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Lave & Wenger (1991)読書会の案内

伊藤です。

言語発達論大学院ゼミは2021年度前期において正規の講義を開講しません。その代わりに,下記の通り読書会を開催します。

読むもの

Lave, J. & Wenger, E. (1991). Situated learning: Legitimate peripheral participation. Cambridge University Press.

佐伯胖先生による定評ある邦訳は1993年に産業図書から出版されています。

ジーン・レイヴ,エティエンヌ・ウェンガー 佐伯胖(訳)・福島真人(解説) (1993). 状況に埋め込まれた学習:正統的周辺参加 産業図書

およそ30年前に出版された,すでに古典と呼んでもよいこの本を,あえていま,原書で読む理由は,自分たち自身で理解を作り上げる作業を共同的に経験したいからです。あなたの「正統的周辺参加」「実践共同体」に関する理解は,原著者以外の誰かの理解に依存してませんか? 私自身もこころもとないところがあります。原書にちりばめられた前置詞や冠詞の使い方,先行研究の引用の仕方などに注目して,著者たちの言いたいことを自分たちで再現してみたいと思います。

実施要領は下記の通りです。

スケジュール

2021年4月5日(月)から,原則として祝日を除く毎週月曜(7月末までを予定)

時間帯

18時~20時

実施方法

Zoomによるオンライン開催。
レジュメを用意して議論するのではなく,原著をひたすら「音読」します。黙読すると気がつかなかった点も,声に出すことでわかるようになるかもしれません。だいたいひとつのパラグラフを読み終えた時点で,気がついたことをみんなであげてみます。
このような方法ですので,ゆっくりとしか進みません。予定した時期までに1冊読み終えないかもしれません。その場合は,8~9月に集中して残りを読み切ります(こちらは詳細は未定です)。

参加資格

どなたでも。
ただし,次の①~③に該当できる方を優先します。①原則として,毎週参加できる方。②原書を自分で用意できる方。③Zoom接続にかかる費用などを自分で負担できる方。

参加申し込み

参加をご希望される方は伊藤(tito@edu.hokudai.ac.jp)までご連絡ください。ただし,人数があまりにも多くなると連絡調整だけでも大変ですので,上限を12名としたいと思います。オーバーした場合は,また考えてみます。

この案内は転載自由です。どうぞよろしくお願いします。

論文が公刊されました

教員が執筆に携わった和文論文が公刊されました。

伊藤崇・中島寿宏・川田学 (2021). 発達心理学研究におけるセンサを用いた行動認識技術の意義と課題 発達心理学研究, 31(4), 190-200.

科学研究費補助金に課題が採択されました

下記の課題に対して令和2年度科学研究費助成事業からの交付内定通知が届いております。

課題番号 20K20796
挑戦的研究(萌芽) 「子どもは電子マネーをどう理解するか:超スマート社会での幼児・児童の生活実態の解明」
研究期間 2020年度~2022年度
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K20796/

代表者1名(伊藤)によるこぢんまりとしたプロジェクトですが、すでに関心をもっていただいている方もいらっしゃいます。精一杯がんばります。

楽しいなつやすみ読書会のお知らせ(終了しました)

デイヴィッド・シルヴァーマン 渡辺忠温訳 (2020). 『良質な質的研究のための,かなり挑発的でとても実践的な本:有益な問い,効果的なデータ収集と分析,研究で重要なこと』(新曜社)を夏休みの間にゼミで読むことにします。

当ゼミでは幼児・児童の言語行動をさまざまな方法により調査しています。いわゆる質的方法も選択肢の一つです。

質的研究についてはすでにさまざまな入門書が出版されています。本書はその中にあって,質的方法の深い理解を提供してくれるものです(と期待しています。まだ全部読んでいないので (^^))。

Twitterで本書のことをつぶやいたところ,思いがけず反響があり,都合がつけば参加したいという方からのコンタクトもありました。そこで,この読書会はいちおうはゼミ活動としますが,学外からの参加者も許可するオープンなものとしたいと思います。

概要

期日: 8月31日(1,2章),9月7日(3,4章),9月14日(5,6章)
時間帯:17~19時

進め方:

  1. 各章ごとに担当者を決めます。担当者は,読書会のために設定したGoogle Driveにレジュメを作成/アップロードしてください。
  2. 読書会で行うのは,「レジュメを完成させること」です。したがって,担当者が作成したレジュメは参加者で共有され,読書会の間にレジュメが参加者によって編集されていきます。たとえば,新たに気付いたこと,重要だと思った箇所,論点の提示とコメント,参照すべきドキュメントへのリンクの挿入などが行われます。(ですので,担当者が負担する責任は相対的に軽くなります。)
  3. ビデオ通話はGoogle Meetを使います。Googleさまさまですね! (状況によってはZoomするかもしれません)

参加方法:

  1. 参加希望者は,伊藤(tito [@] edu.hokudai.ac.jp あるいは @dunloeito)宛に連絡をください。Google Driveの共有と共同編集者の設定を行います。
  2. レジュメ担当者と担当章は下記の通りです。レジュメ作成を希望したい章があれば,あわせて申し出て下さい(レジュメ作成は参加の要件ではありません)。なお,1章は見本のレジュメを作成する関係で,伊藤が行います。

1章 無数の計りしれない習慣 (伊藤)
2章 質的データを見出し,制作することについて (及川さん)
3章 出来事か,シークエンスか (トマシーンさん)
4章 質的調査を応用する (太田さん)
5章 質的調査の美学 (海老田さん)
6章 とても短いまとめ (侯さん)

オンラインシンポジウム『「道具と結果」方法論から見た学校臨床』開催決定!(終了しました)

企画趣旨

心理学理論は強力な「道具」である。しかしそれが「適用」されるとき,理論は無謬であるもの,教育実践やその対象は修正されるべきものとされる。すなわち,道具としての理論の想定する「あるべき結果」に実践が引き寄せられる。Newman & Holzman (1993/2014)がヴィゴツキー理論から導いた「道具と結果」方法論は,道具とは適用されるものではなく実践されるものとする。この方法論を援用するなら,理論という道具は学校においてその意義を変える可能性をもつ。

たとえば,理論をもつことにより,その適用対象となる生徒への「見え方」が変化する。つまり,理論を持ち出した当の実践者自身が変化するかもしれない。理論を「使う」意味とは,使用者にとって理解可能なように対象を変化させるところにあるのではなく,むしろ自らが変化し対象を理解できるようになることでもあるかもしれないのだ。

この問題について,『少年の「問題」/「問題」の少年』(新曜社)を執筆した松嶋秀明氏と,Newman & Holzman (1993/2014)の日本語訳(『革命のヴィゴツキー』(新曜社))を上梓した川俣智路氏と伊藤が互いに互いを補完しあうべく鼎談する。

COVID-19という脅威は,社会の機能を停止させ,変化という歴史を前面に立たせている。そうした現在,教師をはじめとする大人たちは,変わることのできる者として学習/発達しているはずである。このように現象を見る「道具と結果」方法論について議論してみたい。

なお本企画は日本発達心理学会北海道地区懇話会企画として実施される。

また,本企画は,日本教育心理学会第62回総会にて自主シンポジウムとして実施する予定だったものである。総会が今般のCOVID-19の感染予防の観点から参集しての開催をしないこととなったため,企画者により自主的なオンラインシンポとして実施することとした。

開催概要

話題提供
松嶋秀明(滋賀県立大学教授,『少年の「問題」/「問題」の少年』著者)
川俣智路(北海道教育大学准教授,ニューマン&ホルツマン『革命のヴィゴツキー』訳者)

司会
伊藤 崇(北海道大学准教授,ニューマン&ホルツマン『革命のヴィゴツキー』訳者)

日時:2020年9月12日(土)13~15時
使用プラットフォーム: Zoom

  • 参加を希望される方は,こちらのGoogle Formに登録してください。
  • 重要 9月7日19時をもって受付を終了いたしました。(9/7追記)
  • 参加者の上限を90名とします。あしからずご了承ください。
    • 残席 26 (残席数は定期的に更新されます)
  • 8月28日以降,2名の話題提供者(松嶋氏,川俣氏)による話題提供動画がYouTubeにアップロードされます。8月28日以降に, 動画のURLを記載したメールを参加登録者にお送りしますので,9月12日までに2本とも視聴しておいてください。
  • 重要 参加申込をされた方へ、動画のURLを記載したメールをお送りしました。企画者よりメールが届いていない場合は下記メールアドレスまでお問い合わせください。(8/28追記)
  • これらの動画は本オンラインシンポに参加する方だけの限定公開です。終了後,動画は削除されますのでご了承ください。
  • 当日は,2本の動画の内容について話題提供者間で語りあいます。参加者の皆様が動画や当日の オンラインシンポにコメントしたり質問したりする方法は,次の2つです。
    • 12日まで:メールにて受けつけます。アドレスは toolandresult[at]edu.hokudai.ac.jp です([at]を@に書き換えてください)。
    • 12日もしくは オンラインシンポ中:Zoomのチャット機能で受けつけます。 チャット機能の詳細はこちらなどをご参照ください。

 なお, オンラインシンポで議論された内容は,後日,新曜社ウェブマガジン「クラルス」に掲載される予定です。残念ながら当日ご参加いただけない方は,掲載された内容をご参照ください。

話題概要

誰がなにに適応するのか?

松嶋秀明

近年,スクールカウンセラーには「心理教育」の機会も増えるようになった。例えば,ソーシャルスキルトレーニング,アサーショントレーニング,あるいはレジリエンス教育など,多様な心理的介入が学校場面に持ち込まれ,それらは生徒の諸課題を解決するものとして期待されている。これらはニューマンやホルツマン(例えば,ホルツマン, 2014)がいうところの「結果のための道具(tool for result)」的な介入といえる。

こうした支援は,実践的に効果をもつかどうかとは関係なく,(1) なにが望ましい適応かが,教師側にとって一義的に決められていること,(2)志望校にうかるという目標のためだけに,全てを我慢して受験勉強するといった例と同様,「適応」にいたる過程そのものは,当事者にとって意味があるとはいえないという点で不十分である。いったい「適応」や「立ち直り」とはなんだろうか。それを本人にとっても意味のある活動としておこなえないだろうか。

以下では,報告者がとりくんだ「荒れ」た学校におけるフィールド研究(松嶋, 2019)をとりあげる。A中学校では1年生入学当初から10名以上の生徒の授業エスケープ・妨害がおこり,対教師暴力もあったが,教師集団の対応によって2年時には「落ち着いた」とみられるようになった。問題生徒だった生徒のなかにも2年時になると,教室に入る回数が増えたものもいた。学級集団が成熟し,こうした生徒の授業参加を支えていた。と同時に,この学年の教師たちの多くが「無理に入れようとせず,1時間廊下で話をきいてやる方がよい」というように,集団のルールではなく,個別のニーズにあわせた関わりを主体的に選んでいた。つまり,学校が「落ち着いた」のは生徒たちがルールをまもるようになったからだけではない。教師もまた生徒とのよい距離をとれる自分になったのである。

さて,学級集団が成熟することは,授業参加できず「たまる奴がいない」と以前の荒れた状態をなつかしみ,「僕には友達がいない」と担任にもらすなど,学校で疎外感をつのらせ,次第に校外の非行仲間とのつながりを強める生徒(アキ)もうみだした。こうした生徒に対して教師は,他校生とのつきあいを抑制するよりむしろ,逸脱行為についても自由に話せる雰囲気をつくることで,積極的に関わりのなかに参入した。と同時に,校舎の補修に誘うといった方法で,授業に入れないアキに学校活動へ関与させ,手先が器用であるといったストレングスを見出し,評価した。その結果,対人トラブルを教師の助言をかりつつ解決したことで「感謝される」ことの価値に気づいた。と同時に,自分の将来・進路についての意識を高め,現在の非行的交遊のデメリットを意識化でき,学校に来ることの意味を再考することにもつながった。

こうした変化は,当該の生徒が1 人でなしとげた解決ではない。教師にみちびかれながら,これまでとは違う自分をパフォーマンスしたともいえる。注目すべきは,生徒は教師がおこなったなんらかの介入の結果として,よい変化をおこすことができるようになったというよりは,むしろ,教師が誘った活動そのものが,その生徒を社会的に許容されえる変化にいざなうものでもあったということだろう。また,このような活動にさそうために,教師は他校生とのつきあいを抑制するのではなく,むしろそれを許容したり,積極的に非行を話題にするといったように,一見すれば教師らしくない活動をおこなっている。いわば教師として十分な成果をあげようとすることを諦めたことこそが支援の端緒だったのである。

まとめればA中学校での実践は,非行生徒の行動だけが改善したというより,むしろ,教師の意識も行動も変化することを通して,全体の布置の創造的な変化が導かれているといえる。当日は,こうした事例を,ふまえて学校臨床場面における研究のあり方について議論したい。

「子どもの発達のための心理学理論」から「子どもの発達と心理学理論」へ

川俣智路

学校において,子どもの成長発達を支えること,あるいは期待される学習のために発達を促すことは重要な課題として今日では認識されているだろう。そして,そのために心理学理論は学校生活の様々な場面で活用されるようになった。ソーシャルスキルトレーニングや応用行動分析の知見に基づく行動改善,心理検査による知能の測定やその結果を生かした支援,読字や書字の困難を改善するための認知特性に基づく学習支援など,様々な心理学をベースにした取り組みが実施されている。

これらの取り組みはいわば,発達を促すことにより学習を成り立たせる取り組みであると言えるだろう。しかし,学校では実際にはいつもこのような取り組みが期待した成果を挙げているかというと,そうとは限らない。例えば,ソーシャルスキルトレーニングを実施し,練習場面では適応的な振る舞いができるのに,実際に学級に入るとそれができなくなってしまう,ということはしばしば見聞きすることである。あるいは,アセスメントを実施して,流ちょうに音読ができない理由を突き止め,それを改善するための指導を実施したにもかかわらず,いっこうに教科書を読もうとはせず授業にも参加できない,ということはけっして学校現場において珍しくはないだろう。

このとき,心理学理論はある期待された行動を導くために活用されていると考えられる。教室内で適応的な行動ができるようになるために,ソーシャルスキルが教えられ,すらすらと教科書を読めるようになるために,音読のスキルが上がる方法が教えられるのである。しかし,児童生徒を教室の中で観察すると,学芸会でその生徒がとても希望していた役を担当することになり,練習に熱中しているうちにだんだんと読みが改善されていった,という経験をすることがある。さらにいえば,音読のトレーニングを受ける過程の中で,担当の教員とその児童に信頼関係が生まれ,音読は改善しなかったが,教室内の行動がより適応的になった,というが生じることもあるだろう。本報告で紹介する児童Aの事例も,まさにこうした事例である。

児童Aは,教室内で同級生とトラブルになる子とが非常に多く,教室を飛び出してしまうことが常態化していた。また,授業中には消しゴムや鉛筆で手遊びをして過ごしており,まったく学習活動に参加することができなかった。そこで,児童Aの周囲の教員やスクールカウンセラーは,児童Aの問題行動を改善するために,いくつかのターゲットとなる問題行動を設定し,毎朝児童Aにターゲット行動を回避するように指導し,放課後にはそれができたかをふり返る,という行動変容のための働きかけを実施した。児童Aは働きかけが始まった直後は,毎朝ターゲット行動をしてはいけないことを認識はするも,それをコントロールすることはできずにいた。しかし,この学校に新たな教員が来て,その教員を気に入った児童Aが「きちんとやっているところ」を見せようとすることを契機にして,児童Aは徐々に変化し,そのことが教員や他の児童の児童Aへの認識を少しずつ変えていくことにつながり,結果として児童Aの学級への適応は改善されていったのである。この事例において心理学理論はどのような役割を果たしたのだろうか。

学習が発達に依存し,後に続くものであるという考え方を否定したのがヴィゴツキーである。ヴィゴツキーは学習と発達は弁証法的な統一体であり,学習が発達に先行し発達を導くと主張した。Newman & Holzman (1993/2014)は,こうしたヴィゴツキーの考え方を,「道具と結果(tool andresult)」方法論と位置づけ,先に紹介した発達が起こることにより学習が導かれるというアプローチを結果のための道具(tool for result)アプローチと位置づけた。心理学理論が「道具」であるならば,私たちは学校臨床においてこの道具をどのように用いて,そしてそこから生まれる結果をどのように考えていけば良いのだろうか。当日は事例Aについて検討しながら,道具と結果方法論から心理学理論をどう学校で「活用できるか」について議論してきたい。

文献
ホルツマン, L. 茂呂雄二訳 (2014). 遊ぶヴィゴツキー:生成の心理学へ 新曜社
松嶋秀明 (2019). 少年の「問題」/「問題」の少年:逸脱する少年が幸せになるということ 新曜社
Newman, F. & Holzman, L. (1993/2014) Lev Vygotsky: Revolutionary scientist. Psychology Press. (ニューマン,F.・ホルツマン,L. 伊藤崇・川俣智路訳(2020). 革命のヴィゴツキー 新曜社)

教員が著書を出版しました

当研究室の伊藤崇准教授が、共立出版より著書を出版いたしました。

伊藤崇 (2020) 大人につきあう子どもたち:子育てへの文化歴史的アプローチ

「子育て」は子どもの生存に不可欠なもの、という考え方は常識的ですが、それは子育てを行う大人からの見えに基づく見方です。では、当の子どもにとっては大人の行う子育て実践はどのように見えているのでしょうか?

本書は、 人間の発達に関する心理学的なアプローチである文化歴史的アプローチ(Cultural Historical Approach)に立脚し、周囲の大人たちとの相互行為を通して子どもが自分の生きる環境をいかにして組織しているのか、という問題を議論します。子どもにとって「大人が自分(子ども)に対して行う子育て」とは、子どもが生活環境を組織する際の手がかりとなるものです。

相互行為を分析する際には、社会学における会話分析(Conversation Analysis)の方法論を援用し、大人と子どもの相互行為を微視的水準で記述しています。このように社会学と心理学の方法論や枠組みを用いて、本書では子どもから見た「子育て」という人間の活動の意義について論じます。

子どもの発達に対する私たちの見方が変わるかもしれません。ぜひご一読ください。

教員の長期研修(サバティカル)について

北海道大学大学院教育学研究院言語発達論ゼミを担当する教員である伊藤崇は,2019年10月1日から2020年9月30日まで長期研修(サバティカル)のため本務校の教務および校務から離れます.

学部・大学院ゼミは2020年後期(秋ターム・冬ターム)から再開されます.休暇中の指導などはできません.当ゼミへの所属を希望される方は必ず事前に伊藤(tito at edu.hokudai.ac.jp)までご連絡ください.

ご不便をおかけしますが,どうぞよろしくお願いいたします.

連続読書会を開催します(終了しました)

教育学研究のための理論や方法論を学ぶための連続読書会を企画しました。
大学院生・研究生を主な対象としていますが,どなたでもご自由に参加できます。

日時:毎月第3土曜日 13:00-17:00
会場:北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター C302
なお,7月20日のみ,北海道大学教育学部棟 3階大会議室となりました。ご注意ください(6/17追記)。

読むもの:ブリュノ・ラトゥール 伊藤嘉高(訳) (2019年)『社会的なものを組み直す:アクターネットワーク理論入門』法政大学出版会

スケジュール

第1回 2019年 4月20日 企画趣旨説明・序章
第2回 2019年 5月18日 第1部
第3回 2019年 6月15日 第2部
第4回 2019年 7月20日 翻訳者 伊藤嘉高先生 ご講義

社会学領域で常に注目を集めてきた,ブリュノ・ラトゥール自身によるアクターネットワーク理論の解説をこの機会に読みたいと思います。

「子ども」や「発達」といった素朴な心理学的概念に対して,80年代から90年代にかけて社会学的な脱構築が行われてきました。子どもとは生物学的に未熟な,一方的に社会化されるだけの存在だという考え方は社会的に構築されたものであり,むしろ子ども自身は社会的な過程に能動的に関与している,という説明のされかたが普及したのです。

一方で,2000年代に入り,その主導者であったアラン・プラウトは「子ども」なる概念のハイブリッド性に言及するようになりました。すなわち,子どもを未熟・成熟,文化・自然といった二分法的対立のどちらかに位置づけてそれで満足していてはならず,そうした存在が成り立つ複雑な過程に注目しなければならないとされます。アクターネットワーク理論は,その際にプラウトによって援用されています(詳しくは,アラン・プラウト『これからの子ども社会学』(2017年,新曜社))。

そこで,本企画では,アクターネットワーク理論から「子ども」なる存在をどのように理解できるのか検討するための準備として,上記の文献を関心のある方々と輪読したいと思います。

さらに今回,翻訳をされた,新潟医療福祉大学 医療経営管理学部の伊藤嘉高先生を講師としてお招きすることができました。同書を読む過程でどうしても不明な点が出てくると思われますが,それらについて,伊藤先生にご説明をしていただけることとなりました。 実際に翻訳をされた先生からの貴重なお話をいただける,またとない機会ですので,ぜひお誘い合わせの上ご参加ください。 (なお,伊藤先生においでいただけるのは7月20日のみですのでご注意ください。)

ご参加の場合は,あらかじめ 下記のGoogle formより参加申込をお願いいたします。

申込サイト

どうぞよろしくお願いいたします。

なお,本企画は子ども発達臨床研究センター発達支援部門プロジェクトとして開催されます。開催に際して,同センターからの支援を受けています。

科学研究費補助金に課題が採択されました

本日4月2日に大学本部から連絡があり,私たちの下記の研究課題に対して2019年度科学研究費補助金が交付されることとなりました。

課題番号19H01707 2019年度 基盤研究(B) 教師のファシリテーション能力向上を促す授業カンファレンス・システムの開発と検証

研究代表者:伊藤崇(北海道大学)
研究分担者(五十音順・敬称略):川田学(北海道大学)・小泉匡弘(北海道教育大学)・中島寿宏(北海道教育大学)・姫野完治(北海道教育大学)

4年間の計画で研究を実施します。成果を出せるように精一杯つとめます。

第1期ゼミ生が卒業しました

2019年3月25日に北海道大学にて卒業式がありました。

言語発達論ゼミで卒業論文を書いたお二人も,そろって卒業です。

4年前に立ち上げたばかりの,海のものとも山のものともつかないゼミに足を踏み入れてくれたお二人。感謝しています。

ぜひ,楽しい人生を送ってください。ご卒業おめでとうございます。