子どもの日常生活実態調査にご協力していただける方を募集しています

北海道大学大学院教育学研究院 准教授 伊藤崇

調査にご協力いただける方の人数が予定人数に達しましたので,募集を終了いたします。

このページにアクセスしてくださいまして,ありがとうございます。

私たちは,現代の子どもたちがどのような日常生活を送っているのかに関心があり,発達心理学的な研究を行っています。

研究を実施するためには,大勢の子どもたちとご家族のみなさまにご協力をいただく必要があります。もし少しでもご興味をもっていただけましたら,下の調査内容をお読みいただけますでしょうか。


現代の子どもたちを取りまく社会には,コンピュータやディスプレイを搭載した大小様々な電子的装置(「電子デバイス」と呼びます)が存在しています。子どもたちの日常生活における遊びや学習にはそうした電子デバイスが用いられることが多くなっています。

これまでも,政府や民間団体は子どもの生活と電子デバイスの関係について調査をしてきましたが,それらの多くは子ども自身ではなく保護者に対するインタビューやアンケートに基づくものでした。これでは,子ども自身の電子デバイス使用実態を具体的な生活の文脈に基づいて分析することが困難です。

そこで,私たち北海道大学言語発達論研究室では,現代日本の子どもたちの日常生活での電子デバイスの使用実態を解明するために,下記の通り調査を企画しました。

こうした調査を通して,現代の子どもたちが家庭の内や外にある電子デバイスの機能や仕組みについてどのように理解しているのかを明らかにできるとともに,そうした電子デバイス抜きにもはや成り立たない私たちの社会生活自体についてもどのように理解しているのかを,解明できることが期待されます。

調査の趣旨をご理解の上,調査実施にご協力をくださいますよう何卒お願い申し上げます。

1.調査の目的

本調査は,現代の子どもが日常生活の中で,どのような種類の電子デバイスをどのように使っているのかという点について,実際の生活の文脈に基づいた形で明らかにすることを目的とします。

2.調査方法

本調査では,4歳から10歳の子どもの日常生活をビデオカメラで撮影し,そこに写された子どもたちの姿から,電子デバイスの使用実態を解明します。

(1)調査対象

お子様が撮影の対象となります。ただし,お子様の行動を理解するためには周囲の人びとも含めて撮影する必要がありますので,ご家族や,近隣の方々も撮影の対象となります

(2)撮影方法
①撮影

撮影機材を郵送にてお渡しいたします。お子様が活動する機会の多い2部屋程度にカメラを設置し,お子様の生活の様子を,お子様の起床時から夕食前までの間,撮影していただきます。

お子様の活動が屋外で行われる場合は,その様子を保護者様に撮影していただきます。その際には,ハーネスを利用してカメラを胸部に装着して撮影していただくことを予定しております。

なお,録画・録音の開始・停止のタイミングは保護者様にお任せします。お子様やご家族のプライバシーを守るために,必要であれば時間帯の撮影を停止していただいてもかまいません。

また,保護者様とお子様のご同意をいただけるようでしたら,お子様ご自身の胸部にカメラを装着させていただければと存じます(下の写真をご参照ください)。

調査に先立ち,保護者様に当方より連絡をした上で,お電話あるいはオンライン通話(Zoomなど)にてあらためてご説明をいたします。ご同意をいただけた場合は,機材をお送りする中に同封された「同意書」をご作成・ご返送いただきます。

なお,COVID-19感染拡大の心配がなくなった場合には,ご家庭を訪問させていただきます。保護者様に直接ご説明の上,ご同意いただけるようでしたら,同意書の作成,機材のお渡しをいたします。

②撮影日

休日の2日間。2日間は連続していても離れていてもかまいません。

③撮影に際してのお願い

お子様を対象とした調査によりビデオカメラで撮影が行われていることについての,お子様やご家族のみなさま以外の方々へのご説明は,たいへん恐縮ですが,保護者様にお願いすることになります。ご了承いただけましたら幸いです。

④故障・紛失等について

お貸し出しをした撮影機材が,保護者様やお子様の故意によるものではない理由で故障したり,紛失したりした場合は,代替の機材を無償でご用意いたします。なお,故意の理由による故障等につきましては,その機材を保護者様負担により購入して調査者に返却していただきます。

(3)撮影後のインタビューについて

撮影後は,調査者が機材の回収にうかがいます。その際に,撮影していただいた映像を視聴しながら,お子様やご家族のみなさまの様子についてお尋ねをするインタビューを実施いたします。なお,政府・自治体から緊急事態宣言あるいは蔓延防止重点措置等が発せられている場合は,オンライン通話でのインタビューとなります。

また,その際に,調査者が分析対象としてもよい映像の箇所をご相談させていただきたいと存じます。ご相談の上で,被写体となった方々のプライバシー保護などの観点から分析すべきでないと判断された箇所につきましては,保護者様ご確認のもと,その場で電子的に削除いたします。

3.ご協力いただいた方への謝礼について

調査にご協力いただいた方には,1日の撮影につき1万円,インタビュー1回につき1万円(最大で3万円)の図書カードを差し上げます。お渡し時に受領証をご作成いただきます。

本調査にご協力いただく際には一切の強制はありません。保護者様およびお子様の自由意志に基づいたご協力への同意をいただけた場合に限り,調査を開始いたします。

撮影が開始された後でも,いつでも調査協力を撤回することが可能です撤回をしても,一切の不利益はありません。撮影はその時点で中止されますが,それまでの撮影内容を分析の対象とさせていただけるかどうかは,保護者様とご相談の上決定したいと思います。また,ご協力撤回時までの時間に相当する額の図書カードを差し上げます。

4. プライバシーおよび個人情報の保護

インタビューにおいて保護者様からの使用同意をいただけた映像を分析対象といたします。映像につきましては,お子様が電子デバイスを使用する出来事を分析するために用います。分析の際には,お子様および周囲の方々の行動・発話や周囲の状況を記述いたします。

電子デバイス使用の実態を示すために映像あるいは画像を具体的に公開する場合には,被写体となる方々の個人情報が分かる箇所(顔や名札,車のナンバーなど)にボカシを入れる編集を施します。

ビデオ映像は北海道大学内の鍵のかかる研究室内で,インターネットに接続されていない,起動時にパスワード入力の必要なハードディスクにて管理されます。

5. 研究結果の公表方法

分析の結果は,学術的な集会(学会)あるいは学術雑誌において公表いたします。映像は,研究者が参加する研究発表の場や研究室内での分析や大学院生に対する教育での閲覧にのみ用います。個人が特定されるような形でインターネットやメディアなどで公開されることはありません

上記の調査概要をお読みいただき,ご協力いただける場合は下記の応募フォームからご応募ください。担当者より3営業日以内におりかえしご連絡差し上げます。また,ご不明な点などありましたら下記お問い合わせフォームまでご連絡ください。

応募フォーム(Googleフォームへのリンク)

お問い合わせフォーム(Googleフォームへのリンク)

お読みくださいまして誠にありがとうございます。