当研究室の目的は,人々がこの社会に参加し,同時に,この社会をつくりだす際に,「ことば」がどのようなはたらきをしているのかについてあきらかにすることです。
「言語発達」と聞くと,子どもがことばを身につけることをイメージするかもしれません。それは,子どもが社会に参加するプロセスです。
私たちは,それと同じくらい重要な出来事として,私たち自身が社会を変えていくプロセスに注目しています。そこでのことばとは,変化するものです。
つまり私たちは,ことばを身につけるとともに,それを使ってことばを変えていき,そうして変化したことばをまた身につけていくというサイクルの中にいると考えられます。
こうした考え方を背景に,私たちは,家庭,コミュニティ,保育園や幼稚園,小学校といった,言語発達のフィールドで起こる生の出来事を,観察・分析しています。
人々のいとなみとしてのことばの世界へようこそ。