくらい話が楽しかった、ということで。

 温かいものが続いた後で出てきた本日のお造りは、鮪、ホタテなど。ホタテに少し仕事がしてあったように覚えています。

 八寸。ひょうたん型の膳の上に、酒肴が少しずつ載って出てきました。覚えている限りで、胡麻豆腐、鴨、からすみののった菜の花、 とんぶりののったもずく、たたみいわし炙りなど。Iさん曰く、「これには感動しました」。

 さてここからお腹にたまるものの登場です。まずは焼き魚。今日はノドグロだそうです。日本海のものだそうですが、 脂がたっぷりとのって美味しい。

 肉料理は少し趣向を凝らして、牡丹鍋でした。和歌山の猪だそうです。野趣あふれる一品。

 だいぶ満腹になってきた頃、締めの炊き込みご飯ができあがってきました。中身は、たっぷりの野菜とアサリです。土鍋で炊かれたので、 いい塩梅で底の方におこげができて見るからに美味しそう。椀物に鯛のあら汁。香の物を添えていただきます。各人2杯は食べましたか。

 デザートでマンゴーソースののったブラマンジェをいただき、ごちそうさまでした。

 7時半に始まり、ゆっくり話しながら食べていたので、お店を出たのはすでに11時近く。他の3人も料理に満足してくれた様子で、 セッティングした者としてはなによりでした。

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UKさんと飲む

dun (2008年1月18日 21:16)|コメント(0)| トラックバック(0)

 ちょっと前のこと。東京よりUKさんがいらっしゃるとのことで、飲みましょうという話になった。

 UKさんとは大学院時代にいろいろと研究会などでお世話になった。大阪の大学院で日本語教育の勉強をされた後、あちらこちらに行かれ、今は経産省関連の団体にお勤めを始められたそうである。今回は、とある用事で札幌と北見を視察されていくとのこと。

 さて、どこにお連れしようか。

 メールには、時計台そばで5時まで仕事です、とあった。時計台のそばで知っている美味しい店は「こなから」くらいしかない。5時半から予約した。

 スーツ姿のUKさんと待ち合わせ。

「こんな格好でねえ」

 お互い、院生時代の姿しか記憶にないので、苦笑しながら歩いた。

 ビルの細い階段を上った2階に店がある。引き戸を開けると、どうも我々が口開けのようだ。「こなから」は3度目。以前食べた亀の手が忘れられない。

「さて、なんにしましょうかねえ」

 メニューからUKさんに選んでいただく。鮭児のハラス、それに鰯を刺身で。コマイの卵の醤油漬けなんてのもいきましょう。北海道らしいし。

 ジョッキを打ち合わせ、ぐいぐいと飲み干しながらお互い近況報告。なるほどそんなお仕事をされているのですか。お、空きましたね。では酒にしましょう、これとこれね。つまみはと、酒盗クリームチーズとタチぽんをお願い。

「相棒が今、今日の仕事先のみなさんと飲んでいるんですが、いっしょにどうですか」

 飲みながら、UKさんからお誘いを受ける。おもしろそうなので、一も二もなく賛同。ごちそうさまでした。

 そんなわけで二次会は、札幌駅西口高架そばのJR55ビル内にある「Suntory's Garden 昊」。すでに盛り上がっていたところ、UKさんといっしょに紛れ込む。

「北大の伊藤と申します」
「はじめまして、○○の○○と申します」
「どうぞよろしく」
「こちらこそ」

 名刺のやりとりのあと、ようやく落ち着いてビールを乾杯。

「教育学部でしたら○○さんはご存じですか」
「はいはい」
「実は○○さんにはこれこれでお世話になって」
「ええ、そうなんですか?」
「よろしくお伝えください」
「いやあ世界は狭いですなあ」

 大学にいると見えない世界が厳然とそこにある。商売をされる方のフットワークの軽さ、行動力、先を見通す目、覚悟。北海道という不況のただ中からなかなか抜け切れない地で商売をするということ。

 お開きになった後、UKさんと落ち着いて飲み直しましょうということですすきのまでてくてくと歩く。大通公園には雪像を造るための枠組みができていた。

 ふところもいよいよ心許なく、こういうときは最近通わせてもらっている「金富士」である。とにかく安い。キャバクラの入ったビルの入り口を開けて地下に潜ると紺地に白字の暖簾が待っている。

 相も変わらず盛況の様子だが、カウンターがすいていた。並んで座る。ここに来たら酒は男山しかない。UKさんは冷や(常温のことである)、私はお燗してもらう。

 妙な具合に盛り上がり、深夜1時まで話し込んだ。

「研究会をやりたいですね」
「やりましょう」
「やっぱりこういう仕事してると勉強する時間が」
「そうそう」
「読みたいのがあるんですよ」
「なんでしょう」
「最近はハーバマスですね」
「いいですね、やりましょう。いやいや、ぜひやりましょう。決めましたからね」
「温泉につかりながら」
「いいですなあ」
「実は2月頭が空いているんです」
「手帳に書いちゃいましたよ」
「絶対ですよ、やりますからね」

 堅く手を握りあい、次の日北見に行くというUKさんと別れた。それぞれお銚子2本ずつ飲み、焼き物もひととおり頼んで、勘定は二人で二千円ちょっと。やはり安い。

 1日たって、酔いの覚めたUKさんから、6月か7月にしませんかとメールが。私もそれがいいと思います。

 というわけで、今年の夏は北海道でハーバマス『コミュニケイション的行為の理論』を読むことにしました。興味のある方はぜひご参加ください。

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Mr.S strikes back! 2

dun (2007年12月14日 21:01)|コメント(0)| トラックバック(0)

 一夜明け、今宵もまたS氏との飲み会。

 夕刻、南北線すすきの駅改札にて待ち合わせ。約束の時間通りに氏は現れた。

「昼間は何してたんですか」
「定山渓に行く途中に小金湯温泉というのがあるんですがね」
「ええ」
「そのそばにアイヌ民俗の資料館みたいなのがあるんですよ」
「そんなのがあるんですか」
「札幌に来るにあたって下調べしておいたんですがね、昼間は真駒内からバスに乗ってそこへ行ってきました」
「おもしろかったですか」
「ええ、ずっと館内のビデオを見ていたんです」
「なんのビデオですか」
「イヨマンテの儀式です。熊の皮をはぐところはさすがにアニメになっていましたが」
「客は入っていましたか」
「私一人でした」
「そうでしょうねえ、で、温泉には?」
「入っていません」

 話をしているうちに本日1軒目「やき鳥 金富士」に到着。北専プラザビル地下1階にある。看板によれば昭和28年創業。 ゆうに50年を越えている。ネットですすきので安く美味い酒場を調べると、ここがまっさきに挙げられるほどの有名店。ぼくは初めてなのだが、 今回S氏を迎えるにあたり並の店ではご満足いただけなかろうと意を決して足を運ぶことにした。

 木枠の引き戸が古さを物語っている。開けると右手にカウンターが8席ほど、テーブル席が3~4卓、奥には小上がりもあった模様。 2名ねと指を2本立てると、若い店員さんがカウンターを指してくれた。

 まずはビール。瓶を頼むと、赤い星がラベルに書かれたサッポロラガー(通称、赤星)が登場。まずはこれで乾杯。さて、 食べ物であるが、ここはほとんどのメニューが200円台である。串ものは3本でそのくらいの値段。安いなあ。ポテサラと卵焼きにホッケ、 串はガツにトリモツにレバ、ツブもください。

 だいぶのども潤ったところで酒を頼むことに。ここの酒は「男山」しかない。旭川のお酒である。贅沢をして、ラインナップで一番高い 「男山 御免酒」をもらう。口当たりよく、うまい。調子に乗って、コマイ、身欠きニシンも追加である。

 客の回転もはやく、気がつくとカウンターの最古参となっていた。そろそろ腰を上げよう。2人で5800円ほど。2時間ほど滞在し、 さんざん飲んで食ってこれだけだから安いのだが、気になるのは「この店で2000円以上飲むと、死ぬ」という言い伝えがあること。 気にせず次に行くことに。

 さんざん食べた後だったので、2軒目はバーに。すすきの交差点からちょっと東に歩いたところにあるビル2階、The Nikka Bar。せっかく札幌に来たのだから、S氏にはぜひ北海道のウイスキーを飲んでいただきたいと思い、お連れした。名の表す通り、 ニッカのラインナップはさすが(値段もさすが)。ぼかあウイスキーが苦手なので、ハイボールでおつきあいである。

 雰囲気を十二分に楽しんだ後、3軒目を探す。「ラーメンサラダを食べたい」とのS氏のご要望にお応えすべく店を探すも、 なかなかここぞという所が見つからず、30分ほど寒い中をうろうろ。結局たどり着いたのが、ラーメンサラダは出てこないものの、 油そばで有名な「米風亭」。

 ここはぼくがすすきの界隈を歩くときにはたいて3軒目くらいに入る店である。ヨーロッパビールのそろえが比較的よいのが特徴。 行者ニンニク入りソーセージと油そばを頼んだ。

 そうこうしているうちに終電の時間。あえなくタイムリミットとなり、豊水すすきの駅にて別れた。

 こうしてS氏は遠くチリへと去っていったのだったが、また来年札幌を襲うことは間違いないだろう。それに備えて、 お連れする店のリストをもう少し増やしておかねばなるまい。

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Mr.S strikes back!

dun (2007年12月14日 21:00)|コメント(0)| トラックバック(0)

 酒友S氏が1年の時を経てふたたび東京より札幌に上陸を果たした。来札の知らせはすでに1ヶ月以上前から聞いていたゆえ、 相応に迎えるべく算段を重ねた末、二晩に分けて「札幌郊外で飲む」「すすきので飲む」をテーマに据えることに。

 初日はJR白石駅前からスタート。駅前の焼鳥屋「龍美」を集合場所に指定しておいた。 非常勤を終えた足でそのまま店に入るとS氏の姿。「どうも」「ええ」と少ない言葉を掛け合いカウンターにつく。 ビール瓶の中身を注ぎあい乾杯。

 これは印象にすぎないのだが、どうも北海道の焼き鳥にはコショウをかける店が多いように思う。塩で焼いてもらうように頼むと、 必ず仕上げにコショウをかけてよこすのである。内地ではあまり見かけないだけに、北海道焼き鳥の特徴と思いこんでいるのだが、はて。 事の真偽はともかくとして、この手の焼き鳥をまずは味わっていただこうとS氏をお連れしたのである。串を3種類、 野菜焼きを2種類ほど平らげたあたりで腰を上げた。

 次なる店は地下鉄南郷通7丁目駅から歩いて5分ほど、本郷通り商店街の中にある居酒屋「武蔵」。白石駅からタクシーで乗りつけた。 さきほどの「龍美」には何回か入ったことがあって勝手は知っていたのだが、ここ「武蔵」は初めてである。 ウェブで調べたら海鮮が美味く酒を飲ませる店とあったので選んだ。

 いつものことながら、初めての店のドアを開けるときは緊張する。しかし今日はS氏が後ろに控えているので心強い。 ガチャッとドアを押すと「いらっしゃい」の声。店は7割程度の入りか。よい雰囲気である。おすすめの書かれた黒板からアンキモを、 それと刺身2人前盛りあわせとナマコ酢をもらう。

 S氏と話をしているあいだに、まずはアンキモ。「こんな箸触りのいいアンキモは初めてだ」とS氏が激賞。ナマコもうまい、 刺身もいい魚を使っているようだ。これは信頼がおけそう。S氏はすでに酒に入ったが、ぼくは一休みにウーロン茶などを。すると「はあ? 何を飲んでいるんですか。そんな子に育てた覚えはありません」とS氏から教育的指導を受ける。 魚がなにより美味いのでここに根を下ろすか迷ったが、1時間強で店を出た。

 3軒目は特に決めておらず。商店街のなかにたたずむ、エクステリアのきれいな店を発見したので入ってみることに。店内に先客は0、 マスターが手渡してくれたメニューには値段がないときた。うひー、時価か。 S氏と2人してビクビクとビール2杯とアスパラバター炒めを口に放り込んですぐに退散(実際にはお通し含めて2500円くらいで済んだ)。

 4軒目に我が家のそばにある雰囲気のいいバーへお連れしようとタクシーに。ところが店の前まで行くと閉まっていた。うーん、 と仕方なく平岸駅まで歩き、手近にあったジャズバーに入った。男性二人がカウンターに入り、客は1人。常連のよう。 父親息子の親子で経営されているらしく、きさくに迎えてくれた。

 5軒目はジャズバーから道を隔てた反対側にある、若者向けのカフェバー。

「これだけ飲んでるんですけどね」と、S氏。
「ええ」
「ちっとも酔っぱらわないんですよ」
「なんででしょう」
「寒いところと暖かいところを行ったり来たりしているからですかね」
「そうですかね」
「なんだか充実感がないですね」
「そんなもんですかね」

 冬のはしご酒にもまた問題がありそうである。

 明日に続く。

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浅草クローリング

dun (2007年11月 4日 20:37)|コメント(0)| トラックバック(0)

 ぼくの所属する大学が東京で説明会を開くのに参加するため、2日から3日にかけて出張してきました。本番は3日なのですが、さすがに日帰りは体がもたないので1泊2日の旅程。

 さて、どこに泊まろうかと思案した末、もっとも落ち着く町、浅草に宿を取ることにしました。ときたらクローリングしない手はないですね。ネットで下調べをして、いざ出発です。

 羽田空港から成田行きの京急に乗り、都営浅草線の浅草で下車。地上に出てすぐのホテルカワセに投宿。吾妻橋のたもと、神谷バーや松屋のある交差点にほど近く、よいロケーションです。さあ、荷物を置いて町に繰り出しましょう。

 夜7時ともなれば仲見世はほとんどシャッターを閉め、昼間の人混みはどこへやら、のんびり歩くことができます。この時間帯に歩くのが好きなんですよねえ。

 同じく人の絶えた伝法院通りから公会堂をちょっと過ぎると、WINSへ向かう横道の両側にずらりと飲み屋が並んでいます。どこも同じように、道にテーブルとイスを出し、赤提灯を掲げ、大鍋にぐつぐつと煮込んだ煮込みをウリにしています。そうした並びからちょっと離れて、ちょうどWINSの真裏に「正ちゃん」はあります。

 識者によれば、ここの煮込みは別格なのだとか。確かめてみたくなり、1軒目はここにしましょう。「いいですか」と、店の外に置かれた煮込みの鍋と格闘するねじり鉢巻きのおやじさんに尋ねると、「いいよー」の返事。先客のうしろを失礼して、カウンターに座ります。生ビールと、煮込みをもらいます。

 煮込みの中身は、牛すじ、こんにゃく、など(など、の中身が分からない)。よそと比べたわけではないのでよく分からないのですが、この甘辛さは確かにクセになります。カウンター正面になぎら健壱の写真と色紙が貼ってあるのも、いかにも。とりあえず次があるので、ここはこれにて。

 六区からひさご通りをぬけると言問通りに出ます。道を渡って隅田川方面へ向かうと、道ばたに柳がゆれる柳通りを中心に、料亭や小料理屋が軒をつらねる一帯があります。このあたりも雰囲気があって好きなのですが、来るなら夜しかないですね。昼間来ても何もない。

 界隈をぶらぶらと流していると、「さんぎょう会館」なる建物を発見しました。「産業」にあらず、「三業」です。このあたり、この町の奥深さを感じさせられます。隣には「見番」も。やっぱりあるところにはあるんだなあ。ここから芸妓さんが料亭へ派遣されてゆくのでしょうか。

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 さて目当ての一軒は浅草寺病院のちょうど道向かいの小路を入ったところにある「ぬる燗」。カウンター7席ほど、小上がりが3卓と小さい店で、寡黙なご主人と割烹着姿も艶やかな奥様が切り盛りされています。ご主人は理想の居酒屋を目指しているようで、料理はもちろん、お酒のそろえや酒器にもこだわっているのが見て取れます。

 エビスの黒を小瓶で、それから炙り〆鯖、柿の黒和え(白和えに練り胡麻をあえたもの)、莫久来(ばくらい、ホヤとこのわたをあえたもの)をお願いします。お通しは蕪をコンソメスープで炊いたもの、寒い中を歩いてきたのでこれは嬉しい。そこに黒ビールを流し込むとちょうどよい。店の作りなど眺めていると〆鯖がきました。あぶらがのって美味しいですねえ。

 これにはお酒をつけてもらいましょう。そろえが良すぎて迷うのですが、ここは天寶一を。ご主人のこだわりなのでしょうが、ずんぐりとしたとっくりを、お湯の沸いた燗つけ器に入れて温めてくれます。「はい、どうぞ」あくまで寡黙なご主人が差し出してくれたとっくりには木地の出たはかまがあてられ、そしてまた朝顔型の猪口がよいですね。これで飲むと、飲む姿が何倍も美しくなるのです。物が姿を制約することがあるんですよ。

 腰を据えて飲みたい気持ちをおさえ、この辺にしておきましょう。値段もそんなに高くないので、1~2人で来るならおすすめのお店です。

 言問通りを浅草寺の方に渡り、ひさご通り方面へ向かった途中に、スタンディングバーBooというお店がありました。今夜最後のお酒を洋酒でしめたかったので、中に入ります。カウンターの中には女性が。バックカウンターに立っていた瓶が目に入ったので、ジェムソンをロックでもらいましょう。お通しに白菜の漬け物が出てきたのは驚きましたが、ウィスキー飲むのに張っていた肩がこれでゆるみました。いいもんですねえ。

 締めはラーメン(よく食うなあ)。千束通り商店街の入り口付近にある「菜苑」にて。ここは純レバ丼が有名なのですが、ご飯という気にはなれず、タンメンをもらいます。

 ライトアップされた浅草寺の境内をぶらぶらと。会社帰りのみなさんやカップルが三々五々と提灯の明かりの中を彷徨うのを横目で眺めやりつつ、満ち足りた腹をさすりながら弁天山へ向かいます。

 山門の横を馬車通りの方へ抜ける途中に弁天山はあるのですが、この石垣の上に添田唖蝉坊・添田さつき親子の筆塚があります。日中でも特に観光客が来るわけでもなく、向かいにはラブホテルが建つような、ひっそりとしたところなのですが、浅草に来るとぼくは必ずこの筆塚を見ていくことにしています。

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 ああ、明日仕事さえなければなあ。静かに更けていく浅草の夜を背中に、とぼとぼと宿に戻るのでした。

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シンスケ

dun (2007年9月20日 11:41)|コメント(0)| トラックバック(0)

 日心は今日で終わりました。最終日に開かれた「ヴィゴツキー・シンポ」では司会役をおおせつかっていましたので参加してきました。それについてはまた今度書くとして、前の日の夜に行った居酒屋について。

 湯島天神の下に「シンスケ」というお店があります。居酒屋好きの間では知らぬ者のないという名店。以前、お店の前を通ったことはあったのですが、実際に入ったのは今回が初めてです。非常勤などでお世話になっているM先生をお誘いしてのささやかな飲み会。

 M先生よりもちょっと早く着いてしまいましたが、店の中をのぞくとどうも混んでいる様子。席だけでもと引き戸を開けると、ちょうどカウンターが3席空いていました。中で立ち働いていた若い人(4代目、でしょうか)に「2人ね」と言って、イスにかけます。

 まずはキリンラガーの小瓶でのどをしめらせます。と、携帯に電話が。M先生からで、15分ほど遅れるとのこと。では先に料理を頼んでおきましょう。

 壁に画鋲で留められた短冊にはおいしそうなものばかりが並んでいます。ここに来たら食べようと思っていたのが、ねぎぬたです。ぬたは、札幌ではよいものに出会ったことがありません。やはり江戸のものなのでしょう。それと、夏野菜の炊き合わせをいただきます。

 小瓶をあけたのでお酒に切り替えようかという矢先、引き戸を開けて入ってこられたのがM先生。「どうも」「お疲れ様です」と、まずはビールを一杯。キリンラガー、同じのね。

 早々に小瓶をあけたM先生とともに、お酒をいただきましょう。ここには秋田のお酒、両関しかありません。ただ、純米、吟醸など選べますし、冷や、常温、燗のいずれでもお願いできます。カウンターの中の壁に作り付けられた棚には、お酒が入れられた丸っこい形のお銚子がずらりと並べられています。お燗でと言えば、ご主人がその棚から1本取り出して燗つけ器にすっと入れるようです。われわれは常温でいただきましょう。酒は人肌です。

 お料理がなくなりました。追加で、戻り鰹のたたき、衣かつぎ、マグロのぬたをいただきます。あ、マグロぬたはなくなっちゃったの?では山かけで。

 学会のこと、研究のことなど話すうちにお酒がどんどんと進みます。「同じの」と言えば、奥の棚からスッと出てくる。おかげでペースが早くなります。

 本格的に飲むために、このわたをいただいてみました。海鼠の腸のしおからですが、実は初めてです。おお、これはうまい。お酒にぴったりですねえ。

 気がつくと他のお客さんは帰られた様子、お店の縄のれんもしまわれていました。結構長居したようです。ごちそうさま、と言って店を出ます。

 酒屋から始めて、居酒屋になり4代目。伝統の美学が守られている、噂通りのいい居酒屋でした。また来ますね。

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ああ上野

dun (2007年9月18日 11:39)|コメント(0)| トラックバック(0)

 今年は教育心理学会と日本心理学会が連続しており、その谷間となる今夜は上野に投宿しています。

 せっかく東京に来るのだからと、十年来の飲み友達S氏に連絡。夜の上野をクロウルすることとしました。

 上野の山の南州先生像の下で待ち合わせ。すでにS氏はベンチに腰掛けていました。「どうも」「いやいや」とファティックなコミュニケーションを交わし、まずは1軒目へ。

 二人ともちょっと小腹が空いていたので、まずは食べながら下地を作ろうと、手近にあった寿司屋へ入店。刺身を切ってもらい、酢の物なぞつつきながらビール、そしてお酒をいただきます。

 飲みながら互いの近況を交換。どうも健康(悪い方ですが)の話ばかりになっていけません。

 では、と、腰を上げ、2軒目へ。それがなかなか決まらない。高架を挟んで反対側へ抜け、これまた手近にあった居酒屋へ。メニューを見ると、生300円、ポテサラ200円、しらす150円などと「せんべろ」の世界であります。ちなみに「せんべろ」とは「千円でベロベロになれる」の略。ここはふぐが目玉らしく、ふぐ天ぷら400円、ふぐ刺し450円。安い!!上野いいですなあ。

 河岸を変えましょう。その前に、ちょっと腹ごなしにとカラオケを提案。いいオッサン二人でビッグエコーに入りました。飲むのも疲れてホットウーロン茶などすすりながら、歌うは「太陽戦隊サンバルカン」。心にしみますなあ。

 さあそろそろクロウルも締めにかかりましょう。院生時代からちょくちょく寄っていたバー、ウエノクラブへ。ここではギネスを飲むことにしています。S氏はウイスキーに切り替え。ぼくはアドヴォカートをもらってみました。卵から作るリキュールなのですが、飲んだことがないのです。バーテンさん曰く「甘いですよ」。すっきりとしたスノーボールというカクテルにしてもらいました。

 S氏は次の日仕事があるというので(ぼくもですが)日付が変わる前に解散。またやりましょう。

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ああ浅草の夜は更けて

dun (2007年9月17日 11:38)|コメント(0)| トラックバック(0)

 15日の夜は竹ノ塚に投宿。駅前のロータリーを若いのが占拠しており恐々とホテルへ。

 あけて16日、朝から教育心理学会の会場である文教大へ。北越谷の駅を降りると駅前こそさすがに繁華街の体をなしているがちょっと歩けば武蔵野ののどかな風景が広がる。大学のそばを流れる川、その土手には桜の木が。春だったらさぞや見事だろうな。

 受付で手渡された紙袋には小さな団扇が入っていた。これはいい。9月ももう半ばというのにまだ暑いのである。

 Mさんといっしょに行っている研究のポスター発表。会場の体育館は立っているだけで汗がしみ出てくる。今回はMさんが第一著者ということで説明をお任せしてあちこちふらふら。そうこうしているうちにあっという間に在籍時間が過ぎる。
 
 お昼はMさんはもちろん、Kさん、Oさん、Sさん、Tくんとともに。K、O、Tさんは今年の学会賞をそろって受賞されたとのこと!すげえなあ。受賞式がこれからあるというので、Mさんと会場にもぐり込む。後輩のKくんも受賞とのこと、知り合いばかりだ。
 
 代表してTくんがスピーチをしていた。落ち着き払っているなあ。

 授賞式を途中で抜け出し、Mさんと今後の打ち合わせ。10月に札幌で検討を行うことにした。

 5時にM先生、Sさんらと待ち合わせ。浅草に繰り出して懇親会である。S社のSさん、T大のS先生とははじめてお目にかかる。ごとごとと東武伊勢崎線に揺られ揺られて浅草の川沿いに到着。

 本日1軒目は、どぜう飯田屋。どじょうをくたっとそのまんまの姿で煮た鍋、柳川、唐揚げなど、どじょう三昧。「最後はこのネギだけを煮て食うんですよ」とM先生。遅れてHちゃん、Iくんが合流。酒に切り替えてぐいぐいと飲み、食う。

 さて次はと向かったのは、伝法院通りを曲がったところにひしめく飲み屋街。通りの両脇を赤提灯が列をなす。その1軒の軒先に出されたテーブルを占拠。学会帰りのKくんも合流し、ふたたび乾杯。こういう店に来たらまずは煮込みとホッピーである。お、黒ホッピーがあるではないか。調子に乗って下町ハイボールもぐいぐいと、もうこのあたりから記憶が断片的である。

 シャッターを閉めすっかり人通りの絶えた仲見世を抜け、地下鉄の方へ。まだ体力の続く者だけ残り3次会へ。適当に入ったのでどんな店だか忘れてしまったが、黒糖なんたらを飲んでやたら甘かったのは覚えている。

 11時も過ぎたので終電のこともあり解散。筑波から来ている人たちは、TXの恩恵にあずかっているなあ。

 宿は浅草千束の東横イン。荷物を置いてちょっと小腹が空いたのでラーメンを食いにふたたび街へ。ビルの間を吹き抜ける夜風がほほを撫でていくのであった。

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卒論検討会で名寄へ

dun (2007年9月10日 11:36)|コメント(0)| トラックバック(0)

 卒論指導を担当している学部4年生を引き連れて、札幌以外の場所で卒論検討会を行っている。昨年は函館へ行った。今年は、 大学院のOG(?)、Kさんが勤めている名寄短期大学にて検討会を行うこととした。検討会会場や打ち上げのセッティングなど、 すべてKさんにお任せしてしまった。どうもありがとう。

 名寄は旭川のさらに北にある。汽車で向かうのもいいが、今回は車という秘密兵器がある。現地に着いたら、 公共の交通機関はあてになるはずもない。高速を使って車で行くことにした。

 卒論を書くTくん、いっしょについてきてもらうことになった院生のHくんとともに、野郎3人で愛車キャパ号に乗り込み、 道央道を一路北へ。

 空は高く、秋の気配である。ただ、南から来て抜けていった台風が置きみやげの雨雲が北の方に見える。 高速道の上をすいすいとトンボが飛んでいた。そのトンボを時速100kmで走るフロントガラスがプチプチとつぶしていく。うへえ。

 札幌を出て2時間半ほど、道央道の終点となる士別でおりて昼食。さらにそこから30分ほどで名寄の街に到着。

 着いたはいいが、短大の場所が分からない。

「あれじゃないですか」「いや、水道局だ」「これは」「高校です」

 なにしろ広い土地を存分に使えるお国柄、何でも大きくて大学に見えてしまう。結局、直前に通り過ぎた建物がそうだと判明。 市役所かと思った。

 名寄短大は駅から車で5分ほどのところに町外れにあるこぢんまりとした建物。車から降りるとKさんが迎えてくれた。

 Kさんの研究室に3人でずかずかと乗り込み、さっそくTくんの検討会を開始。3人も先生がいるようでさぞや疲れただろう、Tくん。 これを励みにがんばってくれたまえ。

 名寄には遊ぶところがないそうで、短大生は休みだというのに大学に来ていた。「北大生が来てるよ」とKさんが言うと、「見たい!」 とわらわらと廊下に出てきた。あたしたちは珍獣か。

 夕方過ぎて小腹も減った。検討会を切り上げ、宿へ。駅前の「ニュー冨士屋ホテル」というビジネスホテルで、 ここには和室があるというので予約した。1部屋3人で12800円。商人宿を(具体的にはつげ義春の『リアリズムの宿』あたりを) 想像していたのだがこれがまたこざっぱりときれいなホテルでびっくり。

 夕食は、Kさんご推薦の、駅前通の居酒屋「卓庵」にて。大学院を出て、名寄で子育て真っ最中のIさんがかけつけてくれた。

 とにかくいろいろと注文し、そのどれもがおいしかったのでよくは覚えていないのだが、とりわけ蕎麦がうまかった。あまりのうまさに、 そばサラダ→もりそば→各自ざるそば1枚と、蕎麦ばかり食べたほどであった。細いのだけど、しっかりとこしがあり、 なおかつのどごしがすばらしくよい。さすが、隣に蕎麦の一大産地幌加内をかかえるだけのことはある。みなさん、名寄に行ったら蕎麦ですよ。

 まったく人通りのなくなった駅前通を歩き、二次会に入ったお店はジャズバー「take5」。いかにもな名前である。 がっしりとした梁が天井に見える店内には心地よいジャズが流れる。さてとメニューを見ると、酒のそろえはちょっとという感じ。 ここはお通しのボリュームがすごいらしいとKさんから聞いたのだが、果たしてその通り。乾き物が大皿に山盛り、そのほかサラダ、卵焼き、 シューマイ揚げ、枝豆というオードブル。さらにはマスターのサービスでチャーハン大盛り。ここは何屋さんなのだ?

 ふくれた腹をかかえて宿へ。テレビをつけると、阪神が9連勝していつの間にか首位に立っていた。

 一夜明けて次の日、前夜満足に風呂に入っていない我々一行は、「朝風呂へ行こう」と近くの温泉へドライブに行くことにした。 最寄りの温泉施設は朝10時にならないと営業を始めないのだという。今は朝8時。なんということ。 仕方ないのでなるべく遠くの温泉に入りに行き、道中で時間をつぶすことにした。結局、美深町のびふか温泉に入ることに。 もう朝風呂という感じではないが、とりあえずは満足。

 昼にふたたびKさんと待ち合わせ、おすすめのそば屋に連れて行ってくれるというので向かった先は、旧風連町の「雪の里」。 ここの蕎麦はゆうべの居酒屋のものとは違って、少し太めの十割蕎麦。十割だとぽそぽそとした田舎蕎麦を想像するが、さにあらず。 しっかりと歯ごたえの残った、これまたのどごしのよい蕎麦である。もう名寄最高。蕎麦好きにはこたえられない。

 名寄には、スキー場はもちろんのこと、一般の人でもカーリングができる施設があるそうだ。安く泊まれるコテージもあるそうで、 冬には(3月頃)カーリングをしながら読書する合宿をすることを勝手に決定。読むのは"The Cambridge handbook of sociocultural psychology"の予定。参加者募集中。いっしょにうまい蕎麦をたらふく食べましょう。

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おわりのはじまりに

dun (2007年9月 1日 11:29)|コメント(0)| トラックバック(0)

 我が心のオアシス三徳六味さんが美園のお店をたたみ円山にうつると聞いて2ヶ月、とうとうその日がやってきた。

 9時にアマネを寝かしつけてから夜に飛び出し、お店に向かう。

 ドアを開けると、黄色いTシャツを着た亮さんがいた。カウンターと小上がりは人でいっぱい。常連さんが貸し切りで、三徳さんの前途を祝う会を開いていたようだった。

 席が空いていなかったので挨拶だけで失礼しようとするも、常連さんがイスをあけてくださった。その彼はカウンターの向こう側へ。そして雇われマスターとなった。

 店の冷蔵庫の上にいつも鎮座ましましていたダルマがおろされ、亮さんの筆によって目が書き入れられた。

 「社長」さんの音頭で一本締め。

 料理を一通り作り終わりすっかりいい気分になった亮さんがダルマを抱きかかえて隣の席へ。

「あっちでの勝算はあるんでしょう」
「あるわけないでしょう、でもね、男としてね、やらなきゃならないんです」

 カウンターの内の雇われマスターは終始明るく元気だった。

 3年前の11月、現在の団地に引っ越してきたばかりのころ、たまたま寄ったこのお店の料理に惹かれ通い始めた。当時はまだ単身赴任で気楽に夜を遊べたからできたことだった。カミさんを呼び寄せてからは、「たまの贅沢」としておじゃました。子どもができてからは「特別な日のすごい贅沢」となった。今度はいつ行こうか。そんなことを楽しみに考えながら店の前をいつも通り過ぎていた。

 その、心のオアシスが物理的に遠くなってしまうのは、正直なところ寂しい。でもここは、亮さんが奥さんと一緒に苦労して一から作り上げてきたところだ。ぼくらがどうこう言える権利などない。

 飲みながら亮さんの「野望」を聞くのが楽しみだった。たまたま年齢が同じということもあり、うらやましく聞いていた。その「野望」を実現させるための一歩が踏み出されたんだろう。

 今日で閉める店内で笑いあう常連さんたちの姿を見ると、愛されているんだなぁとあらためて思った。

 次の日早くに用事があったため日が変わる前に辞した。帰り際、亮さんと手を握りあった。

 ここでの一区切りは次のはじまりでもあろう。その瞬間に立ち会えてよかった。席を替わってくれた雇われマスター、ありがとう。混ぜてくれたみなさん、ありがとう。

 そして、亮さん、ミキさん、また10月に。

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男三人ブラ珍ススキノ旅

dun (2007年8月27日 11:28)|コメント(0)| トラックバック(0)

 先週のこと。香川からびっけさんが札幌に来るというので、いっしょにお酒を飲むことに。びっけさんの後輩というべーくんさんともごいっしょ。べーくんさんとは初めてお会いしたのでしたが、なんとまあいい男。うつむいたところはキムタクそっくり。

 それはともかく、3人でススキノへ。

 2人にはぜひ北海道の美味しいものを食べていただきたい。しかしススキノは店が多すぎてとんと不案内なのです。そこで、信頼できるサイトの情報を頼りに、たどりついたのが雑居ビルに店を構える「魚菜」。

 店に入るとL字型カウンターに小上がりが3卓。マスターとおかみさんがニコニコと迎えてくれました。

 まずはビールで乾杯。北海道ならではの、サッポロクラシックです。お通しは冷や奴ですが、ただの奴ではなく、上にはカニの外子とワサビがのせられていました。これはいいですねえ。

 では地のものを刺身でいただきましょうか。ツブ貝、サンマ、ソイをお願いします。それと海水ウニもぜひ食べて帰っていただきたい一品です。びっけさんが焼き物にホッケを頼みました。こちらのホッケはまた格別なんですよねえ。

「お酒のおつまみになるようなものでしたら、こんなのはどうでしょう」

 おかみさんがすすめてくださったのは、自家製の、タラコの粕漬け。じゃあそれもいただきましょうね。

 そんなこんなでいろいろ食べましたが、2人とも喜んでくれたようでなにより。

 2軒目は、かねてびっけさんのお目当てのバー「夜光虫」。雑居ビルの4階にあります。ここは人に紹介されてだいぶ前に来て以来、ぼくもちょこちょこ通わせてもらっています。バーと言いながら、ここは食事がおいしいんですねえ。

 テーブルについて、まずはめいめいお酒を注文。ぼくはシャンディガフを。ビールが好きなのですが、1軒目ですでに飲んだいたので、ちょっと気分を変えるのにもってこいです。

 おつまみにはガーリックトースト。ここのは少し変わっていて、斜めに切ったバケットを焼いたものに、オーブンかなにかで焼いたガーリックバターが別に添えられて出てきます。それをスプーンですくって、バケットに乗せていただくのです。

 2杯目のホワイトレディーを飲んだところで少しまわってきたようです。というのも、気分よく饒舌になるので、自分でも分かるのです。

 ここでラーメンをお願いしました。といってもバーに出前してもらうのではなく、このお店で作ってもらうのです。ここを紹介してくださったmouさんによれば、最初はメニューに書いていない、いわば裏メニューとして常連客の密かな楽しみだったそうですが、いまでは立派な「表」メニューになったとのこと。びっけさんはこのお店に以前来たときに食べたそうで、それが忘れられずにいたそう。何度も来ていますが、ぼくは初めて。これは楽しみです。

 小さなどんぶりに入ってやってきたのは、どろっとしたスープのラーメン。一口すすってみますと、おいしい。ベースは豚骨でしょうか、とても濃厚で、麺にしっかりとからみついてきます。いやあ、バーで出すにはもったいないくらい。

 お腹もいっぱいになったところで、2人とはお別れ。次の日から帯広に行くそうです。

 帰りの地下鉄の駅に行くまで、夜のススキノを抜けていくのですが、この街も久しぶりです。ススキノといえば、皆招楼の肉まんは外せません。このお店も、いつ来ても3~4人は並んでいます。子どもが喜ぶので、シューマイも買っていきました。

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飛躍への挑戦

dun (2007年8月24日 11:27)|コメント(0)| トラックバック(0)

 ヴァルシナー教授をかこむ懇親会からの帰路、地下鉄を豊平公園で降りて三徳六味へ。

 このような帰り道のささやかな楽しみが、今月いっぱいで味わえなくなるんですね。というのも、三徳六味が現在のお店を出て、同じ札幌市内の円山地区へ引っ越すためなのです。

 円山といえば舌の肥えたお客さんのよく行くすぐれたお店がひしめくことで知られています。そこにあえて打って出ようというのですから、たいしたものです。

 以前おじゃましたときにすでに引っ越しの話は聞いていたとはいえ、お店に入るとそこにはいつもの空間があり、これからもずっとありつづけるような錯覚にとらわれます。

 円山の以下の住所にて営業を再開するのは10月1日からとのこと。

 三徳六味
  札幌市中央区南4条西23丁目1番36号 アーバン裏参道1F
 (地下鉄東西線: 円山公園駅より徒歩7分)

 飛躍への挑戦に乾杯!

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北千住居酒屋ツアー

dun (2007年5月 8日 09:14)|コメント(0)| トラックバック(0)

 先週、実家に帰省していたおり、東京在住のS氏と、北千住にて居酒屋ツアーを決行しました。

 なぜ北千住か。実はこの街は、斯界の強者をうならせる名店が軒を連ねていることで有名なのです。 学生時代に北千住に寄る機会は幾度もありましたが、なぜか暖簾をくぐることはないまま、私は北に去ってしまいました。しかし、 いろいろと情報をあさるにつけ、この街で飲みたいという欲望がむくむくと。そこで、私のたっての願いを入れてもらい、 3か月の南米旅行から帰ってきたばかりのS氏をまきこんでのツアーと相成った次第。

 夕方4時にJR北千住駅に集合。お互いの近況について交わしながら最初の店を目指します。

 目指すと言っても、丸井のある西口ロータリーを渡ってすぐの路地に入ればすぐにその店があります。そのお店、「千住の永見」 は3時半開店。すでに1階のほとんどのテーブルはおじさんで一杯でした。

 奧に空いていたテーブルに通され、すぐに瓶ビールを頼みます。出てきたサッポロラガーをコップに注いで、乾杯!

「カ~ッ、うまい!」

 日中暑かったこともあり、のどを潤すべく、すぐに2杯目に進みます。

 このお店のことは、「酔わせて下町」という斯界では著名なサイトを通して知りました。そこで"名物"と称されている千寿揚げ (ニンニク入り)を頼みます。それに、煮込みとガツ刺し、ポテサラなどを追加。

 千寿揚げはすぐに来ました。すり身をアツアツに揚げた中にニンニクの香ばしさがたちのぼり、これは美味しい。

「いい店ですねえ」「居心地がいいから、ここにずっといましょう」

 いえいえ、どうせですから、北千住と言えばここ、というお店にも行ってみましょう。後ろ髪ひかれる思いでお勘定をし、 そこへ向かいます。

 「大はし」は常磐線と平行に南北に延びる駅前商店街に構えた一軒屋。噂では4時半の開店を前に行列ができるということで、 最初の客が腰を上げるであろう6時前をねらって行ったのでした。

 引き戸を開けると、左手に鈎型に曲がったカウンター、右手にテーブルが6卓ほど。噂に違わず人で一杯の様子。カウンターに立つのは、 ご主人と、息子さんでしょうか。「いらっしゃい、そこに座って待ってて」と威勢のいい声をかけてくれました。 運良く1分ほどでカウンターに2人分が空き、そこに滑り込みます。

 滑り込むが早いか、ご主人がお通しの皿と箸をカウンターに並べます。

「なんにしましょ」「じゃあ、焼酎をボトルで」「あいよぅ」

 ここは俗に「キンミヤ」と呼ばれるものを出してくれます。なんでも、宮崎の方の蔵だそうですね。ボトルとともに、 アイスペールと炭酸、それにウメ割り用のシロップがかわいい瓶に入って出てきます。

「ではあらためて」「乾杯!」

 何はさておき、ここでは豆腐を食べねばなりません。カウンター奧の天上から下がった「牛にこみ」「肉とうふ」 の垂れ幕が食え食えと言わんばかりです。

 ご主人も、息子さんも、店のあちこちで挙がる手に威勢よく「あいよぅ」と応えて、注文をさばいています。 キビキビという言葉はこのお二人のためにあるのでは、と思うほど動きが素早い。それでいて、常に目が店全体に配られていますので、 ちょっと顔を向けて手を挙げればすぐに気付いてくれるのです。

 肉とうふに煮込みはもちろん、赤貝刺身とキモ、生桜エビなど思う存分いただきました。ボトルも空になり、ちょうどいい頃合い、 入り口に目をやると何人かが順番を待っています。ここも後ろ髪ひかれながらお勘定です。滞在は1時間半くらいでしたでしょうか。

 入るときにはまだ帰宅途中の高校生ばかりだった街も夜の顔になりつつあります。ここらでゆっくり腰を落ち着けて、 いろいろなお酒を飲みましょう。商店街からちょっと路地にそれると、なんでこんなところに、 というような場所にバーやら居酒屋やらが建っています。よさそうな所を物色していると、「マグロ脳天入りました」 という札を軒から下げた店が。「マグロ脳天」に引きつけられない人はいませんね。

 そのお店、「旬ダイニング庵」 に先客は1人のみでした。カウンターに腰を下ろし、S氏とめいめい好きなお酒をやります。 もうこの頃になると何を食べたのか思い出せないのですが、脳天は確かに食べました。獣っぽさをもったトロ、とでも言いましょうか。

 さて私、10時に東京駅八重洲口から出る高速バスで帰宅しなければなりません。時刻は9時。ちょっとでも東京に近づいておくため、 上野に移動しました。

 と言っても駅を出てお店を探しにうろつく時間もありません。こんなとき、ちょうどいい所があります。 上野駅浅草口を出て目の前にあるアイリッシュ・パブ、「Stasiun」(スタシェーン)。駅のこの場所にできて、 もう5~6年は経つでしょうか。常磐線の最終までねばるのにだいぶお世話になりました。

 2人で飛び込み、ギネスのハーフをのどに流し込みます。ここでタイムリミット。

「ぼくはここでもうしばらくやっていきます」とS氏。再会を期して別れました。

 こういうツアーにつきあってもらえる友達がいるのは本当にありがたい。またやりましょう!

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いつものお店へ

dun (2007年4月 7日 08:51)|コメント(0)| トラックバック(0)

 帰宅の道すがら、いつものお店のドアを開けました。

「見ましたよ」

 カウンターに座るなり、三徳六味のマスター、亮さんが声をかけてきてくれます。 先日こちらのことをブログに書いたのをご覧くださったようです。いやあ、どうも。

 まずはビールをお願いして、「さて」とメニューをのぞき込むと、外はまだ寒風吹く季節ながら、 紙の上だけでももう春が訪れたようです。じゃあ、今日は春を堪能してみましょうか。

「最初によもぎ豆腐、それに桜鯛の昆布じめ、海鮮さつま揚げ」と、トントンと決めていきます。

「ホワイトアスパラを焼くのはどうですか。こないだのと同じ福岡産で、これまた太いですよ」と亮さんが差し出してくれたのは、 男性の親指を一回り大きくしたようなぶっといホワイトアスパラ。

「焼くとこの根本から水がジュウッと出てくるんです」。おお、そこまで言われたら食べないわけにはいかないですね。

 よもぎ豆腐が出てきました。胡麻豆腐をベースに、よもぎを混ぜたものでしょうか。草のよい香りが立ちます。 ここでビールグラスを一気にかたむけて、お酒にすすみましょう。

 お、桜鯛がお造りになってきました。ん、お造りの上に乗ってる黒いつぶつぶは何でしょう。

「大徳寺納豆です。醤油と味噌の中間のような味がしますよ。鯛に巻いてどうぞ」

 ふ~ん、大徳寺納豆は初めてです。では、それだけちょっとつまんでみましょう。甘いような、塩辛いような、クセになりそうな味です。

 お造りにいってみましょう。鯛の余分な水分を昆布が吸って身がほどよくひきしまると同時に、昆布が身に旨味を与えています。 そこに大徳寺納豆を巻いてみると...ほほう、心なしか身の甘みが際だつような気がします。

「はい、アスパラです」

 ホワイトアスパラをまるまる1本、焼き上げていくつかに切りわけたものが皿に盛られてきました。どれどれ、と噛んでみると、 口の中に甘さが広がります。これはおいしい。思わず顔がほころんでしまいますねえ。こないだのグリーンアスパラ同様、 パラパラとかけられた粗塩が甘さをひきたてています。根本の方をガブリと噛むと、おお、確かに水がポタポタとしみ出てきます。 こりゃ凄い生命力だ。

 続いて、海鮮さつま揚げが出てきました。いろいろな素材(亮さんから中身をうかがったのですが失念してしまいました)を混ぜ込んだ、 手作りの一品です。メニューにあるときはたいてい頼んでいるのではないでしょうかね。それくらい好きな料理です。揚げたてなので、 ホフホフ言いながら食べきりました。

 メニューを眺めていると、ホタルイカがあるではないですか。これも春のものですねえ。

「昆布の上に並べて焼くのはどうですか。敷いた昆布は後で切り分けて召し上がっていただくこともできますよ」

 説明を聞くだけでおいしそう。では、それもお願いします。ついでに、お酒も合わせてください。

 焼き上がったホタルイカはホクホクで、海水でしょうか、自然な塩辛さと甘みが混じり合ったおいしさです。イカの中からゴロ (イカのワタのことを北海道ではこう呼びます)が昆布の上に出てしまいます。ああもったいない。箸でこそげてちびちびなめながら、 お酒をツイーッと飲むと、もうなんとも言えないですねえ。

 今日もおいしいものをどうもごちそうさまでした。至福の時間はあっというまに過ぎていくのでした。

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帰宅するとき何か食べたくなって

dun (2007年2月28日 15:20)|コメント(0)| トラックバック(0)

 昨夜は三徳六味で食事。一人でした。妻と息子がママ友達といっしょに定山渓へ温泉旅行に行ったためです。

 カウンターの端に腰を下ろし、まずはビールをのどに流し込みます。さあ、今日のおすすめは何でしょう。お、 桜鯛なんてのがもう出てますか。あ、もう売り切れちゃったの、残念。では、ツブ貝をお造りにしてもらいましょうね。

 ほかに酒と合わせられるもの、それに焼き物と揚げ物も欲しいところです。タコの酢みそがけ、アスパラ焼き、 椎茸の揚げ出しをもらいましょう。

 1杯目のビールを空けたところでツブ貝が来ました。「今日のはコリッコリで甘くて、最高ですよ」とはマスターの亮さんのお言葉。 では、いっしょに飲むお酒を選ばせてください。亮さんがすすめてくださったのが「綿屋」(宮城)です。ではそれを1杯。う~ん、 すっきりとした飲み口です。それでいて芯がしっかりしているというのでしょうか、お酒らしさがきちんと残っています。 これは食べ物をじゃましない、居酒屋向けのお酒ですね。ツブ貝もいただきます。ほう、これは本当にコリコリとして、甘くて。 美味しくて無言で箸が進みます。

 ツブを食べている合間にアスパラが焼き上がりました。北海道のではなく、福岡のものだそうです。「見てくださいよ、この太さ」 と亮さんが焼く前のものを見せてくれましたが、親指ほどもある立派なアスパラ。それを2本焼いて、4等分したものが井桁に組まれ、 お皿に盛りつけられて出てきました。甘い!ぱらぱらとふりかけられた粗塩が甘さをひきたてます。

 お酒が空いてしまいました。美味しかったので、もう1杯同じのを。

 ご夫婦がお店に入ってきました。ぼくのすぐとなりにご主人が座ります。「あれ、 そういえば日記をごらんになったって言ってましたよね」と亮さんがそのご主人に声をかけます。 どうもこのご夫婦はぼくの日記を見たことがあるらしく、それで三徳のことを知った由。「いやあ、どうも。お恥ずかしい」と頭をかきます。

 三品目は椎茸の揚げ出し。たっぷりとだしのはられた片口に、椎茸の肉詰め、ナス、さいまき、 ハスがいっしょに揚げられて浮かんでいます。トッピングには蕎麦の実、お好みで黒七味をどうぞ、とのこと。濃いめのだし汁が腹にしみます。 ここらで胃にたまるものがほしかったところ。

 お酒のピッチもあがって3杯目に突入。もうこのころには記憶が朦朧としてきたのでよく覚えてませんが、「大信州」 をいただいたような気がします。ラベルがなかったので、いわくのあるものだったのですかね。

 ちょっと順番が遅いような気もしますが、タコの酢みそがけが出てきました。 どうもタコがあると食べずにはおれないのは酒飲みの業でしょうか。

 ひさびさに三徳の料理を存分に堪能しました。どうもごちそうさまでした。

 家に帰ると誰もいるわけでなし、冷凍庫の中華ちまきをレンジでチンして夜食に、先週撮った「水曜どうでしょう」 を眺めながらふとんに潜り込みました。

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ニンジンの味は

dun (2006年12月27日 20:23)|コメント(0)| トラックバック(0)

 ただいま、茨城に帰省中です。甥っ子とアマネが家の中を追いかけっこしている様子を大人たちが酒を飲みながら冷や冷やしながら見ているところです。

 さて、昨日は卒論生わーさんと院生のKくんを誘って三徳六味で食事会を開きました。Kくんには、かつてお仕事をむりやり頼んだ経緯があったので、そのお礼です。

 料理はお任せでしたので、何が出てくるのかまったく分からず。いきなりタチと野芹の入った湯豆腐からスタート。寒い冬、まずは冷えた体を温めてという趣向なのでしょう。芹がよかった。続いてお造りですね。今回はマグロとエンガワでした。エンガワの脂は暖まった体でないとくどかったでしょうね。そこまで考えられた順番と見ました。

 ここまでで、三人ともビールを飲み終えて次の一杯に進みます。それぞれ、〆張鶴と村尾をいただきました。

 次はタコの頭と岩のりの酢の物。発生源は、タコなのか、岩のりなのか分かりませんが、磯の香りが全体をつつむ絶品。次は豚肉の塩竃。このように料理すると、肉の甘みが際だつものです。食事はヒラメの昆布締めのお寿司。アクセントの大徳寺納豆が良い仕事をしていました。

 お酒もほどよく進んでいきます。私はもう焼酎に入りました。

 最後はデザート。プリンと、ハスカップジャムを載せたアイスです。お茶をいただきながら至福の時間を過ごしました。

 卒論生にはこのニンジンはどうだったのでしょうか。私が込めたメッセージは、就職したら、こういう料理を気が向いたらいつでも食べられるくらいに気張りなさいということなのですが、気がついたのでしょうか。まあそんなこと気付くはずもなく、というのも、三人でさんざん馬鹿ッ話をえんえん4時間していただけなのですが。

 ともかく。おいしい料理をありがとうございました。リョウさん、ミキさん、来年もまたよろしくお願いします。

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ニンジンぶらさげて走るのだ

dun (2006年12月15日 20:20)|コメント(0)| トラックバック(0)

 いよいよ卒論の締め切りが近づき、学生諸氏の顔色が悪くなってきた。そんななかわが敬愛するわー女史は「まだせっぱ詰まった感がない」とのたまわる。チミチミ、そういうことはとりあえず問題から文献まで全部埋めてから言いなさいな。もうひとりのめぐ君はただいま教育実習中であるが、実習に行く前にはや目鼻をつけていってくれたのでこちらは細かな点をのんびりと直すだけである。

 午後から基礎ゼミ。発表はゼミ長まっつんと2年生よっしーである。ただし、この二人がこのあだ名で呼ばれた記憶はない。それもそのはずで私が今付けたあだ名だからである。報告内容は○野先生の書いた(伏せ字になっていない)、学習における社会的相互交渉の役割について。今年の基礎ゼミは発達心理のさまざまなトピックについてレビューを読んでもらい、それについて報告&そのなかの実験あるいは調査を実際にデモンストレーションしてもらうという形式を取っている。今回のお二人のデモンストレーションは、参加者を3群に分けてちょっとした実験をするというもの。結果、みごとにクリアな結果が得られた。すごいすごい。

 帰りがけ、行きつけの三徳にちょこっと寄る。卒論の打ち上げ飲み会の算段をするためである。学生諸氏にはうまいもの食わせるからがんばれと言ってある。こうしてニンジンをぶらさげつつ走っていただく。もちろんニンジンがあるからがんばるというわけではないのだろうが、苦しみの果てに明確な楽しみが存在していた方がよろしかろうという心算である。

 帰宅して食ったおでんのスジがむちゃくちゃ美味かった。柚子胡椒にあうわあうわ。調子に乗ってビール2缶飲んであえなく撃沈であった。

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S氏来襲

dun (2006年11月15日 20:15)|コメント(0)| トラックバック(0)

 先週末、金曜から月曜まで、10年来の友人S氏が東京よりはるばる来札していた。

 S氏はぼくより10歳ほど年上であり、半年働き半年遊ぶという、なんとも羨ましい生活をしている。この生き方は彼が積極的に選んだものであり、ぼくにとやかく言う権利はない。彼はすでに10年間このような生活をしているわけだが、「最近、私のような生き方がさほど珍しくなくなって、日本はずいぶんと住みやすくなったと思いますよ」と話されていた。

 金曜から土曜にかけて市内のいきつけの居酒屋をはしご。そこで日曜からの計画を練る。温泉に行くことにした。

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 明けて日曜、北海道は低気圧に見舞われ、横殴りの風と雪が部屋の窓をたたいていた。函館にでも行こうかと算段していたが、ここは大人しく定山渓にとどめておくことに。「ラグーンラグーン」のCMでおなじみ定山渓ビューホテルに電話してみたところ、当日の部屋と無料送迎バスの予約が取れた。

 バスがトンネルを抜けると定山渓は雪につつまれていた。ホテルの部屋から豊平側の渓流が見えた。

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 ホテルは全体がキッチュな雰囲気漂っていた。ロビーや廊下に置いてあるソファーやテーブルがすべて大陸風味。お客さんも大陸(島の人もいたか)の方が多いような気がする。

 月曜の朝、大事な会議に遅れないよう、一足先に宿を出て大学へ。仕事が終わり、へとへとになったころ、宿を出て札幌市街に戻ったS氏が学内に出没。JRの駅まで送り、東京へと見送った。

 来月からまた南米チリへ行くという。

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夜の長浜に麺が飛ぶ

dun (2006年11月 4日 20:12)|コメント(0)| トラックバック(0)

 明けて学会初日。

 会場となった福岡国際会議場は大きくきれいでした、マル。

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 ポスター会場で、今回ぼくが発表するWSを企画された百合草先生にごあいさつ。そのあと、いっしょに発表する岩男さんと合流。夕方まではたらたらとWSなどを見ておりました。

 6時から本番。お客さんの入りは...まあ申し上げずにおきましょう。指定討論の森岡先生はじめ、お聞きくださったみなさま、ありがとうございました。

 さてさて、百合草先生、岩男さんとともに打ち上げに。タクシーに乗って向かった先は長浜。

 博多といえば中洲、中洲といえば屋台が有名ですが、屋台は長浜にもあります。

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今回はその中の一軒に3人で突入。おでん、焼き鳥等々をいただきました。〆はやっぱりラーメン。どうもこの屋台のおやじというのが有名人らしく、ラーメンの湯切りを、ダンスしながらおこなうのです。その様子を見に、観光客が寄ってきます。調子に乗ったおやじ、麺を百合草先生の頭の上めがけて飛ばし、それをふたたびキャッチするという技を見せました。

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 「記念だから」とわけのわからないことを言いながら3人で今度は中洲へ向かいます。屋台をのぞくとえらい混みよう。しかたなく普通の居酒屋でよしなしごとをしゃべっておりました。

 そんなこんなで初日終了。

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ギリギリ人生in博多

dun (2006年11月 4日 19:40)|コメント(0)| トラックバック(0)

 一昨日より福岡に来ております。日本心理学会大会に参加するためです。長崎生まれの妻がこの機会にと息子とともに帰省することに。なので、3人いっしょに飛行機に乗ってやってきました。

 空港で義父母と待ち合わせ、そこで妻子とお別れ。次に会えるのは再来週です。たっしゃでなあ。

 さてこちらは天神のアークホテル博多に投宿。ここは全室にLANが引いてあるので便利です。そんなに遅くもならないので快適ですし。

 ぼくの出番は初日の夕方からのワークショップ。そこで発表するプレゼン資料がまだできていないので、宿でしこしこと作成。が、いいかげん腹も減り、しょうがないのでホテルを出てすぐそばの中華料理屋へ。博多に来てなぜ中華か。このときはすぐに宿に戻って作業に復帰する予定だったのです。このときは。

 中華料理屋でビールを飲んだのがいけなかったか、「景気づけだ」と2軒めへ。近くのビアバーに入ってしまいました。日本ではまだまだ珍しいビールをケグ(いわゆる、樽ですね)でそろえているところ。ちょうど業者の人が入れていったばかりの、 GREENE KINGのIPAをいただく。ペールエールですが、飲み口がすきっとしていますね。IPAのサーバのとなりには、同じブルワリーのAbbot Aleがあったのですが、本日はなしとのこと。院生時代に缶で飲んだことはあったのですが、残念。このあと、 GUINNESSと、アメリカのShakespeareというのをいただきました。ワークショップの発表はハムレットに関するものなのでね。飲み干してしまえ、というわけです(こじつけですが)。

 なかなか良いお店でした。BEER'Sといいます。
 BEER'S 福岡市中央区天神3丁目7-1花田ビル201

 さて、宿に戻ってからPCを開けてみるのですが、なにしろ実は徹夜明けなので目がどうにもならなくなってしまいました。というわけでプレゼン作りは発表当日の朝からやることに。ギリギリの綱渡り的な生き方は治りそうにありません。

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はこだて未来大学に行ってきた

dun (2006年9月11日 14:07)|コメント(0)| トラックバック(0)

 卒論生といっしょに、はこだて未来大学へ行ってきました。目的は、人工物とインタラクションを広くご研究されている南部美砂子先生にお会いするため。

 卒論生の一人、わーさんの研究テーマが、「母子間相互行為場面におけるケータイ」というもの。ケータイ研究の動向はこちらはとんとさっぱりなので、ここはご専門の方にうかがうのが最良と、南部先生の門をたたいたのでした。

 札幌からはスーパー北斗で函館入り。駅にて、今回の参加者、めぐくん、わーさんとともにレンタカーに乗り込みました。函館の駅は最近新しくしたのでしょうか、6年前に学会で来たことがあるのですが、そのときはもっとぼろっとした印象でした。ところがいつのまにか近代的な建物に変貌していました。

 街から大学までは車で20分くらいです。函館の内陸になだらかに盛り上がる山の上に大学は建てられました。函館山からの夜景は有名ですが、大学からは「裏夜景」と呼ばれる街の灯が望めるのだそうです。

 大学の駐車場に車を停めると、南部先生と東工大の岩男征樹先生が出迎えにいらしてくださいました。

 今回は研究のヒントのようなものをいただければと考えていたのですが、先方は研究交流会のような形でセッティングして下さっていました。南部研からはゼミ生2人が参加してくれました。彼/女は、わーさんと同じくケータイについての研究をしているそうです。違う点は、一人は小学3年生のケータイ使用、もう一人は高齢者のケータイ使用と、お二人とも機械のユーザビリティの点から見ているところでした。

 研究会は、わーさんのここまでの調査内容の報告に続いて、南部研の2人の発表という順で行なわれました。ケータイそのものが新しいメディアであるだけに、ユーザの視点からの研究は本当に少ないのですね。これから若い3人にはいろいろな視点から具体的なデータを集めてもらいたいと思います。

 ところで、北大の学生は、はこだて未来大学の建築デザインにいちいち驚いていました。なにしろ新しい大学ですから、きれいなのです。僕が岩男先生と日心でのRTの打ち合わせをしている間、めぐ、わーの両氏には大学のなかを探検してきてもらいました。 

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 この大学のように、新しいカリキュラム編成をデザインするとともに、それにみあった建築のデザインもしてしまう、というところは少ないと思います。カリキュラム編成のデザインにあたっては、ヴィゴツキーに由来する学習観も大きな影響を与えたと聞きます。そのあたりは、下の本に詳しいです。

「未来の学び」をデザインする―空間・活動・共同体
美馬 のゆり 山内 祐平
東京大学出版会
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 研究のヒントをたっぷりといただいて、大学をあとにしました。南部さん、岩男さん、そして学生の皆さん、どうもありがとうございました。

 このあと、ぼくが予約した宿の名前をど忘れして、1時間ほどうろうろと探し回るという失態を演じたりもしましたが、無事に投宿。函館の夜の駅前をぶらぶらと3人でそぞろ歩きしながら打ち上げです。

 1軒めは「根ぼっけ」。海のなかであちこち動かず、居着いてしまったホッケのことを根ぼっけというのだそうですが、その魚の名を店名にしているだけあって、根ぼっけ料理がウリのようです。貧乏な3人でしたので、根ぼっけ焼き半身(小)を頼みましたが、3人だとそれでも十分なくらいでかいものが来ました。その他、刺身も活きがよくたいへんおいしい。実は、ここは南部先生に教わったお店なのでした。感謝であります。

 2軒めは「杉の子」。ここは居酒屋好きには知られた古いバー。柱にかかった操舵輪をはじめ、年季の入ったオブジェが壁一面を埋め尽くしています。函館という観光地にありながら、地元の方らしき人がひっきりなしにドアを開けてくるのは良いお店の証拠。ここでは、オリジナルのカクテル「八甲田丸」をいただきました(その他に、青函連絡船の名を取ったとおぼしきカクテルが3種類ほどありました)。卵を使ったリキュール(名前、失念)を使っているそうで、グラスのなかのクリーム色をなめると甘酸っぱくコクのある味が舌にまとわりついてきます。めぐ、わーの両氏は「うまいうまい」と感動してお酒を飲んでいました。

 宿の門限は11時、現在10時半です。大急ぎで戻ったところが、すでに共同浴場は終了。部屋でめぐくんの卒論指導をしたのち、汗くさいままふとんのなかで気を失いましたとさ。

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卒論決起集会

dun (2006年6月28日 21:36)|コメント(0)| トラックバック(0)

 と称して、卒論を見ることとなった4年生とともに飲みに行った。今年面倒見るのは3名。メグくん、タヤくん、ワーさん。いずれ劣らぬ壮士である。

 「なに食いたい?」と聞くと、メグくんは「焼き鳥食いたいッス」とのこと。OK、ではあそこへ行こう。

 てな感じで北大正門前の鳥源へ。4人で鳥串36本食い尽くした上、野菜串もたらふく。

 OK、じゃあ河岸をかえて日本酒をがんがんと飲もう。

 てな感じで札幌駅北口の味百仙へ。

 ここは札幌一日本酒のそろえがよろしいと言われている。私は、(確か)早瀬浦、東洋美人など4杯を飲んだ。

 ここで卒論夏合宿を決行することを謀議する。いわく、「韓国は日本より安い」「新幹線に乗りたい」「知床はよい」などなど、候補は挙がったが、結局のところ、大滝で温泉に浸かりながらというセンで固まった。ジャンケンで負けたタヤくんが幹事である。よろしく。

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有朋自遠方来

dun (2006年5月 5日 22:20)|コメント(0)| トラックバック(0)

 3日から茨城の実家に来ています。

 さすがにゴールデンウィーク、駅も空港も激混みでしたが、羽田からの高速道はガラガラでした。

 3月に来たときのアマネはひとみしりの真っ最中だったので、じいさんばあさんに抱っこされるとすぐに泣き出していましたが、今回はニッコリとしておとなしく抱かれていました。いかった。

 部屋の中をずりずりと闊歩し、あちこち触りまくるのは札幌と同じですが、目と手が普段の倍あるので安心です。ぞんぶんにずりずりさせております。最近では新技つかまり立ちを覚えましたが、まだおぼつかないので、柱の角やテーブルの角におとなが手を当てて倒れるのに備えます。

  明けて4日、この日の夜、10歳年上の飲み友だち、S氏とつくばで飲む約束を取り付けました。アマネの世話はじいさんばあさんに任せて、妻の愚痴を背に受けながら家を出ます。

 S氏とは10年前、アイルランドの片田舎ドゥーリンという村で知り合いました。ぼくはアイルランド放浪、彼は世界放浪の途中だったのですね。そこで意気投合し、日本に帰ってからも年に1~2度のペースで飲んでいました。ぼくが札幌に越し、子どもができてからの2年はまったくお会いしていなかったので、この機にと無理言ってお呼びしたのでした。

 つくばには「くいだおれ」という飲屋街があるのですが、そこで居酒屋を2軒、バーを1軒はしごしました。しゃべる話と言えば近況報告に始まり、世評から下世話な話にいたるまで。S氏はかつて雑誌編集の仕事をしていたこともあり、話の懐が実に広い。ぼくもなけなしの引き出しを開陳して応戦します。

 茨城の片田舎に来ることなどめったにないS氏、つくばに1泊して次の日は霞ヶ浦見物に行くのだそうです。「面白くもないですよ、臭いですよ」とアドバイスをしておきました。

 11時にはお開きにして、S氏をホテルに送った後、実家へはタクシーで帰りました。

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社会人としていかがなものか

dun (2006年4月 7日 14:41)|コメント(0)| トラックバック(0)

 というタイトルが指しているのはなにあろうぼくのことだ。

 今年度から2つの大学で非常勤をすることとなった。水曜日に1コマずつ、しかもどちらも江別市内にある大学なので移動も楽だろうと思っている。

 昨日はそのうちの1つの大学の非常勤講師向けの説明会兼懇親会に行ってきた。道庁そばのホテルにて6時半開始のところ、出かけに院生さんと話をしていたらだいぶ遅れてしまった。

 なんちゃらの間のドアを開けるともうすでに懇親会に突入していた。ずらりと並ぶテーブルに並ぶ方々、壇上ではなにやらベテラン非常勤講師のスピーチが。

 講師のクチを紹介してくださった森直久さんも出席していた。隣の席が空いていたので滑り込む。「やっと来ましたね」とグラスにビールを注がれた。

 スピーチを聴きながら目の前の料理をぱくぱくと平らげる。その間隣の森さんに「どんな説明があったんですか」と尋ねた。「昨日送った資料に書いてあります、だって」。なんだそりゃ。というわけで、タダメシを食わせてくれる会だったということが判明。遠慮なくばくばくと食べる。

 そうこうしているうちに、教養科目をご担当される先生が見えてごあいさつをしてくださった。両手には名刺が。

 ところが、遅れてしまって慌てて出てきたため、名刺を忘れてしまっていた。うう、しまった。「すみません、生憎切らしておりまして」と、平身低頭。

 続いて、学長がじきじきにごあいさつに来てくださった。両手に名刺が。ひい。「生憎切らしておりまして」。ため息をつきながら席について、デザートのイチゴを食べた。

 こういう場に名刺を持ってこないというのは、それなりの社会人としていかがなものか、と猛省する。

 終了後、森さんと連れだって、狸小路にあるワインバーへ。森さんが「ねっとりとしたものを」などと難しげな注文を出すと、そのたびにマスターがワインセラーからひょいと取り出してくる。どうもソムリエの資格をお持ちのようである。ワインはあまりこだわらずに飲むため、ありがたみがわからないのだが、ともかく美味しかったっす。

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ひとりもんの暮らし

dun (2005年12月 3日 09:40)|コメント(0)| トラックバック(0)

 ずうっと書けずにいて、もう義理も礼儀もなんもなくしてしまっているような原稿の目処をなんとかつける。首と尾っぽがなんとかくっついた格好で、胴体も埋められた。目鼻は週末、家にこもってくっつける。

 帰りがけ、もう1年近くごぶさたしていた居酒屋「かんろ」へ。相変わらずの繁盛、カウンターにかろうじて空いていた1席にねじりこむ。マスターはきちんとぼくのことを覚えていてくれた。なんでもないことかもしれないけど、すごく嬉しい。ここのやきとんは肉の部分が大きくて食べでがある。

 蕎麦屋でしめたあと、ふと思いつき、ひとりカラオケを決行。CKBの「タイガー&ドラゴン」を6回くらい歌う。歌はいろんなものが発散できてよろし。

 思ったよりも体力を消耗した模様で。家にたどり着いて意識を失い、気がついたら朝10時だった。

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秋味

dun (2005年11月 3日 09:35)|コメント(0)| トラックバック(0)

 秋味、というのは鮭の別称である。しかし北海道では8月下旬ごろから鮭が出回り始めて、秋の味というにはちと早い気もする。

 昨日堪能したのは鮭ではなく、秋の味。

 日曜の道心シンポは認定心理士会の研修もかねていたらしく、講師料というのが出た。あぶく銭はさっさと使うに限る。そこでなじみの三徳六味に出かけた。

 祝日の前日だけあって大盛況。辛うじて空いていた一席に陣取り、生ビールで喉を潤す。マスターも奥さんも忙しく立ち働いているので、手が空くまでじっくりとメニューを眺める。

 メニューはすっかり秋めいている。とりあえず3品。かぼちゃ豆腐、翡翠銀杏、それに、おお、牡蠣だ。牡蠣が出始めたのだなあ。聞くと昆布森産とのこと。厚岸のそばだそうだ。身が貝殻いっぱいにつまっておいしそう。これを焼いてもらう。

 かぼちゃ豆腐はねっとりと甘く、上に乗ったかぼちゃの種がアクセントになって楽しい。銀杏は、どこの居酒屋でもあると頼んでしまう一品。ビールにも酒にもあう。牡蠣の身はむっちりと、噛み切ると中から白い汁がほとばしる。海のミルクとはよくぞ言ったものだ。

 ひととおり楽しみ、ここからが佳境。越乃景虎、それに〆張鶴をすする。どちらも新潟のお酒らしく、飲み口は水のごとく、しかし、口中から鼻にかけて華やかな香りが残る。景虎の方がどっしりとしているだろうか。

 順番がむちゃくちゃだが、最後にお造りをもらう。愛媛であがったというもみじ鯛。空輸してきたのだとか。真鯛なのだが、夏の終わりから秋口にかけて、紅葉の季節に食べる鯛をもみじ鯛と特に呼ぶらしい。ちなみに、桜の季節に食べるのは桜鯛。

 さて、おあいその前に、家で待ってる妻に、奥さんお手製のなめらかプリンと、栗の渋皮煮をおみやげでいただく。これをしないと恐ろしいことになる。

 いずれにも紅葉の葉を散らし、目で楽しませ、そして舌で楽しませる。堪能しました。ごちそうさまでした!

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