業務連絡」カテゴリーアーカイブ

教員が著書を出版しました

当研究室の伊藤崇准教授が、共立出版より著書を出版いたしました。

伊藤崇 (2020) 大人につきあう子どもたち:子育てへの文化歴史的アプローチ

「子育て」は子どもの生存に不可欠なもの、という考え方は常識的ですが、それは子育てを行う大人からの見えに基づく見方です。では、当の子どもにとっては大人の行う子育て実践はどのように見えているのでしょうか?

本書は、 人間の発達に関する心理学的なアプローチである文化歴史的アプローチ(Cultural Historical Approach)に立脚し、周囲の大人たちとの相互行為を通して子どもが自分の生きる環境をいかにして組織しているのか、という問題を議論します。子どもにとって「大人が自分(子ども)に対して行う子育て」とは、子どもが生活環境を組織する際の手がかりとなるものです。

相互行為を分析する際には、社会学における会話分析(Conversation Analysis)の方法論を援用し、大人と子どもの相互行為を微視的水準で記述しています。このように社会学と心理学の方法論や枠組みを用いて、本書では子どもから見た「子育て」という人間の活動の意義について論じます。

子どもの発達に対する私たちの見方が変わるかもしれません。ぜひご一読ください。

教員の長期研修(サバティカル)について

北海道大学大学院教育学研究院言語発達論ゼミを担当する教員である伊藤崇は,2019年10月1日から2020年9月30日まで長期研修(サバティカル)のため本務校の教務および校務から離れます.

学部・大学院ゼミは2020年後期(秋ターム・冬ターム)から再開されます.休暇中の指導などはできません.当ゼミへの所属を希望される方は必ず事前に伊藤(tito at edu.hokudai.ac.jp)までご連絡ください.

ご不便をおかけしますが,どうぞよろしくお願いいたします.

連続読書会を開催します(終了しました)

教育学研究のための理論や方法論を学ぶための連続読書会を企画しました。
大学院生・研究生を主な対象としていますが,どなたでもご自由に参加できます。

日時:毎月第3土曜日 13:00-17:00
会場:北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター C302
なお,7月20日のみ,北海道大学教育学部棟 3階大会議室となりました。ご注意ください(6/17追記)。

読むもの:ブリュノ・ラトゥール 伊藤嘉高(訳) (2019年)『社会的なものを組み直す:アクターネットワーク理論入門』法政大学出版会

スケジュール

第1回 2019年 4月20日 企画趣旨説明・序章
第2回 2019年 5月18日 第1部
第3回 2019年 6月15日 第2部
第4回 2019年 7月20日 翻訳者 伊藤嘉高先生 ご講義

社会学領域で常に注目を集めてきた,ブリュノ・ラトゥール自身によるアクターネットワーク理論の解説をこの機会に読みたいと思います。

「子ども」や「発達」といった素朴な心理学的概念に対して,80年代から90年代にかけて社会学的な脱構築が行われてきました。子どもとは生物学的に未熟な,一方的に社会化されるだけの存在だという考え方は社会的に構築されたものであり,むしろ子ども自身は社会的な過程に能動的に関与している,という説明のされかたが普及したのです。

一方で,2000年代に入り,その主導者であったアラン・プラウトは「子ども」なる概念のハイブリッド性に言及するようになりました。すなわち,子どもを未熟・成熟,文化・自然といった二分法的対立のどちらかに位置づけてそれで満足していてはならず,そうした存在が成り立つ複雑な過程に注目しなければならないとされます。アクターネットワーク理論は,その際にプラウトによって援用されています(詳しくは,アラン・プラウト『これからの子ども社会学』(2017年,新曜社))。

そこで,本企画では,アクターネットワーク理論から「子ども」なる存在をどのように理解できるのか検討するための準備として,上記の文献を関心のある方々と輪読したいと思います。

さらに今回,翻訳をされた,新潟医療福祉大学 医療経営管理学部の伊藤嘉高先生を講師としてお招きすることができました。同書を読む過程でどうしても不明な点が出てくると思われますが,それらについて,伊藤先生にご説明をしていただけることとなりました。 実際に翻訳をされた先生からの貴重なお話をいただける,またとない機会ですので,ぜひお誘い合わせの上ご参加ください。 (なお,伊藤先生においでいただけるのは7月20日のみですのでご注意ください。)

ご参加の場合は,あらかじめ 下記のGoogle formより参加申込をお願いいたします。

申込サイト

どうぞよろしくお願いいたします。

なお,本企画は子ども発達臨床研究センター発達支援部門プロジェクトとして開催されます。開催に際して,同センターからの支援を受けています。

科学研究費補助金に課題が採択されました

本日4月2日に大学本部から連絡があり,私たちの下記の研究課題に対して2019年度科学研究費補助金が交付されることとなりました。

課題番号19H01707 2019年度 基盤研究(B) 教師のファシリテーション能力向上を促す授業カンファレンス・システムの開発と検証

研究代表者:伊藤崇(北海道大学)
研究分担者(五十音順・敬称略):川田学(北海道大学)・小泉匡弘(北海道教育大学)・中島寿宏(北海道教育大学)・姫野完治(北海道教育大学)

4年間の計画で研究を実施します。成果を出せるように精一杯つとめます。

講義で用いるテキストが出版されました

伊藤が開講する学部生向け講義「言語発達論」で使用するテキストがひつじ書房より出版されました。

学びのエクササイズ 子どもの発達とことば(リンク先に目次あり)

伊藤の依拠する「ことばの社会化論」(language socialization)の観点に基づいて,乳児から青年期までの言語発達過程のさまざまなトピックを取り上げた,日本で初めての教科書です。

本研究室における研究の方向性もかいまみえるように執筆しております。ご関心をおもちの方はぜひお買い求めください。

研究室のサイトを作成しました

言語発達論研究室は2016年度に発足しました。

伊藤は,2011年度から2015年度までは,川田学准教授の運営する乳幼児発達論研究室に所属していましたが,新たな研究課題を掲げ,独立した研究室を立ち上げました。

2016年度前期に大学院にて「言語発達論」と題した演習をはじめて実施,同年後期には学部にて専門演習(いわゆる,ゼミ)を開始しました。

2017年度には中国からの2名の研究生が加わり,さらに後期には当研究室にて初の卒業論文を執筆する学部生が決まります。

ここにいたり,研究室の体制を整えるとともに,情報を発信するためのサイトを作成することとしました。

まだ十分ではないですが,ブックマークをしていただければ,更新されていくようすが分かるかと思います。

産声をあげたばかりのこの研究室が,情報を爆発的に産出していく発達過程をどうぞお楽しみに。

伊藤 崇